ビブリオバトルッ！～文系異種格闘技戦～｜リアクション

ビブリオバトルッ！～文系異種格闘技戦～

● エピローグ

　お開きになった書店前。
　観客たちは三々五々に散りはじめている。
「早川先生！」
　綾花は帰りかけの先生の背中に呼びかける。振り返り、先生は「発表してたね。よかったよ」と言った。
「先生、コミュニケーションの本に興味があるんですね……」
「うん。でも一つに絞れないくらい、どれも興味深かったよ。本はみんな好きだからね」
　綾花と早川先生は本談義をしながら帰途につく。

　一方、リハビリ入院中の友だち、新島ちよのために、せっかくだから紹介されていて面白かった本を何冊か買っていこうとしていた甘祥子と喜好は、宮祀智瑜と八神修に声を掛けられていた。
「お久しぶりです！　ここで会えて凄くうれしいです！」
　智瑜が喜好の頭を撫でる。
　喜好はくすぐったそうに首を竦める。
　祥子は、智瑜が紹介した本も、修が紹介した本も、実際に投票した本も、どれもちよちゃんが好きそうで甲乙つけがたかったのだ、と正直に話してくれた。すると修は微笑んだ。

「そうだったんですね。よかった、気に入って貰えて。
　ああ、だったらこの本をプレゼントするよ。ちょうど、子ども向けに難しい言葉を直したり振り仮名を振ったりした上製本も出ていてね。今日は紹介のためにと持って来ていたから二冊とも差し上げます」
　そう言うと修は子ども向けの方の表紙裏に、
　　「ちよちゃんが　早く元気になりますように　八神おにいさん」
　と書いた。

「これ、俺からお見舞いに。ちよちゃんによろしくな」

　少女は。
　きっと読むだろう。
　心温まる冒険の物語を。
　病（やまい）にも挫けない少女の物語を。
　不思議な街で人々との交流を通して成長する女の子の物語を。

　人は物語を欲せずにはいられないのだ。
　だからきっと――……。

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あとがき

担当マスター：笈地行／つるこ。
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございます。
ピンチヒッターを務めさせていただきました笈地です。
ＮＰＣに関しては分からないことも多かったのであっさりにさせていただきました。お許しを。

さて、ビブリオバトルということで。
うわー、読んでみたい！　という本がいっぱいでしたが、
実際に読めるのは「ドグラ・マグラ」だけ……
↓（アクションチェック数時間後）
あれ、なんで私図書館でドグラ・マグラ借りてるのかな、みたいな感じでした。

ではではお待たせいたしました。お楽しみいただけましたら幸いです。笈地でした。

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