片隅に存在する色取り取りの薔薇の造花で
飾り付けられた小さな木小屋。
首に赤いリボンを結んだ
エミリーという名の
赤い目をした白兎が飼育されているようだ。
小屋に扉はなく、兎がいつでも出入り可能になっており
それ故、小屋に家主が不在なこともある。
気まぐれで我儘、そして甘えん坊な兎の性格は
誰かに似ている様にも思える、かもしれない。
あ…勘助君。こんにちは。
姉様がうさぎさんを飼っているって言っていたから
会いにきてみたの。
でも、今はお出かけしているみたい…。
(残念そうに微笑み、腕に抱いたうさぎぬいぐるみの頭を撫でる)