中学生も中間テストざますざます！｜リアクション

中学生も中間テストざますざます！

○１日目、テストの後

「うーん、がんばったけど、難しいでしたよー」
　テストを終えて、フィリップはクラスメイトの霧生里桜とおしゃべりしていました。
「数学、難しかったよねー。あ、フィーリャは国語のほうが大変なのか」
「数学は大丈夫です。世界どこでも同じですから。やっぱり日本語難しい、難しかったです。あのお話は、どういうことだったのです？」
「ああ、あれはね……たぶん……」
　灰桜色の髪の里桜も、夏休みから寝子島にやってきた転校生です。里桜の説明に、フィリップは頷きます。
「……ううん、教えてもらうと、なんとなくわかったような気分なるます。話したり、聞いたりするのは、だいたいだいじょぶですよ。書くのと読むのは、……ええと、ごちゃっとした（複雑と言いたい）字が多いですね。みんな、すごいです。うーん」
「日本語は難しいよねー」
　日露クォーターの里桜はロシア語が堪能で、フィリップの苦労もわかってくれるようです。
「話するのは、僕、上手なったと思いますよ」
「えっ？」
「……えっ、やっぱり変ですか？」
「あ、えっと、うん、頑張ってるのは認める」
　小悪魔のような笑みを向けられ、フィリップも苦笑して答えます。
「明日は社会ですね。世界史、得意ですけど、問題読むの大丈夫でしょうか！」

　
「急いで釣り具屋さんに行ってから、八百屋さんに行って……さつまいもかなあ、栗かなあ。あ、栗は下ごしらえに時間がかかるよね……」　
　まだ迷っている練でした。　