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その胸のあまりに痛きこと
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【溢れて止まらない、心の重み】
最初は気分転換のつもりだった。
それでも、いくら秋風の冷たさを浴びても、気分は全く変わらない。
考えて、無意識に思い返して、余計に募る思いに零れるのは溜息ばかり。
緩やかな坂の道を歩いていたら、気がつけば星ヶ丘の教会が視界が入った。
外からでも分かる、雰囲気の違い。
教会は“いつ、誰でも受け入れられるように”と、いつでも門戸を開いている。
小山内 海
は、そっと覗き込むように教会の扉を開いた。
まず目に入ったのはステンドグラス。中でも青がとても美しく、海の瞳をあっという間に奪っていった。
しばし、そのまま包まれるような横壁と天上に、青を基調とした光のコントラストに心奪われてから直ぐに我に返って、身廊を歩いて背後の扉と、区切られた祭壇の丁度中間くらいの会衆席に腰を下ろす。
無音なのにまるで音が聞えて来そうな程、静謐とした空間。
海は、祭壇の背後にある穏やかなマリア像を、しばしの間じっと見つめてから、言葉に出来ない代わりに、静かに自分の思いを、心から浮かび上がらせるように胸の内に映し始めた。
海は、
御剣 刀
が好きだった──過去形ではない、今尚その心には彼への想いが溢れる程に満ちている。
そして、海の親友も刀が好きなのを知っている。むしろ、それをお互いが知り、“正々堂々と勝負”と約束したのだ。
それは、余りに大きく、約束の域を出たお互いの“誓い”にも近かった。
しかし──海は、それを破った。
海は、彼女とは内緒で、その友人を誤魔化し、刀と秘密の関係を結んでいる。
無意識に首筋に触れていた手をどかして、残る自分の手の感触を確認する。
ここには鏡はなくて、それ自体は海には見えない。しかし、他者の目から首筋を目にした際──そこには、くっきりと噛み跡が残っていた。
それは、彼だけにつけてもらえた、特別の証。
“特別だと思っているのは、自分だけだ”という残酷な現実を含めた、虚ろな自分の欲求を満たすだけの歪な関係。
駄目な事は分かっていた。
これは刀に甘えているだけで、正しい“約束”を元にその想いを止められた、友人の方が、刀には相応しいのではないかと思っているのに──止められなかった。その心の丈を、どうしても抑えることが出来なかった。
最奥のマリア像に救いを求めるように目を向けるが……答えは出ない。
海が──ここまで心を歪ませるのには深いきっかけがあった。
今まで女性との繋がりを、なるように繋がるままに任せてきた刀が、不意に今まで一緒に過ごしてきた女性達との関わりを断とうとしたのだ。
今までそんな事等おくびにも出さなかった刀の言葉に、海は心を上気させて引き留めた。
“こっちの気持ちも考えないで”“傷つけたくないから離れるなんて、それが一番傷つく”
そう──声が出せない代わりに、必死に思いを訴え彼を止めた。
そして、止める事には成功した。──成功こそしたが……その結果が海の心に深い陰を落として、侵食をし始めた。
ふとした瞬間、ほんの気を抜いた瞬間、浮かんでしまうその想い。
刀が口にしたのは、本当に“傷つけたくないから”だけだったのだろうか──?
──気持ちを疑う訳ではない。傷つけたくないから、その気持ちや思いは本物だとは思っている。
でも──それが、“私が邪魔だから”“足手まといになるから離れようとしたんじゃないか”……そんな事ばかり思ってしまうのだ。
あれだけの寝子島における異常事態を共にして、乗り越えて、
それでもその思考は泡の如く浮かんでは残り続ける、それを止める術が、海には全く分からなかった。
海は天を仰ぎ見た。きらめくステンドグラスが煌々と光を落としてくる。じわりと、光を乱反射するかのように、仰いだままの瞳に涙が浮かんだ。
ここまで、己の手で望まない心の不安を煽っては、そうかも知れないという思いを抱えて。
……それでも離れたいとは決して思わない自分がいた。
迷惑で、邪魔かもしれないのに、離れたくない──ただ、それだけを思う、自分の気持ち。我侭なその心。
「(神さま、私はどうしたらいいの)」
仰いでいた顔を下ろして、溜めていた瞳から一筋の光が落ちた。
形式的な“アーメン”も“赦します”も要らない。そう、会衆席の端を掴んで、強く願う。
──答えなどは無いのは分かっていたけれども。
本当に、答え等は聞えも見えもしない暗闇の中にある事を思い知った、この現実を前にして。
海は両の瞳を固く絞るように閉じた後、零れ落ちた涙はそのままに、耐え切れないという様子で教会から姿を消した──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月28日
参加申し込みの期限
2015年09月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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