焚き火のある光景｜リアクション

焚き火のある光景

　やがて焚き火もほとんど収束し、あとは煙が昇るだけとなる。
　火そのものはまだ続いているが、もう目に見える炎はない。炭火だ。
　旅鴉月詠は灰を集めて持って帰る。
「これは冷めると良い肥料になるんだ。部屋でハーブを育てていてね」
　弥島純子がすかさず口を挟んだ。
「えーでも燃やした人の気合いというか怨念？　みたいなのが灰にこもったりしてないかい？」
「成仏してんじゃないの」
　さっと答えて月詠は平気の風だ。
「違いない」
　と言って喜多川怜子はかがんで、手伝う、と言った。
「あたしはこれ、枯れ木に撒こうかな？　ストロングな花が咲きそう」
　などとまた、妙なことを言っているのが、純子であるのは言うまでもない。
　一方で鬼河内萌はバケツを運んできて、
「んじゃまあ、消火するとしようよ♪　そーれ」
　ざばー、とかけたその液体が、なんと炎を蘇らせ、天を焦がすほどの巨大さに成長させてしまったのだから世の中油断は禁物だ！
「はわわ！　水と灯油を間違えたーっ！！」
「間違いすぎだコラー！」
　またも、オウガの形相で高野有紀が爆走してくるのである。
　ちょめっ、とウインクする萌である。おお、彼女こそ、地球規模のおっちょこちょいというやつだろう。
「えへへー、でも、大炎上の結果、曇り空が刺激されて雨が降るかも☆」
　雨が降ったことは事実だが、その前に、消防車が来たとさ。
　どっとはらい。

『焚き火のある光景』おしまい☆

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あとがき

担当マスター：桂木京介
ファンレターはマスターページから！

　マスターの桂木京介です。
　ご参加ありがとうございました！

　ただ焚き火を燃やすだけのシナリオなので、人が集まるかどうか結構不安だったのですが、素敵なメンバーと素敵なが集まって、私も嬉しい気持ちでリアクションを描くことができました！

　色んな燃料が集まりましたね。色んな人間模様がありました。
　そろそろ寒い季節、ストーブでいいので炎に照らされながら読んでいただければ幸いです。

　それではまた、新たなシナリオでお目にかかりましょう。
　桂木京介でした。

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