シナリオタイトル:
授業風景 ~日本史の時間の場合~
担当ゲームマスター(敬称略):
三城 俊一
シナリオタイプ:
ブロンズシナリオ
シナリオガイド:
https://rakkami.com/scenario/guide/1023
リアクション:
https://rakkami.com/scenario/reaction/1023
参加キャラクター一覧:
https://rakkami.com/scenario/chara-list/1023
コメントページ:
https://rakkami.com/scenario/comment/1023
シナリオID :1023
シナリオ名 :授業風景 ~日本史の時間の場合~
キャラクター名:桜崎 巴
投稿日時 :2015年08月30日 19時43分07秒
◆アドリブ度
S
◆プレイヤーの目的・意図
歴史は過去のものではなく、現代を完全に変えてしまう事を明らかにし、巴の思考の深さをアピールしたい。
◆キャラクターの目的・理由
テーマ2。
信長から戦略の話に繋げて、現代世界における日本が向かうべき方向にまで話を広げるよ。
◆キャラクターの行動・手段
信長の先見性がどこにあったかっていったら『合理性』だ。
統治の障害となるのなら、比叡山ですら滅ぼすほどの。或いは優秀ならば、自分を一度ならず裏切った松永久秀すら茶器一つで許せるほどの。恐ろしい程の合理性。
効率性を理解して銃を導入した結果、物資は現地調達が基本だった戦国時代に兵站の概念を生み出した。全てが合理的だ。
けれどもそいつは、秀吉も家康も真に理解しちゃいなかったわけだ。猿は後世に慢心して欲をかきすぎたし、狸は統治のための精神論に重きを置きすぎた。徳川幕府の仕組みは確かに合理的だったが、次第に被統治者の理論である精神論が、統治のための理論を駆逐した。
信長の思想が順当に発展すれば、恐らくはジョン・ロックの先取りになったろうさ。被支配者を抑圧せず、むしろ誤った支配者への抵抗権を当然とする社会。武力ではなく理性による下克上。
この思想が日本人に根付いていれば、物質的な差を精神論だけで補うような無謀な作戦はなかったろうね。ガダルカナル島、インパール作戦、特攻隊……現代のブラック企業問題も同じさ。
逆に言えば、この辺は全てその頃から尾を引く癌なんだ。
ああ、あたしはこの400年の悪習をぶっ壊したいね。
シナリオID :1023
シナリオ名 :授業風景 ~日本史の時間の場合~
キャラクター名:森 蓮
投稿日時 :2015年08月31日 00時35分38秒
◆アドリブ度
S
◆プレイヤーの目的・意図
森蓮がどの出来事に着目し、どのように解釈し、どの部分を強調するか、森蓮の興味や関心についてえがきます
◆キャラクターの目的・理由
実際の徳川時代や明治時代に何が起きたか、倫理と経済の観点で解説しながら、テーマ3について考えてみます
◆キャラクターの行動・手段
報徳をご存知でしょうか
二宮金治郎の名で知られる二宮尊徳が、天保時代の飢饉を機に、村落再建のため、始めた運動です
報徳運動は他者を救うという倫理上の義務を存在理由としています
その意味で尊徳の思想は、系譜上で直接の因果関係はありませんが、慈悲無尽講を行った三浦梅園と似ています
ドイツでシュルツェ=デーリチュの思想を学んだ明治時代の内務省官僚、平田東助は報徳を時代錯誤と考え、自由競争経済と優勝劣敗の原則に適応させようとしました
そこで平田は報徳の文化的印象を強めるため、尊徳に従四位を与え、報徳二宮神社建立を援助しました
尊徳は遺言で自分のために神社建立することを弟子に禁じていました
農商務省農務局農政課だった柳田國男は平田の代弁者として、徳が時代遅れであり、近代国家の要請にそぐわないと説いていました
柳田は報徳を保守的で形式的な慈善団体と解釈し、営利企業への転換を提案しました
尊徳の四大門人の一人である岡田良一郎は、柳田の提案は報徳の他者救済という基本思想が損なわれると反論しました
柳田は地方変革の失敗で失望し、官職を離れました
徳川時代が続いていたら、報徳二宮神社はなく、柳田も民俗学者になっていないでしょう