木々の葉の間から温かな光が弱く差し込む。
心地よい静寂に満たされたその場所は、周辺の猫たちの集会場所になっているらしい。
猫好きな人なら、集う猫たちに誘われて、この場所を訪れることができるかもしれない――
(先に訪れていた銀髪の少女はどうやら人見知りであるらしい。
若干の親近感を覚えつつ小さく頭を下げ返し)
こんにちは。
ごめんなさい、お邪魔をしてしまったかしら。
(少し眉根を下げ、申し訳なさそうな微笑みと共に
当たり障りのない挨拶と謝罪を口にする。)
(一方、少女をここまで連れてきた黒猫はというと
人間たちの様子など気にも掛けず
暖かな箇所で身を丸め、早くも寛ぎはじめていた。
猫という生き物は、なんとも自由気ままである。)