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寝子島高校
焚き火のある光景
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玄関先につるしたカレンダーを手に取る。
じき冬、いずれ11月も終わりを迎える。つまり、寝子高で過ごす日々もあと半年ほどということ。
つぎに春の声を聞くとき、
仙藤 紫
は寝子島高校を卒業する。
行ってきますと、小さな声で言い残す。
一日一日が過ぎる速度は、カレンダーに刻まれた数字以上の意味があるものの、その過ぎ去る速度はあまりに早足だ。まさしく、光陰矢のごとしといっていい。
外に出て紫がまず思ったのは、なんとなく心が晴れないということ。
――でもそれは、今日の天気が曇り空だからというだけではなさそう……。
確信はないが、そんな気がした。
すでに彼女は木天蓼大学文学部心理学科のAO入試に合格している。ゆえに受験生としてのストレスはないはずだ。将来の夢、心理学の研究者かカウンセラーへの道は着実に歩んでいるといっていい。
それに紫はつい先日18歳になったばかり、女性として最も花開く時期にさしかったのも事実だ。体調にも不安はない。
だからもっと澄み切った、そして、からっと乾いた気分でいてもいいだろう。
紫は無意識のうちに、親指の爪で自分の唇に触れていた。
つやつやと、冷たい感覚。
一年ほどの恋だった。
色調を感じられないほど淡く、短い恋。
そのただなかにあるとき、紫はそれを恋愛だと理解しきれていなかった。もちろん当時も知ってはいたが、あれが恋だったのだとはっきり、小さな痛みと共に感じるのは、失って三ヶ月がすぎた今だと思う。
唇を重ねた。それは、去年の17歳の誕生日のこと。
紫は歩き続ける。
もう終わったことだと、自分の中で整理はできていた。とっくの昔に。
今さら過去の恋を引きずるつもりはない。紫の前にあるのは未来だけだ。過去はもう、革表紙のアルバムに閉じてしまおう。そして何年かに一回、埃を払うだけでいい。
けれど――。
紫はいつの間にかまた、唇に爪を走らせている。
キスの記憶だけは、どうしても思いだされてならない。
でもその記憶にも、さよならを告げるときがきたのだ。
――まさかここまでダメージが大きいなんて……恋なんて厄介よね……。
自嘲とため息が入り交じったものを吐き出した。
今日、出かけることでこの気持ちが晴れるのか、それは自分にもわからない。
けれど紫はわかっている。行かなければならないと。
篠宮 六花
が手にしているのは、宛先のない、出すことのできない封筒だ。
開かなくてもわかっている。その中に入っている紙の上には、言の葉ではなく、音の連なりが飛び交っているのだと。
手書きの歪んだ五線譜に、これも同じく歪んだ音符、
言葉には出来なかった、自分では到底扱えない感情、
ただ、ひたすら、
暗闇の中で綴ったもの。
この日、自室の箱から出てきた過去つまりその封筒は、六花に声を上げさせていた。
「うわ、これまだ残ってたのか」
人差し指と中指で手挟んで、すうっと持ち上げる。
ぎっしりと重い。それは紙の量のせいというよりは、刻まれた想いの重さのせいのような気がした。
封筒を持ち上げて、裏返して、六花は思わず、文鳥がそうするようにして首をかしげていた。
「寝子島に来る時に全部捨てたと思ったんだがなぁ……知らない間に紛れたか?」
まさか封筒が歩いて付いてきたとは思えないが、実際そうだったとしてもさほどは驚くまい。
それほどに意外な出会いだったのである。この封筒の存在そのものが、ある種奇跡だ。
鋏を使って封を切る。そうして、ひとつひとつ、封筒から楽譜を取り出していった。
「これはあれか、黒歴史とでも言うのか……」
ため息が漏れた。現在の六花から見れば、あまりに未熟で、あまりに稚拙なできばえだ。絞れば雫がしたたり落ちそうなほどに、濃い感情で埋め尽くされている。
「頑張ればスケルツォ……と言える……わけはないな」
やがて彼は過去の自分に、厳しすぎるほどの採点を下していた。
「酷いなこれ」
小細工はほとんどない。ほとんど叩きつけるような作曲がなされていた。今でも作曲に関しては、情感を大切にする六花ではあるが、それは野放図とは違うのである。
……とはいえそれはあくまで、六花による主観的な見方だ。実際、これを彼の個人的事情を知らぬ客観的な場に公開すれば、かなりの音楽的評価を集めたことだろう。奇想天外な展開をなす難曲ではあるがそれだけに、レコーディングを希望するピアノ奏者も続出したのではないか。けれども六花にとってこれは、やはり『過去の過ち』でありエラー品なのだった。
大きく息を吐き出すと、六花は楽譜をたたんで封筒に押し戻した。
「全部見るのはやめよう、結構ダメージ喰らう。死ぬ」
ちょうど今日、焚き火が学校で行われることは聞いている。ならば善は急げだ。
「いい機会だから燃やそう。うん」
よし、学校行くか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月19日
参加申し込みの期限
2015年10月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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