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<宝石人形>紅玉ルヴィア
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【忘れ去られた存在の記憶】
焼けた煤の臭いがここまで漂ってくる。
しかし、家主の奥さんである妙寺加奈は、家の二階でポツンと部屋のベッドに腰を掛けていた。
部屋を訪れた、
黒依 アリーセ
、
桜庭 円
、
桜庭 弓弦
、
フィーナ・シレンツィオ
、
三夜 呼宵
、
夜海霧 楓
の6人。楓は可能な限り目立たない様にしつつも、その会話だけは聞き取れるようにと、他の面子よりも心なし後ろに下がる。
「……大丈夫ですか? これ、皆でお見舞いに……」
最初は話しかけるのも躊躇われたが、声を掛ければ加奈の虚ろな瞳は光を取り戻したかのように来客を見渡した。
アリーセが、
八神 修
から渡された瑞々しい花束を、そっと加奈へと受け渡す。
「まあっ、もしかして皆さんで私の話を……!?」
「はい、奥さんの……加奈さんのお話を伺いに来ました」
円が一歩前に出る。
「加奈さんが見た『人形が歩いて家を出て行った』という噂について聞きたくて。
自分で眼で見たものを否定されるのは辛いですよね。
……信じます。ボクも動く人形と関わった事があるから」
「まあ……! でも……本当に、どこから話していいのか……」
「どんなに小さな事、関係無さそうな事でも構いません。お話して頂けないでしょうか?」
アリーセの言葉に、加奈が必死に思い出そうとする。
「あれは……」
アリーセがとっさにメモを取る。
その情報は、簡易でありながらも、ネット情報だけでは絶対に分からないものに溢れていた。
人形の身長は70cm前後。その髪は腰まである金のウェーブ。ただ、髪は痛みすぎていて、過去の記憶と火事の時見たものとは、ぎりぎり判別可能な程度と、かなり異なっていた。
そして火事当日、人形は玄関の敷居前というかなりの至近距離で、しばらく加奈を見ていたが、そのままふらりと玄関を離れたのだとのことだった。
そして、加奈の眼が離せない最中で、入り口柵のところでも激しい音が響き、遠目で見た人形は家を出て穏やかな坂の下り側──シーサイドタウン、旧市街の方へ歩いていったのだと言う。
「あの後、確認して……やはり、押入れから娘の人形が無くなっていて……」
「人形が……
──ここが火事になった日から、少しずつ不審火が旧市街に近づいているらしいとの噂は聞きました。
旧市街は木造建築の多い場所。もしそのお人形さんが犯人なら、そんなに猶予はないかもしれませんね」
弓弦の言葉に、加奈の顔が一気に青くなる。
「あと……他に──何か無くなっていた物とかはありましたか?」
これ以上、話を聞くのは心苦しい。
それは聞く側も聞かれる側も、お互いがそう思っていた。
だが、まだ心にピンと来る、核となる情報が全くと言う程揃っていない。
「あ、はい。娘の、美奈の幼い頃に人形と一緒に撮った写真を……押入れにしまう時に一緒に入れてあげたんです……それも、一緒に見当たらなくて──
もし、そうなら……美奈は……?」
口にしつつも、いまいち自分の言葉が信用出来ない加奈に対して──しかし、話を聞きに来ていたその場の殆どの人物が勘付いた。
“人形は、その娘さんに会いに行ったのだ”と。
誰もが言葉を選ぶ中、真っ先に思いを口にしたのは呼宵だった。
「加奈さん。このままだと、娘さんが状況も分からないままに事件に巻き込まれてしまうかもしれません。
どうか、娘さん──美奈さんに会えるように取り次いで貰えないでしょうか?」
「で、ですが……」
「加奈さん、人形も娘さんも信じて。
人形が娘さんを嫌いなら──思いが無いなら、動かない。
何とか丸く収めるから」
呼宵と円の言葉に、歩く人形の噂こそ理解出来ていなかったが、該当しそうな人形がまさか自分の家の人形である事を改めて認識した加奈は、動揺を隠せない様子ながらも、この場で話を取り次ぐ事にしてくれた。
「きっと……正直に言っても信じてもらえないと思うんです。少し、思う所があるので任せて頂いても良いですか?」
もう何を信じていいのか分からないが、藁にもすがりたい思いの加奈にとっては、その言葉は渡りに船。
加奈が電話を掛けて“家が焼けてからの連続不審火を調べている方が話をしたい”と、幾つか言葉を交わした後、呼宵は携帯電話をスピーカーへと切り替えて受け取った。
美奈の第一声は──
「あの……火災保険金の詐欺とかじゃないですよね?」
詐欺かと言われて詐欺ですと答える者もまずいない。だが、スピーカー越しに聞こえた声は、あまりにも思考が現実的過ぎて、その場にいるほぼ全員の頭を冷やすには充分だった。
動く人形の前例があるからと、人形のせいだと伝える事自体が、あまりに馬鹿らしくすら思えてしまう。
しかし、向こうは親子関係があるとは言え、全くの他人であったこちらに取り次いでもらえたのは、かなり幸運なものだとは思われた。
そう考えれば、その程度に思われたのは良かったのかも知れない。
「はい。私達保険金の関係者じゃなくて、最近発生している不審火について調べているんです」
「不審火、ですか……? 確かに小規模のボヤが発生しているのは聞いたけど」
電話の向こうの美奈の警戒が薄れない。これは恐らく、実際に人形と遭遇するまで警戒が解けることはないだろう。
「ネットで『人形が放火して回っている』と噂が立っていて、それがあなたの人形に似ているらしいです」
「……え? 私人形なんて持ってな──」
沈黙が落ちた。向こうはすっかり忘れていたのだ。
それだけの永い間、人形は押入れにずっといた。写真だけを心頼りに、暗い中、ずっと一体だけでいた孤独が伺えた。
「お母様によると、美奈さんが子供の頃に、一緒に写真を撮ってまで大事にした人形があると聞きました」
「……もしかして──あー、何だったんだろうあの人形、る……るー、ルヴィア……だったかな?
