・七原七夏
特殊能力は七歳の時に死にかけた体験(交通事故)から獲得したことがシナリオ上で語られる。獲得理由は後述の蜜柑の特殊能力によって発生したバグだが、そのことについては寝子祭で販売されたオマケ本でのみ触れられている。
・堤蜜柑
実は自分や七夏が理不尽な悲劇に巻き込まれた結末を巻き戻す能力『未完の物語』を持っていることがオマケ本で明かされている。ちなみに特殊能力の自覚はないが、これまでに経験した結末は朧げな悪夢として記憶されていることは蜜柑シナリオで示唆されている。
・蜂谷優
三年前に失踪した生徒の中に姉がいる。不器用な姉で、不良として周囲に誤解されていたが優はそんな姉を慕っていた。今回の物語が始まる前より、家出と片付けられた姉の失踪事件を一人で追っていた模様。校則破りも姉を意識しての行動だった。優シナリオでは姉とのエピソードや七夏達にはあまり見せなかったシリアスな面が描写されている。
・宇上真里亞
現代に生きる『魔女』の一人で、黒音高校のある島を管理している。三年ほど前から黒音高校周辺に『澱み』が溜まり始めたのが気になり、調べていたことが真里亞シナリオでは語られる。死者の声を聴いたり、聴かせたりできる魔法が使える(作中の怪奇現象の一部は真里亞の魔法によるもの)。魔法は万能ではないし、魔女は不死ではないのでルートによっては死亡する。が、ただで死ぬ真里亞様ではない。
・玄野蓮司
黒幕。生徒を実験動物にした上、証拠隠滅にも利用していた。ただ自分の研究をしたかっただけで、生徒を陥れることに快感もなければ罪悪感もなかった。
・黒音小雪
実は味方枠。玄野の本性を最初からなんとなく見抜いており、どうにかして尻尾を掴もうとしていた。
【オマケ情報】
・黒音高校のある島は黒音湖島という寝子島をモデルにした架空の島。一応千葉県になるらしい。
・黒音高校の制服は寝子高の制服をゴシック調にアレンジしたようなイメージ。
登場人物/
〇メインキャラクター
・主人公
七原・七夏(ななはら・ななつ)。
運動も勉強も容姿も平均的な男子高校生。事勿れ主義を気取っているが、割と好奇心旺盛でお人好しな性格の為自らトラブルに足を突っ込むタイプ。
眼鏡を外すと「意図的に隠されたもの・隠れたもの」を黒い花と認識して見つけることが出来るという不思議な力を持っている。
・悪友
蜂谷・優(はちや・すぐる)。
高校に入ってから七夏と仲良くなった校則破りの常習犯。髪に黄色のメッシュを入れたり、制服を改造したり、バイク登校したり何かと目立つ生徒。暴力沙汰は起こしていないが、腕っ節には自信がある模様。陽気な性格で七夏を引っ張り回して遊んでいる。事件の発端となる旧PC室の掃除は優が罰として課せられたもの。黒音高校OGの姉がいるらしい。
・幼馴染
堤・蜜柑(つつみ・みかん)
幼稚園の頃から七夏と付き合いのある女子高生。ショートボブの髪にオレンジのヘアピンをつけている。お喋りで社交的だが、根は真面目な性格。優が七夏を連れ回して遊んでいるのがちょっと面白くない。真里亞とは同じ合唱部で仲も良いが、怖い話については勘弁して欲しいといつも思っている。オバケの類は苦手だが、七夏の不思議な力は怯えることなく自然に受け入れている。
・マドンナ
宇上・真里亞(うかみ・まりあ)
白く透き通った肌に、黒く真っ直ぐな美しい髪を持ったマドンナ的存在なクラスメイト。容姿端麗・成績優秀・運動神経抜群の完璧超人だが、あまり笑わず、オカルトの話題でのみ饒舌になる変わり者。蜜柑に怖い話をして怖がらせるのが趣味。かねてより3年前に起きた黒音高校生徒連続失踪事件に興味を持っており、資料を集めていた。
〇サブキャラクター(立ち絵あり)
・化学教諭
玄野・蓮二(くろの・れんじ)
黒音高校の化学教諭。30代前半に見えるが、実際は四十近いらしい。いつも朗らかで人当たりよく、四人組とも仲が良い。時々生徒に特製の珈琲を振舞ってくれる。化学準備室で隠れて煙草を吸うので、真面目な先生方には睨まれている。
・生物教諭
黒音・小雪(くろね・こゆき)
