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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ダイエット！ フツウ体重の危機！
○ダイエット、スタート！
「な……なにこれ！？」
シーサイドタウンのマンションで、寝子中二年の篠原 翠響は悲鳴を上げた。
新体操で鍛えてスリムなはずな身体が、重たかった。
まるで自分の身体ではないような違和感。心なしかお腹の方が「ぷるるん」と言った感じに揺れている。
喉元も何故か苦しい。
「いったいどうなってんのよ……」
そう思いながら姿見を見ると……そこにデブがいた。
まるでデブのお笑い芸人のような、見るからにコメディな顔立ちのポニーテールの少女が自分の服を着ている。
全体は横にドーン、と言った感じに広がっていて、胸はボリュームアップだが腹は胸以上にボリュームアップしている。
（銃弾ブチ込まれてもはじき返すんじゃないかしら）
と思えるほど、ぶよぶよ……もとい柔軟な腹周りの肉。
信じたくなくて、翠響はおそるおそる片手を上げてみた。
唖然とした表情のそのデブは、同じように片手を上げたのだった……
妖精のようにほっそりとした美少女の面影はどこにもなかった。
「じょ、冗談じゃない！」
（今度学校で身体測定あるっていうのに！ でもって２月には新体操の大会があるっていうのに！）
しかし悪夢は覚めなかった。
これが現実だというなら戦うしかない。
要領がよくて日頃は努力なんて大嫌いな翠響だが、これには死にもの狂いになるしかなかった。
「まずは食事。これはもう糖質制限しかないでしょ」
糖質と言っても甘いものだけではない。米や小麦などの穀類や、いも類に多い『でんぷん』も含まれる。
つまり主食だ。
「とにかく炭水化物はダメ。そのせいで力出ないかもしれないけど、しょうがない」
次に挑むのは運動だ。
体操クラブに所属している翠響にとって身体を動かすことは苦痛じゃない……はずなのに。
「ぜえ、ぜえ……何これ、ちょっと準備体操とストレッチしただけなのに……」
太ったおかげで早くも脱落寸前だ。
「でもこんなところで負けるわけにはいかない。ここで負けたら……」
想像するだに恐ろしい。
よろよろと、翠響は外へ出ていった。
そこへ、可愛いフード付きのウェアを着て走っていく翠響より小柄な、しかしやっぱり太った人が現れた。
フードで顔はよく見えなかったが、一瞬顔を上げてこちらを見た時、二人の視線が交差した。
（……！）
この人できる！ という感覚が、雷に打たれたように双方を貫いた。
（可愛さでは乙女ちゃんにかないっこないけどね！）
「なんだか知らないけど、負けてられないわ」
無言のまま二人の間に火花が飛び散った。
あんなに努力が嫌だったのに、翠響は闘志を振り絞って走り出していた。
旧市街のアパートの一室。
「の、Ｎｏｏｏｏ！？」
189cmの長身の美形、深縹 露草は体重計の上で固まっていた。
「体重、１００ｋｇオーバー……！？」
ブチッ。
体を動かすと、嫌な音と共にボタンが飛び、コロコロと転がっていった。
「……ああっ、普段着のボタンがファスナーがぁぁ！？」
ズボンのファスナーも閉まらなくなっている。
大慌てで、なぜかそばにあった大きいスポーツウェアに着替える。
そこでテオの声が聞こえて、ようやく事態を理解した。
（このままではバイト先の制服も着れず、各種面接等にも支障が生じマース……）
露草は、木天蓼大学の芸術学科で学ぶ事を目標に、学費を自力で貯める為一人暮らししてバイトや勉強に勤しんでいるのだ。
「神魂の影響とはいえこのままではいけません……何としても減量シマース！」
気を抜かずに話す時はクールで丁寧、素の時は天然ボケな露草だが、今日はどちらでもなくテンションがおかしくなっている。
「減量の基本は食事と運動。食事の用意もカロリー消費になりますし、何より……私のストレス発散にもなりますＨＡＨＡＨＡ！」
料理好きで家事全般が得意なおかん属性の露草は、さっそくメニューを考え始めた。
「タンパク質は減らさず取り入れ、脂質・糖質・炭水化物を抑え目に＋塩分控えめに。お餅等は……我慢……！」
日本の古き良き飲食物や和食が好きな露草にはつらいことだ。
「とはいえ、我慢し過ぎは禁物。数日に１度少量で１品だけ入れマース」
我慢しすぎると、我慢が抑えられなくなった時の反動が怖い。
「そして運動デース。まずは全身まんべんなく筋トレで代謝を上げ、それから有酸素運動デス！」
露草はダンベルで減量を始めたが、これはなかなかきつい。
体重が増えてからの急激な運動には危険が伴う。
自分の体重で関節に負荷がかかると、かえって体を痛めてしまう恐れがある。
脂肪があるからといって寒中水泳も無謀なので、まずは地道にスポーツクラブで水泳を始めることにした。
「１００ｋｇ切るまで水泳や水中歩行中心にしマース」
ジムに通うにはせっかくためたバイト代を費やすことになる。のんびりしてはいられない。
「まさに背水の陣デースＨＡＨＡＨＡ！」
「な……なにこれ！？」
