シナリオ「ビブリオバトルッ！～文系異種格闘技戦～」

ビブリオバトルッ！～文系異種格闘技戦～

「――「あかずきんちゃん」でした。わたしの好きなえほんです。ぜひ、よんでください」

　ある休日のシーサイドタウン駅前。
　特設ステージの上で、まだ小学校に上がる前くらいの女の子が目をキラキラと輝かせながら『自分の好きな絵本』について語るという微笑ましい光景に気が付いて、八十八旗信彦とその友人の美崎岬は足を止めた。
　女の子は本の説明を終えると、深すぎるほどのお辞儀をして、舞台を降りていく。
　すると今度は、腰が曲がり歩くのもやっとというくらいのお爺さんが壇上に上がり、夏目漱石の「門」について語り始めた。
「なんのイベントなのかしら？」
　岬が首を傾げていると、目ざとく看板を見つけた信彦がその看板の説明文を読んでみせた。
「どうやら、本を紹介しあうイベントみたいだね。
　お気に入りの本さえあれば、誰でも参加できるみたいだし……ミサキちゃんも参加してみる？」
「へぇ……本ねぇ」
　参加するしないはともかくとして、2人は何気なくそのイベントを眺めていた。
　すると――

「俺様は百人の女を従え、この先の未来、千人の女を泣かせる予定の男！
　浮気由自（うきゆうじ）様だぜ、ハニー！
　今日紹介する本はこれ。
　『浮気する男は最帝』
　これは俺様の人生のすべてだ！
　この本を読めば誰だって俺様に近づけるはずだぜ、フリーダム☆
　札束の風呂に入ったり、
　仕事しかできねぇ駄目女を俺様専用のパシリにしたり、
　なんだってできるのさ、ブロッサム！
　さぁ、お前のエデンを作ろうじゃないか！　トーテムポール！！」

　怪しげな男も出てきた。
「……ホント、なんでもありなんだね」
「そうみたいね」
　予想だにしなかったイベントの展開に戸惑いながらも……無意識のうちに期待してしまう。

　次はどんな人がどんな本を紹介するのだろうか？
　

運営部より

【追記】４月２０日
大変お待たせしておりまして、誠に申し訳ございません。
都合により、本シナリオの担当は笈地行マスターに変更させていただきます。
リアクションは５月５日頃までの公開を予定しております。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

笈地行／つるこ。

マスターコメント

まずはガイドに登場してくださいました美崎岬さん、八十八旗信彦さんありがとうございました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

さて今回のシナリオは秋ならではの『読書』がテーマのシナリオです。
静かに語るもよし、熱弁を振るうもよし、自著宣伝に走るもよし（？）、
あなたの大事な一冊、お気に入りの一冊を皆で分かち合いませんか？
大人の事情により、多少制限はあるものの、皆さんの個性いっぱいの『本』と『紹介』を楽しみにしております。

ちなみに、ビブリオバトルというバトルは現実世界でもあるゲームです。興味がある方はぜひチャレンジしてみてください♪
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▼ビブリオバトルとは？

１．自分のお気に入りの本を1冊選ぶ。（※）

２．それを皆の前で発表、紹介する。

３．皆が発表した本について、意見交換、質問会。

４．今回のイベントでは、すべての発表が終わったときに「1番読みたくなった本」に参加者と観客が1人1票投じる。
　　1番、票が多かった本がチャンプ本となります！

（※）
大人の事情のため、第三者が著作権を持っている本はご遠慮ください。
その代わりに、『らっかみ！』の世界にはこんな本があるんだという完全オリジナル設定やキャラクターが書いた本を紹介するということは大歓迎です！
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▼アクション執筆の際のポイント
▽紹介する本について
・こちらは必ず記載してください。

・＜著作権の切れた作品＞か、＜オリジナル作品＞でお願いします。

・オリジナル作品の場合は＜キャラクターの自作設定＞でも、『らっかみ！』の世界にいる＜誰かが書いた本＞という設定でも構いません。

・ジャンルはなんでもOK！　小説、絵本、写真集、教科書、エッセイ、詩集、同人誌等。ただし、未成年の観覧者もいるので、年齢制限のある本はご遠慮ください。

・タイトルだけ決めて中身は＜お任せ＞としていただいたり、ポートレート等のイラストを指定し、こんな表紙の本としていただくことも可能です。

▽投票する本について
・あらかじめ、相談して指定していただいても構いません。

・それ以外の方は好きな本のジャンルやキャラクターの興味があることを書いてください。

▽チャンプ本の決定方法
・全員の投票＋NPCの投票で決まります。

・チャンプに選ばれたからといって特になにもありません。おまけ程度ですのであまりお気になさらないでください。
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▼NPC
以下のNPCが観客としてこのイベントを見に来ています。
基本的には投票以外では登場しませんので……チャンプ本を本気で狙いに行く方以外にはあまり関係ないです。
もしNPCとお話したいなぁという方は、友達設定をした上でアクションで指定していただけると助かります。ちょこっとだけ、お話できます。
（描写具合によってはカットされますので、ご了承ください）

・サンマさん
　観光大使として参加中。今のところ、浮気由自の本に興味津々。購入を検討中。
・永田孝文（ながた　たかふみ）
　本好きとして興味があるらしく、足を止めている。どんな本の説明にも興味深そうに耳を傾けている。
・早川珪（はやかわ　けい）
　見た目はややチャラいが、寝子島高校の司書。
　面白そうな本があればと足を止めた。
・浮気由自（うき・ゆうじ）未登録NPC
　本とかあんまり読まない人。ノリ重視。
　とくに今回のイベントと関係はないが、以前、浮気をして彼女を泣かせた。
・愛破憂子（あいば・ういこ）未登録NPC
　週刊タウン情報誌Nyago Worker（にゃーごワーカー）の記者。取材のために、会場にいる。
　とくに今回のイベントと関係はないが、以前、浮気をされて泣かされた。別に修羅場はない。
・平野活斗（へいや・かつと）未登録NPC
　『ヘアサロン・Gatto Bianco』の店主。自身のセンスを磨き、見聞を広める目的はもちろん、地元により馴染むために積極的にイベントに顔を出している。
・上桐　亮司（かみきり・りょうじ）未登録NPC
　『ヘアサロン・Gatto Bianco』の店員。口下手で、特に同世代の人と話すのが苦手な二十代男子。最近は店長に連れられて、あちこちのイベントに顔を出す。
・成田正男（なりた・まさお）　未登録NPC
　ナルミさんと呼んで。
　『オカマバー・ネコ』のママ。富士山権蔵先生の先輩。
・神辺こゆみ
　寝子高生。『らっかみさん』フリーク。らっかみさんが好き。それ以外はフツウ。
・大文字都築（だいもんじ・つづき）
　引っ込み思案な女の子…をこじらせて、そろそろアラサーを卒業しそうな女性。こっそり本を書いているらしい。
　ちなみに彼女が抱えているのは、『夏の夜の夢の続き』という本。
・甘祥子＆喜好親子（かん　しょうこ／きよし）未登録NPC
　リハビリ入院中の喜好の友達・新島ちよに送る本を選ぶために駅前の本屋にやってきた。
　彼女を元気づけられる本があればいいなぁ。

サンプルアクション（1）

サンプルアクション（2）