木々の葉の間から温かな光が弱く差し込む。
心地よい静寂に満たされたその場所は、周辺の猫たちの集会場所になっているらしい。
猫好きな人なら、集う猫たちに誘われて、この場所を訪れることができるかもしれない――
そうよねー…。
今日初めて会ったばかりだものね…。
(怯えた様子に一度手を止めて。
けれど引き戻すことはせず
怖がる必要はないという様にそっと
小さな生き物を撫でることに慣れた
優しい手付きで汚れた銀の毛並みを撫で)
突然言われても困ってしまうわよね…。
お節介でごめんなさい。
なんだか他人の気がしなくて、つい。
貴女は少し、私に似ている気がするわ。
(そんな言葉と共に小さく苦笑する。
もし彼女が手を振り払わないのであれば
そのまま静かに髪を撫で続ける事だろう)