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秋の日に、ブライトグリーンで
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●心にわきあがる泉
大半の客は家路について、寝子島の海にはもう日が沈みつつある。
ほとんど客のいなくなる夕刻に、尋ねてきた客がいた。
桜 月
だ。
「噂の新しい店というのは、ここか……」
ドアをくぐると、店内に客はいなかった。この時間になると閉店準備をしながら客を待つのが普通の喫茶店の光景だ。店員と思しき少女が洗い終えた食器を丁寧にふいている。その姿に、桜は見覚えがあった。
「いらっしゃい、ませ……あら、月さん」
食器をふく手を止め、
御巫 時子
が出迎えてくれた。御巫と桜は星ヶ丘寮のお隣さん同士で、たがいによく見かけ挨拶をかわす間柄だった。
「こんばんは。ここでバイトをしてるとは知らなかったな」
「いえ……今日から、働かせていただいて、いるんです。お好きなお席に、どうぞ……」
隅っこのリラックス席もハンモックも、客のいない今なら選び放題だ。
見た目のふかふか具合が一番のソファに座り、ワッフルと紅茶を頼むと、注文を復唱した御巫はぱたぱたとキッチンの方へ戻っていった。
あらためて座り直し、月は店内の緑の多さに目を見張った。
単に客がくつろげるようにという計らいだけで置いているのかと思えば、そうでもない。
直射日光に当たらない絶妙な配置からは、植物への愛が感じられた。
キッチンの方からオーナーのみどりがやってきて、月に尋ねた。
「すみません、お客さま。こちらのワッフル少々お時間をいただきますが、よろしいでしょうか?」
「……? ああ、もちろん構わないよ」
焼く時間がかかることを承知の上で頼んだが、わざわざ断りを入れてくるのはどういうことだろうか。
しばらくすると、ボールの中でミキサーをかきまわすような音が聞こえてきた。
「おまたせ、しました……ワッフルのティーセットでございます……」
やがて時子が運んできたワッフルには、たっぷりのホイップクリームと少量のラズベリージャムが乗せられていた。
「なるほどね。これを泡立てる音だったのか……」
ティーポットをテーブルに置きながら、御巫が答える。
「はい。この方がおいしそうでしょ……って、オーナーさんのこだわり、なんです……♪ こちら、2分ほど蒸らして、召しあがってください、ね」
伝票を裏向けにして置き、御巫はふんわり微笑んで店の奥へと下がっていった。
ワッフルにフォークをいれて口に運ぶと、ホイップのふわっとした甘みが口に広がった。甘く香ばしいさくさく生地とのハーモニーを楽しみながら、目を閉じる。
「うん……疲れがほどけてくみたいだ」
時折紅茶を味わいながら、夢心地でワッフルを食べていると、まだ一杯目も空にならないうちに最後のひとかけらになってしまった。
名残惜しみながら、ワッフルでクリームの残りをすくって口に運ぶ。
心なしか、気持ちが軽くなった気がする。しかしそれとは裏腹に、体の疲れを感じた。鉛筆を握りっぱなしだったせいか、肩が凝っているらしい。
こんなにも疲れているのに自覚がなかったというのも不思議だが、頭の中にあるイメージを書き出す作業はそれだけ集中力を要するという証拠だろう。創作に打ち込みすぎた自分を現実へ心地よく引き戻してくれるものは、そう易々とは見つからない。
あたたかい二杯目の紅茶が胃の中におさまる。
「ほかにお客さんもいないようだし、他の椅子も試してみたいな」
店内にある椅子はどれも異なるデザインのものばかり。やわらかな色味のものが多いが、中にはビビッドな色合いの家具もある。今はやりの北欧系ブランドのものだろうか。
あえてデザインを変えて配置してある椅子やソファからは、お好きな席へどうぞという言葉がマニュアルとしてでなく、オーナーの基本的なスタンスとして息づいているのが伺えた。
「そういえば、ハンモックに揺られたことなんてなかったな」
甘い誘いに乗って、少しの間揺られてみることにした。
目を閉じると、青々とした草葉の香りが漂ってくる……草木が呼吸している証だ。
こんな空間で過ごすのにはどんな服装がいいだろう。
今日一日デザイン画と向き合っていたからか、つい服のデザインに結びつけて考えてしまう。
自室にいるような気分で足をうんと伸ばしながら、桜はイメージを形にしていく。
なるべくゆったりとした裾の、息苦しくない服で……想像の中で、いつしか桜は草原の小さな家で暮らしている気分を味わっていた。
気取らない服を着て野に遊び、日が暮れるとともに家路へとつく、失われつつある古きよき暮らしの情景。
気づけば、時計の針が夜の9時を指そうとしていた。居心地がよすぎて、思った以上に長く居座ってしまったらしい。
「こんなに長居してしまったのか……そろそろ帰らないとな」
頭の中に浮かんだデザインを忘れないうちにメモ帳に書き留め、店の奥へと声をかけた。
「美味しかったですよ。また来ますね」
会計の際に、そう言い添える。満足そうに帰っていく本日最後の客の背中を、みどりと御巫は玄関先に出てしばし手をふり見送っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月26日
参加申し込みの期限
2015年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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