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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●プロローグ
冷たくなってきた秋風が、木々を揺らす。
九夜山の奥深く、天宵神社の巫女である
水鳥 茉希乃
は、落ち葉を掃く手を止め、東の空を見た。
陽の沈むのと逆の、紫色に暮れなずむ空が、いつもより仄明るく光って見える。
湧き立つような気配のするあちらはそう、旧市街、寝子島神社の方。
「そういえば今宵はお三夜祭りでしたね」
山を越えて伝わってくる祭りの気配に、茉希乃の胸もそぞろに躍る。
するとどこから入り込んだのか、黒猫が一匹、茉希乃の足元にすり寄って来てにゃあと鳴いた。
黒猫の見上げる濡れた瞳に、茉希乃はおやおやと目尻を下げる。
「祭りに行こうと誘ってくださるのですか?」
駆けだす黒猫。
誘われるように追いかけて――。
◇
迷い込んだ、というのがしっくりくる表現かもしれない。
猫。人。猫。人。猫――猫、猫、猫。
猫の格好をした人と、人の格好をした猫と、猫と猫と猫が、オレンジ色に揺れる提灯の灯りの下で混じり合って、さざめきあって、混沌とした景色を作っている。
リンゴ飴。
綿あめ。
焼きそばに、舌がピンクや緑やブルーになりそうなカラフルなジュース屋さん。
そんな定番のお店に混じって、水風船の形をした色とりどりの提灯を売る風船提灯屋さんや、「運命、運命が見たくないかね」と呼びかける運命万華鏡の店なんてのもある。そんな不思議な店の店主は、決まって猫だ。縞々模様の手を打ちあわせ、ピンと伸びた髭をぴくぴくさせながら、道行く参拝客に笑顔を向ける。
「エスター、エスター! 見て見て可愛くないっ?」
「はいはい。可愛いよエイミー」
ショートカットの髪にロシアンブルーの猫耳カチューシャを付けた
黒谷 エイミー
は、双子の姉である
黒谷 エスター
と腕を組み、はしゃぎながら歩いていた。落ち着いた雰囲気のエスターは、三つ編みした蝙蝠の翅色の黒髪に、ビロードのような質感の黒猫耳カチューシャ。かわいいかわいい、と妹にカメラを向けられ、すまし顔でフレームの中に収まる。
「いいの撮れたっ。こういう時じゃないと、なかなかネコミミとかつけないよねっ」
「そうだね。それにしても猫になりきろうって面白いなぁ」
寝子島には越してきたばかり。秋祭りは二人とも初めてだ。
寒くなかったら浴衣を着たんだけどなぁ、とロシアンブルーの猫耳を弄りながらエイミーは唇を尖らせる。
でもそれもちょっとだけ。
お嬢さん見てってよ、なんて猫の店主に声を掛けられると表情はすぐに晴れ、紅潮してゆく。
「猫に関する屋台が多くて嬉しいなっ、ついつい見ちゃうっ!」
それでなくても屋台なんて罠みたいなものなのにっ!