シーサイドタウンのマンションで、寝子中二年の篠原 翠響は悲鳴を上げた。
新体操で鍛えてスリムなはずな身体が、重たかった。
まるで自分の身体ではないような違和感。心なしかお腹の方が「ぷるるん」と言った感じに揺れている。
喉元も何故か苦しい。
「いったいどうなってんのよ……」
そう思いながら姿見を見ると……そこにデブがいた。
まるでデブのお笑い芸人のような、見るからにコメディな顔立ちのポニーテールの少女が自分の服を着ている。
全体は横にドーン、と言った感じに広がっていて、胸はボリュームアップだが腹は胸以上にボリュームアップしている。
（銃弾ブチ込まれてもはじき返すんじゃないかしら）
と思えるほど、ぶよぶよ……もとい柔軟な腹周りの肉。
信じたくなくて、翠響はおそるおそる片手を上げてみた。
唖然とした表情のそのデブは、同じように片手を上げたのだった……
妖精のようにほっそりとした美少女の面影はどこにもなかった。
「じょ、冗談じゃない！」
（今度学校で身体測定あるっていうのに！ でもって２月には新体操の大会があるっていうのに！）
しかし悪夢は覚めなかった。
これが現実だというなら戦うしかない。
要領がよくて日頃は努力なんて大嫌いな翠響だが、これには死にもの狂いになるしかなかった。
「まずは食事。これはもう糖質制限しかないでしょ」
糖質と言っても甘いものだけではない。米や小麦などの穀類や、いも類に多い『でんぷん』も含まれる。
つまり主食だ。
「とにかく炭水化物はダメ。そのせいで力出ないかもしれないけど、しょうがない」
次に挑むのは運動だ。
体操クラブに所属している翠響にとって身体を動かすことは苦痛じゃない……はずなのに。
「ぜえ、ぜえ……何これ、ちょっと準備体操とストレッチしただけなのに……」
太ったおかげで早くも脱落寸前だ。
「でもこんなところで負けるわけにはいかない。ここで負けたら……」
想像するだに恐ろしい。
よろよろと、翠響は外へ出ていった。
そこへ、可愛いフード付きのウェアを着て走っていく翠響より小柄な、しかしやっぱり太った人が現れた。
フードで顔はよく見えなかったが、一瞬顔を上げてこちらを見た時、二人の視線が交差した。
（……！）
この人できる！ という感覚が、雷に打たれたように双方を貫いた。
（可愛さでは乙女ちゃんにかないっこないけどね！）
「なんだか知らないけど、負けてられないわ」
無言のまま二人の間に火花が飛び散った。
あんなに努力が嫌だったのに、翠響は闘志を振り絞って走り出していた。
旧市街のアパートの一室。
「の、Ｎｏｏｏｏ！？」
189cmの長身の美形、深縹 露草は体重計の上で固まっていた。
「体重、１００ｋｇオーバー……！？」
ブチッ。
体を動かすと、嫌な音と共にボタンが飛び、コロコロと転がっていった。
「……ああっ、普段着のボタンがファスナーがぁぁ！？」
ズボンのファスナーも閉まらなくなっている。
大慌てで、なぜかそばにあった大きいスポーツウェアに着替える。
そこでテオの声が聞こえて、ようやく事態を理解した。
（このままではバイト先の制服も着れず、各種面接等にも支障が生じマース……）
露草は、木天蓼大学の芸術学科で学ぶ事を目標に、学費を自力で貯める為一人暮らししてバイトや勉強に勤しんでいるのだ。
「神魂の影響とはいえこのままではいけません……何としても減量シマース！」
気を抜かずに話す時はクールで丁寧、素の時は天然ボケな露草だが、今日はどちらでもなくテンションがおかしくなっている。
「減量の基本は食事と運動。食事の用意もカロリー消費になりますし、何より……私のストレス発散にもなりますＨＡＨＡＨＡ！」
料理好きで家事全般が得意なおかん属性の露草は、さっそくメニューを考え始めた。
「タンパク質は減らさず取り入れ、脂質・糖質・炭水化物を抑え目に＋塩分控えめに。お餅等は……我慢……！」
日本の古き良き飲食物や和食が好きな露草にはつらいことだ。
「とはいえ、我慢し過ぎは禁物。数日に１度少量で１品だけ入れマース」
我慢しすぎると、我慢が抑えられなくなった時の反動が怖い。
「そして運動デース。まずは全身まんべんなく筋トレで代謝を上げ、それから有酸素運動デス！」
露草はダンベルで減量を始めたが、これはなかなかきつい。
体重が増えてからの急激な運動には危険が伴う。
自分の体重で関節に負荷がかかると、かえって体を痛めてしまう恐れがある。
脂肪があるからといって寒中水泳も無謀なので、まずは地道にスポーツクラブで水泳を始めることにした。
「１００ｋｇ切るまで水泳や水中歩行中心にしマース」
ジムに通うにはせっかくためたバイト代を費やすことになる。のんびりしてはいられない。
「まさに背水の陣デースＨＡＨＡＨＡ！」
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年06月15日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年06月22日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年06月22日 11時00分