黒音高校の生物教諭。理事長の親戚らしく、20代後半の若さでそれなりの発言力を持っている。眼鏡美人だが厳格な性格で、玄野先生や四人組へのあたりもキツめ。
・ルート1
『歪み』
初回固定バッドエンド。
・ルート2
『綻び』
2週目以降に発生。
蜜柑のみ失踪するエンド。
ルート1.2クリアで蜜柑シナリオ解放(選択肢なし。読了後ルート3~6解放)
・ルート3
『疑惑の芽』
優のみ死亡するエンド。
・ルート4
『一蓮托生』
蜜柑と真里亞が失踪する事件未解決エンド。別名:俺たちの戦いはこれからだ。
・ルート5
『君子危うきに近寄らず』
4人組は死亡しないが、教員2名が死亡、事件も未解決で謎ばかり残るルート。
・ルート6
『光』
優失踪エンド。
ルート3~6クリアで優シナリオ解放(選択肢なし。読了後ルート7~9解放)
・ルート7
『知らない顔』
真里亞とモブ生徒、教員、なんか人がたくさん死ぬけど不完全燃焼なルート。
・ルート8
『リフレイン』
真里亞が失踪、残り3人は一つの可能性を見出すルート。
・ルート9
『悪徳の栄え』
事件の真相1歩前まで続くも、4人全員死亡エンド。
ルート7~9クリアで真里亞シナリオ解放(選択肢なし。読了後ルート10~11解放)
・ルート10
『真実』
真相解明ルート。黒幕失踪。
・ルート11
『断罪の果て』
真相解明ルートその2。黒幕死亡。
ルート1~11クリアすることでルート12解放。
・ルート12
『BAROQUE』
トゥルーエンド。
黒幕逮捕、3年前の被害者の一部発見。
STORY/
私立・黒音高校に通う高校二年生、七原・七夏はある日の放課後、悪友の蜂屋・優の付き合いで倉庫と化した旧PC室の掃除をしていた。それに幼馴染の堤・蜜柑と、クラスのマドンナである宇上・真里亞も加わり、巫山戯半分で掃除をしていると不意に一台のパソコンが立ち上がる。気味が悪いと早々にシャットダウンしようとした七夏だったが、躓いた拍子に眼鏡がずり落ち、あるものを『視』つけてしまう。デスクトップに咲いた黒い花。『help』と名付けられた、3年前に失踪した生徒が遺したフォルダを。
※※※以下オチ込みの詳しい内容※※※
寝子祭で試遊出来た最初のシナリオは主人公である七夏視点。
3年前に失踪した生徒が遺したフォルダには『もし自分が姿を消したら、それは黒音高校の怪人のせい』というメッセージと、謎の数字の羅列が残されていた。
3年前の連続失踪事件の謎を解き明かそうと意気込む優と真里亞に引っ張られる形で、七夏は黒音高校の怪人……学校の怪談として囁かれる、夜の校舎を徘徊するという謎の存在を追うことに。
しかし、夜に忍びこんだ学校で七夏達4人は『何か』に襲われる。なんとかその夜は学校を脱出し事なきを得るが、その日を境に優が、真里亞が、蜜柑が姿を消していく。
平和な日常が壊され、そして己の身に迫る危険に恐怖する七夏。
そして、最期の時が来る。
……という確定バッドエンド。
2週目からは七夏が自分の能力を使うか、積極的に調査に動いたり、友人と何を話すかの選択によってデッドエンドが回避出来、他人物視点のシナリオが解放されることで少しずつ謎も解けてくる構成。
事件の真相としては、話の中で度々登場する(立ち絵あり)化学教諭が夜の学校で非合法薬物を生徒と取引していたことに端を発する。
それが怪人の噂を産み、興味本位で夜の学校に忍び込んだ生徒を薬物中毒になった生徒や教諭自身で処分していた。
作中で体験する怪奇現象は教諭が仕掛けたトリックだったり、薬物による幻覚・幻聴が殆ど(一部例外あり)。
トゥルーエンドでは4人全員無事で外道教諭は逮捕、失踪者数人(優の姉含む)も保護される。
ゲームタイトル『BAROQUE:CODE』
ジャンル:ADV(学園サスペンスホラー)
対象年齢:15歳以上(一部猟奇的・残酷な表現が含まれる為)
※かなりソフトな描写・表現にとどめてはいます(文化祭での発表作品の為)
シナリオ・テキスト:レイ・ブライトン
キャラクターデザイン・イラスト:史越奈津樹
背景:風見鶏スグリ
音楽:伏見真、綴柚枝