「ベッコウ飴にリンゴ飴っ、カキ氷にわた飴っ。フルーツ飴も好きっ! イチゴとかブドウのを初めて食べた時、美味しくてビックリしたよねっ」
キラキラする飴屋の前を通りすがりながらエイミーが言うと、エスターも頷かずにはいられない。
「フルーツ飴は、梅のすっぱさが鼈甲飴と合うんだよね。細工飴って見ているだけでも楽くて好き」
目移りしていたのは茉希乃も同じ。
紛れ込んだ不思議なおまつり。
黒猫は案内の役目が済んだのか、人込みならぬ猫込みの中に紛れてしまった。
しばらく眺めながら歩いていたが、ふと足を止めた飴屋の前で、突然エスターとエイミーに囲まれた。
「巫女さん、かわいいっ! 一緒に写メしてくださいっ!」
三人でぱちり、それからエスターとエイミーふたりを撮ってあげて、茉希乃はちいさくあっと声をあげる。
「どうしたの?」
「いえ、その……お腹鳴ったの聞こえちゃったでしょうか」
ちょっと恥ずかしい。そういえば夕食の準備もしないまま、こちらに足を運んでしまったのだ。
しかし双子は首を振った。
「聞こえないよ、お祭りだもんっ」
「そうそう。それに、こんなにあちこちからいい匂いがしていたら、お腹が空いて当然だよ」
「そう言われれば、そうですね」
会釈をして別れる。屋台で何か食べることにしよう。それから猫の屋台を見て回ろう。
◇
賽銭を入れ、がらがらと鐘を鳴らし、うろおぼえの二拝二拍手一拝をして、
千堂 結
は目を閉じる。
(お願い事……は、今の所ないし……健康祈願しよう)
お願い事が特にないというのは我ながら素晴らしいと思う。
今が十分、楽しいもの。
そう思ってちらっと横を見る。
一緒に来た
鵙海 甫
君はまだ手を合わせ、目を閉じていた。
結は九月に両親の都合で寝子島に越してきたばかり。甫が転校してきたのは10月の事。両親の海外赴任のために寝子島の祖父母に預けられたそうだ。偶然同じクラスになったふたりは、転校生どうしという気安さからかどちらからともなく誘い合って、おたがい初めてになる寝子島のお祭りにやってきたのだった。
甫はけっこう長いこと手を合わせていた。
初詣もろくに行ったことがなかったので、なんだか新鮮な気持ちだった。
手を合わせるうち、島に来たんだなあという実感も沸いてくる。
(先月から越してきたんで、これからはよろしくお願いします……っと、何かイイコトありますように)
ちらりと結を見ると目が合った。
いいことが、ありそうな気がした。
参拝後、黒猫のお守りを貰う。願いごとが叶うらしい。結は嬉しそうだ。正直、甫も。
「よっし、屋台を回ろうぜ、何があるかな?」
◇
参拝を終え、参道の雑踏の中に消えてゆく彼と彼女。
お社の脇に佇むネコランプをもった妙齢の女性が微笑ましく見送る。
「それで……タルトさん、でしたか」
先ほど狛猫からお三夜様失踪の件を聞いた
シオ・レイゼルオーク
は、目の前の
響 タルト
に向き直る。
「一緒にお三夜様を探してくださるのですか」
「うんっ」
タルトは頷く。
「そこら中猫になってるみたいけど、僕はニワカじゃないもんねー」
シオとタルトを照らすネコランプ。それが気になって声を掛けたシオは、タルトにとってどこか懐かしくなる人だった。シオにとってもそれは同じであったらしい。二人は早々に意気投合した。
「お三夜様探し、僕も猫になって協力するよ。猫の目線のほうがわかりやすいと思う」
「猫になる?」
シオは首を傾げる。タルトは水を被ると猫に変わる<チェシャ猫>というろっこんの持ち主なのだが、もちろんシオは知る由もない。
「シオさんはひとなのかなー、でもお祭りだしいいよね」
タルトはろっこんのことや、クローネのことなどをかいつまんで話して聞かせた。シオはひとではあったが、もともと不思議なことに寛大な性質であるのかすべてを受け入れた様子だった。
「わかりました。面白そうですね。タルトさんがろっこんを使い猫さんから、私が人から、情報収集ですね」
「そうだ、ねこったーって知ってますか? 情報集めるのに便利だよー。これ、僕のID」
シオはねこったーのことを知らなかったらしい。
スマホ自体もあまり扱ったことがなかったようだ。
にもかからわず、タルトの説明を聞くや、初見ですいすいとタップする。
「慣れてますね」
タルトが驚くと、シオはこともなげに笑って言った。
「魔道具に似てますから意外と大丈夫ですよ」
魔道具……!
タルトはこのセリフにすっかりしびれてしまった。
(大人っぽく見えるけど、けっこう中二系の人なのかなー)
仲間みたいで嬉しい。だってタルトもそういうの大好きだから。
「ではではっ、猫になって行動開始っ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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