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【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
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羽生碧南は、試着室から出てきた。
「どうでしょう……?」
試着室内の鏡でしっかり確認したから、似合っているとは自分でも思っていた。けれどこうして披露するとなると、どうしても緊張する。
待っていた鷹取洋二は舞台監督のように腕組みして、しばし無言でしげしげと碧南を眺めていたが、やがて、
「トレビアン! 思っていたよりずっとずっと格好いいよ! そのまま映画のポスターにしたいくらいだね!」
男装の麗人、それが洋二のチョイスしたイメージだった。
「羽生君はちょうどいい婦人服がないと言っていたね。だったらいっそ、紳士服でもいいかと思ってね。といっても完全に男性化するのがいいわけじゃない。『男装の麗人』なのがいいのさ」
黒のスリムスーツは借り物だが、あつらえたかのように碧南にぴったりだった。
スラックスは、長い脚をさらに長く見せ、白い首筋を、ダークブルーのシャツが引き立てる。髪はオールバック、胸元は苦しいけれどきゅっと締めた。偽物のシガリロ(細巻き煙草)を口にして、片手を腰に当てて顔をうつむき加減にした。そうして刃のような視線を作ると、ぞくぞくするほど色っぽいのである。男のようで女、性別を超えた美しいもの、黒豹のような美しさがそこにあった。
ネクタイに紫の猫が描かれているのが、お三夜まつりの趣旨にのっとったものである。
「意外でした……結果的に露出度高めになっても仕方ないと思っていたのですが」
「はっはっは、そんなことはしないよ。この時期に薄着なんて寒いじゃないか」
ごくごく当たり前のことでも、洋二の口から出ると特殊な発言のように聞こえる。
「さ、もう元に戻っていいよ。当日は、その格好で僕とデートしよう」
思わず碧南は即答していた。
「じゃあ鷹取先輩は女装ですね!」
「あ、いまの僕の発言は撤回で頼むよ」
「先輩っ!」
――それにしても『デート』って。
洋二のことだから(なにせ、『僕が恋しているのは僕自身さ』と平気で言っちゃう人なので)深い意味はないのだろうけど、それでもやっぱり、洋二の口から出ると特殊な発言のように聞こえるものである。
お三夜まつり当日が楽しみなような、不安なような。
市橋誉は今、フードコートで、遅めの昼食を取っている。
詠寛美と向かい合って。
「アイドルのステージは中止になったらしいな。残念だ」
誉は涼しい顔をしているが、寛美はじろりと彼を見て、
「なあ、それ、今する必要があんのか?」
言いながら箸を動かしている。誉は猫耳カチューシャを装着しているのだ。
「だって、猫に関する格好が必要なんだろ?」
誉は平然と答えてスープの椀を手にした。
「それは祭の当日だろーが」
「だったら祭の当日なら寛美もするんだな? このカチューシャ」
寛美が後ろを向いた。咳き込んでいる。ブーメランをまともにくらったようである。
一方で誉はとにかく落ち着いており、この光景だけ目にしたら、むしろ猫耳をしていない寛美のほうが変というように映るかもしれない。
噛みつくように寛美は言った。
「するかそんなもん!」
「だったら今日作った紙衣は?」
「あれなら……」
と、彼女は声のトーンを落としていた。
「……着てもいい」
すでに二人の作業は終わっている。誉が寛美に作った和紙の着物、つまり紙衣は風雅なものに仕上がっている。紙ゆえ長くは着られないという儚さが、乗り移ったような美があった。今は当日に備えてしまっているが、試着に袖を通した彼女の表情が、輝いていたのを彼は確認している。
これまで誉は、寛美の服装は二種類しか見ていない。使い古した稽古着と、寝子高の制服だ。制服のほうは暑いころからずっと冬服であった。いつもこの二種類で出かけているようだ。もしかしたら彼女は、これしか服を持っていないのではないか。
だから服に興味がないのかと思いきや、そうではなさそうだ。もちろん紙衣はよくできたと思う。だが、真に寛美を喜ばせたのは、普段と違う服が着られるという、ただそのことなのかもしれない。
「お三夜まつりに出るなら猫耳も必要だな」
意地悪だっただろうか、また怒るかな――と誉は思った。ところが、
「……猫柄の扇子を作るとか、そういうのじゃ駄目か……?」
彼女にしては珍しく、寛美はしおらしくそんなことを言ったのである。
猫耳は恥ずかしいらしい。
かといって、紙衣を諦めるのも嫌らしい。
「考えておくよ」
ふふっ、と誉が笑ったので、寛美はむくれながら本日七個めの小籠包を箸でつかんだ。
それにしても彼女はよく食べる。ラーメンを食べてチャーハンを食べて餃子は3皿、さらに追加で海鮮中華丼まで取った。すでにこの時点で、通常の女子高生の三人前くらいは平らげているのではないか。それなのにまだ衰えない。
「食えるときにできるだけ食うことにしてんだ」
と寛美は言ったが、その言葉通りまったく遠慮する気はないようだ。あらゆる意味で、野生動物的である。
昼食の会計が、すべて誉のおごりなのは言うまでもない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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