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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●ねじれた姉と弟
ふわふわと、まるで湖面を滑るような足取りで、
大天使 天吏
は歩いていた。
祭りの夜、彼女が森の暗がりのほうに足を延ばしたのは、寝子島における神――つまりお三夜様について調べれば、もっとクローネのことを知ることが出来るのではないかと考えたからだった。
といってもそれはクローネに敵対する心からではない。
尊敬すべき、敬愛すべき対象として、天吏はクローネを慕っているのだ。
「クローネさん……? あいに、いかないと」
狛猫から話を聞いた天吏はポツリそう呟くと、鳥居と森がつくり出す赤と黒の宗教的な雰囲気に呑まれることなく、淡々とした表情のままひとり、迷宮に足を踏み入れる。
その天吏の背を見つめる一人の男がいた。
男、といったが、年齢だけみれば少年と言っていい。180センチという長身に、筋肉質な肉体、稲妻のような剃り込みを入れたモヒカン金髪の彼は、
新江 天懸
――事情があって苗字こそ違うが、
大天使 天吏
の血の繋がった弟である。
彼はナンパの最中であった。寝子島一のナンパ師を自称する彼にとって、祭りは女の子と知り合う場だ。いまのお相手は二十歳くらいの背の高い美人で、ほんの一瞬前まであわよくば一緒にお茶でも、などと思っていたはずなのだが、その彼女が途端に目に入らなくなった。
「……? 今なんか鳥居に向かっていったのあれ姉ちゃんか!?」
よくわからないが放っておけないと思った。
美人に、悪い、と断ったかどうかも覚えていない。
気づけば天懸は姉を追って迷宮の中に飛び込んでいた。
◇
しばらく行った先に分かれ道があった。天懸は戸惑いの表情を浮かべ、足を止めた。
「何でここにいるんだよ……」
影猫だ、とは思わなかった。母親。まさにそれは本土にいるはずの母親だった。
『天懸……』
母は眉と眉の間に切なそうな皺を寄せて名を呼ぶ。
天懸もまた、眉と眉の間に複雑な皺を寄せた。都会の学校にいたとき問題を起し、半ば強制的に寝子島の親戚の家に放り込まれたという経緯があったからだ。
『あの女のいる島になんて預けなければよかった』
母は姉のことを『あの女』と呼んだ。
その瞬間、天懸はなんとなく母に対処できないと姉にも会えないのだと悟った。
『母さんと一緒に暮らそう?』
その言葉が、鎧で固めた天懸の胸の、どこか柔らかい隙間をえぐる。
あのころは呼吸がし辛かった。でも今は。
笑顔が作れる。母にそれを向けることもできる。
「確かにこの島に来てから変な力はついたし……姉ちゃんにもあったけどよ、でも俺はもう自分から逃げたくないんだ」
それを聞いた途端、母は砕け散るようにして消えた。
その瞬間が一瞬でよかった、と天懸は思った。
ゆがむ母の顔を、これ以上見たくはなかったから。
◇
一方の姉が対峙していたのは自分自身であった。
もう一人の自分は、まるで良心と言うべき存在のようにも思えた。
彼女は眼帯をしていない。そしてとても表情豊かに感情的に訴えてくる。
『貴方も自分が人間だって分かってるでしょ!』
人間。それは天吏の価値観の中では唾棄すべき存在だ。自分が人間だということだってもちろん理解している。つまり自分も唾棄すべき存在だ。崇めるべきは――空を自由に飛ぶ鳥たち。彼女のヒエラルキーの最上位に君臨するは、神たる烏、クローネ。
「人間……だから何?」
表情なく返す天吏に、影は何度も首を振る。
『この間は天懸にだって会った! なのにどうして人と交わろうとしないの!』
「めんどくさいな」
天吏は無表情なまま、影に向かって手を伸ばした。
「私はもう人を超えた鳥さんに――クローネさんにあったの。人間から学ぶことはもうない」
そこに、ためらいはなかった。
天吏は影の首に手を掛ける。
「とても……とても簡単なのよ?」
細い首。それを手折ることなど。私の手でも出来てしまうのよ?
――ほおり投げて、肩ごしに振り返る。おかしなかたちに絡まって崩れた影。
乗り越えてはいけないものを乗り越えてしまったのかしら?
もう、そんな思いさえ浮かばない。
思うことは――ただクローネに会うことだけだ。
猫灯篭に火を灯す。お三夜様が出てくれば、そこにクローネも現れるだろうと踏んで。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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