外はボロボロ。中もボロボロ。
いつ崩れてもおかしくない
古い古いその学生寮は
今日もしぶとく立っている。
そんなところに人が住めるのかって?
住んでいるんです、それも大勢!
どうやって?
まあ、そのお話は一先ず置いておきましょう。
季節は春。
春はあけぼの、というわけではございませんが
その猫鳴館の一室で
仲睦まじく身を寄せ合って
すやすや眠る二人の少女に
猫では無く鶏が
朝の訪れをお知らせします。
コケコッコー!朝ですよー!
*桃色怪異シナリオ後日談RPスレッドです
(http://rakkami.com/scenario/guide/1768)
何か御座いましたらキャラクターメール等でご連絡下さいませ。
ああ、そう。ろっこん水。ろっこん水ね。
お酒も煙草も20歳になってから。
そう見えないのはきっと、貴女が私を
そういうものとして見ようとしてないからね。
私は空想主義の根無し草。
歳は貴女より一つ上だけど実際は
迷子の子みたいだとかよく言われるぐらい
ふらふらふわふわしているのだわ。
んー…。
取り返しがつかないぐらいの大喧嘩になりそうだし
その時は素直に引いて貰える方が私としては有難いのだけどね。
幾ら駄々を捏ねられても宝物は誰にも譲れないから。
バッカス、だっけ。
ローマ神話の酒神よね。
自由と不死の神様だけど
無秩序と狂乱の破滅を齎す危険性もあるとか。
で、それがどうかしたの?
うんうん。家業を継ぐための特訓なのよね。
偉い偉い。よしよしよし。
(「酒に酔い潰れて自己を客観視できなくなった人間ほど
自分は酔っていないと主張する」
という言葉が頭に浮かんだが敢えて口にはしない。