でも、今更その人形がどうしたんです? あなた達には関係ない話だと思うんですけど」
その言葉に、妙寺家に押し掛けた楓を除く全員が表情が鼻白む。
──人として、確かに人形離れは当然だ。
だが、人形はそんな事なかった。恐らく、その人形なりに、暴力的ではあれど一直線に彼女の元へ向かい──恐らく今も向かっている。
呼宵は、一息置いて冷静に、だが僅かに瞳に冷たい色を灯しながら先を告げた。
「その放火して回っているという噂の人形が、あなたの人形に似ているらしくて。
人形の仕業でないにしても、誰かがあなたの人形を悪用しているのかも知れません。
それを止めるために人形を探し出したいんです。
──詳しいお話が聞きたいんです。直接お話する事は出来ませんか」
「………………」
呼宵は、普段自分から誇張した話をする事等は殆ど無い。
しかし、今回の話に限っては別だ。
古い記憶だが──心には深く思うところがあって、今こうして電話をしている。
今、ここで。何としても美奈と繋がりを作らなければ、人形はいつか彼女を探し出し──そして、スピーカーから流れてくる言葉の限りでは、遠からず人形も美奈にとっても、幸せではない未来が訪れるのが目に見えていた。
「……分かったわ。はっきりしておかないと、どこでとばっちりが来るか分からないものね」
美奈はこうして不承不承に電話を終えた後、母親である加奈づてで、通話を終えた後、メールと電話先を教えてきた。
自宅は教えられないが、どこか旧市街かシーサイドタウン周辺であれば会っても良いと言う。
今宵は通話を終えた後、自分の携帯をしっかりと握り締めてその番号を登録した。
後で事件が終了した時に消す事を前提として“可能な限り使用する事も無い、緊急連絡用”として関わっている面子に共有する。
「あ、もうネミッサ達の検証終わってるみたいだな」
ふと窓際から見たフィーナが、こちらに手を振っているネミッサを確認する。
そして2階から、1階でネミッサ、修と合流し妙寺家を後にした。
全員はやっと落ち着いたように、歩道に邪魔にならない程度の所で足を止める。
「皆、それぞれの情報は得られたか?」
修の発言に、頷く者、複雑そうな顔をする者様々だ。
「流石にご本人の情報自体が曖昧では難しいですね」
アリーセが物足りなさそうとも、僅かにもどかしいとも言える表情を向ける。
「一度、情報を整理した方が良いかも知れねえな。ここまで聞いといて、次のボヤを普通に手をこまねいて見ている訳にもいかねぇだろう」
楓がそう言った瞬間。
修の携帯が振動した。
慌てて携帯に出る修。
何回かの相槌と疑問符が飛び交った後、修は勢い良く携帯の通話を切った。
「先に噂を先行して調べてもらっていた綾辻から連絡が取れた。
──人形の製作主が、俺達に会ってもいいと言っている。
以前動いた人形のフローティアの生みの親だ。綾辻が言うにはルヴィアもそこで作られたらしい。
希望者がいれば、俺が乗せられるだけの車を呼んでそこまで案内する」
「あー、これから行こうとしたけれども、先手打った人がいたかー」
円が納得したように頷いた。様々な思いを元に、一同が騒然とする。しかし、それは直ぐに収まった。
「私は残って妙寺家の情報を纏めなくてはね。
どんな方か見てみたい気もするけれども……今丁度、美奈さんが空いている時間帯──殆ど夜だけれども……メールで教えて貰ったところだから」
「ボヤの次の予測も立てねぇとな! そこの兄ちゃんの言葉じゃねぇけど、このまま次のボヤを見逃すわけにもいかねぇだろう!」
呼宵とフィーナがそう宣言すれば、
「──俺もこっちに……と考えていたが、悪いが俺もそっちの車に乗せてもらう。距離分の金は出す」
「いいさ、仲間に金を出させる訳には行かない」
「……タダより高いものはない。すまんがギブアンドテイクで動いているんでな」
「分かった。タクシーで行って請求書を出させよう」
「それじゃあ、ボクもそっちに──あれ? ゆづ姉一緒に行かないの?」
「だって、そのルヴィアちゃん、ずうぅっと押入れに押し込められていたのでしょう?
なら、美奈さんに会う前に何とか会って綺麗にしておかなくちゃ!
まずはタオルね。それと何がいるかしら、そう! ウィッグ用のシャンプーと……」
──そんな、グループ分けが発生し、
車内であっても情報の共有をする事をお互いの約束に、製作者に会いに行く事にしたのは、
黒依 アリーセ
、
桜庭 円
、
八神 修
、
夜海霧 楓
の4人。
そして、今までの情報をメールで共有したり、他にも各自予定がある等の理由で離れたのが、
桜庭 弓弦
、
ネミッサ・ネモローサ
、
フィーナ・シレンツィオ
、
三夜 呼宵
の4名となった。
朝から動き回り、まだ昼過ぎだが、何故か時間が経つのが非常に早く感じられて。
各人は、迅速なまでに己の為の行動を取り始めた。
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15人
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15人
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シナリオガイド公開日
2015年06月30日
参加申し込みの期限
2015年07月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月07日 11時00分
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