隣接する道場「仙狸館」の稽古場。
過去には門下生で賑わっていたこともあったが、今は昔
現在の利用者はほぼ一人。
一応申請次第で開放されてはいるがその事実を知る者は少ない。
四十路……そこまで老けて見えるのだろうか俺は……
(微妙に悲しそうな表情を浮かべ)
……まぁいいか
「喧嘩」なら……丁重にお断りさせて頂くが……
「稽古」の申し出とあらば……断る理由は無いさ。
(先刻とは一転唇の端に笑みを浮かべて立ち上がり、真っ直ぐ歩み寄るその表情からははっきりと喜びの色が伺える。)