(三人掛けのソファーとテーブルが部屋の中心に置かれ
壁際には座り心地の良さそうな
揺り椅子が一脚置かれている。
併設されたキッチンの奥からは
お菓子の甘い匂いがふわりと漂ってくる)
出来上がり…。
…作り過ぎちゃったかな。
一人より、誰かと一緒にお茶したいな…。
だよなぁ・・・、
俺もそんな感じだぜ。
(頬の傷ぽりぽり
やっぱりももさんは【キーワード】を探してるのぜ?
あ…。うん。そうなのよ。
いつか思い出せたらいいなって思っているのだけど
中々思い出せなくて…。
餡子・・・なら大丈夫なのぜ♪
(手を合わせて目を瞑り)
んむ・・・ももさんも、俺と同じ?記憶喪失っだと聞いたのぜ
(片目を開けてじっと
どういたしまして。
これは練り切りっていうお菓子なのよ。
中に餡子が入っているの。
うん。
どんなことかな?
あ・・・いや、なんでも無いのぜ!
うむー、水が良いのぜ
(ふにゃり)
ん、ありがとな。
んむ?これは・・・・・・?
(水を一口飲んで、ねりものを串でつんつん)
えっと、それで聞きたい事があるのぜ。
対手…?(きょとん
お水でいいの?
(台所に行き、ミネラルウォーターが入ったコップ
桃薔薇を模した練りきりが載った皿
竹串を二人分用意。
トレーにそれらを乗せて戻ってくる)
どうぞ。
召し上がって下さいな。
(テーブルにコップと和菓子を置いて、無銘さんの隣に座る)
ふーむ、握手・・・ニュアンスは対手にも似てるのぜ?
挨拶代わりに手を握るのぜ・・・
(こくこく
・・・
・・・♪
(玄関で二度ぺこりアホ毛がゆらゆら)
ん・・・、水を貰えるとありがたい・・・だぜ
(ソファに座って足をぷらぷら
握手は仲良くしましょうのご挨拶なのよ。
お互いの手と手を繋ぐの。
うん。
こちらにどうぞ。
(無銘さんを家の中へと招き入れ
リビングへと案内)
飲み物とお菓子を用意するから
ソファーに座って少し待っていて下さいな。
無銘君の好きな飲み物は何?
握手・・・?握手ってなんなのぜ?
(頬の傷を引っ掻きながら困った様にへにゃりと笑う
んむー、取り敢えずお邪魔します・・・?
(ぺこりと頭下げ
うん。
なんでも遠慮なく聞いて下さいな。
(手をつんつんする様子にきょとんと小首を傾げ)
無銘君、握手は苦手…?
・・・・・?
(手を伸ばして差し出された右手をつんつん
おぉ、お話を聞きに着たのぜ!
(アホ毛が嬉しげに揺らしながら、まだ手をつんつん
やっぱり。
姉様からお話を聞いているのよ。
よろしくね。
(右手を差し出し、握手を求め
会いに来てくれて嬉しいのよ。
どうぞお家に入って寛いで行って下さいな。
む?
(アホ毛がピクリと反応
大和 無銘だぜ!よろしくな
(見上げたままアホ毛がぺこり
こんにちはなのよ。
うん。僕は花風ももです。
もしかして、無銘君かな…?
っと・・・
(一歩ドアから離れてももさんの顔を見上げ
こんにちわだぜ!アンタがももさんだぜ?
(アホ毛がご機嫌にゆらゆら
由良さん、お待たせしましたなのよ。
…あれ…?
(チーズがかかった人参のグラッセを乗せた皿を持ち
キッチンからでてくる。
先程までいた人物の姿が見えないことに
きょとんとした表情。)
お客さん…?
はーい、今出ます〜。
(ノックの音に気がつき、皿をテーブルの上に置いて玄関へ。
そっと玄関の扉を開ける)
・・・ふーん、ももさんって言うんだぜ?花風さんの妹ってのは
(目を瞑り頭をポリポリと
来る前に聞いとけば良かったのぜ
(そんな風にボヤキながらドアをノックする
お前の言う花風さんが
冴来、若しくはももって名前の女なら
家はここであってるぜ。
じゃあな。ゆっくりしてけ。
(ひらりと後ろ手を振りその場から立ち去る。
んー、ちょいと道を尋ねたいのぜ
(アホ毛がピンと立つが、軽く小首を傾げ
花風さん家って此処でおーけーだぜ?
…付き合ってらんねーな。
(ソファーから立ち、玄関の扉を開けて外へ。
無銘さんを見て訝しげに眉を潜め)
…おい、ガキ。どうした。
この家のガキ共になんか用か。