対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
『7月×日
甘いものは後を引く。
お菓子も人の優しさも。
後を引いて、やめられなくなる。
もっともっとと、際限なく求めてしまう。
まるで麻薬の様。
毒とわかっていて、やめられない。
求めているものをもう充分に与えられているにも関わらず
まだ足りないと、それ以上を求め続ける私は
酷く低俗で浅ましく、醜い。
弱味というものは隠すもの。
隠したいと願いながら、
その裏で気付いて欲しいと願っている。
汚れた自分自身を恥じ入り憎み
死んでしまいたいと願いながら
その裏でこんな自分でも
愛され、許され、生きていけます様にと願っている。
そうして、生まれる嫌悪と憎悪を
自分自身にのみ向けることも叶わず
黒い衝動を他者に向け、私はまた誰かを壊そうとする。
私はなんて醜く、薄汚れた人間なのだろう。
自己愛に溢れ、他者を傷つけるおぞましさ。
反吐がでる。
私に生きている資格なんてない。
大嫌いだ。死んでしまえ。』