中学生も中間テストざますざます！｜リアクション

中学生も中間テストざますざます！

○テストの後に

　英語を教えてくれた先輩にキチンとお礼を言おうと、神助天佑は３年の教室の前で待っていました。
「天佑君！　テスト、どうだった？」
　矢萩槇が笑顔で声をかけてきました。
「おかげさまで、いつもよりもうまくいったと思います。ありがとうございました」
　天佑は頭を下げました。
「よかったあ。それじゃ、お互い一回帰ってからうちのお店『萩屋』でお疲れ様会するよ！」
　とくん。
（あれ、今心臓が……？）
　槇の嬉しそうな口調と笑顔に、天佑は胸にときめきを感じました。
　それは暖かい喜びとなって天佑の胸を満たしていくのでした。

（また先輩と一緒に過ごせる）
　それはとても幸せな気分で、しかし喜んでばかりはいられませんでした。
（勉強の内容以上に先輩の全てが……脳に焼き付いて離れなくなってしまった）
　無邪気な笑顔、嬉しそうな声、耳元の吐息……そして、柔らかい感触と温もり。
　悶々としながら『萩屋』まで来ると。
「いらっしゃーい」
　槇は制服ではなく、木綿小紋の着物でお出迎えしてくれました。
　ドキッ。
　心臓が高鳴るのがわかりました。
（ここまで来ると僕でも流石に気付きます。これが『恋』なのだと……）
　しかし天然鈍感な槇は、天佑の気持ちに全く気づいていないのでした。

　槇は二人分の麦茶をつぎ、片方を天佑に渡します。
「槇は君、テストお疲れ様！　かんぱーい！」
　乾杯しつつ寝子まんじゅうをもぐもぐ食べている槇に、天佑は改めてお礼を言いました。
「先輩のおかげでなんとかなりそうです。本当にありがとうございました」
「えへへ、天佑君が頑張ったからだよ。でももし少しでもお役に立てたのなら嬉しいよォ～」
　屈託ない笑顔で言う槇は、さらに赤面もののことを言い出しました。
「じゃあ、頑張ったご褒美に食べさせてあげるね！　はい、あーん」
「え、い、いやそれは……」
「どうして？　遠慮しなくていいよ」
　そう言われては、天佑は断ることができませんでした。
（絶対に異性として意識されてないですよね……）
　心で涙しつつ、おずおずと口を開ける天佑に、寝子まんじゅうを食べさせてあげつつ、
「よく頑張ったね、お疲れ様～♪」
　槇は天佑をぎゅっと抱きしめながらなでなでするのでした。　
（自分の気持ちを自覚してしまったら余計に辛いですよぉ、これー！）
　心で叫びながら、天佑は無邪気な槇にされるがままになるのでした。

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あとがき

担当マスター：茄子りんこ
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
寝子中中間テスト第二弾をお届けします。
今回もたくさんのご参加申し込みをいただき感激です。
ざます×３がなくてごめんなさい。

前回とはまたアクション傾向が変わっていて面白かったです。
ご家族等、参加していないキャラクターについてアクションで触れている方について。
PCとして登録されている場合は、描写できませんのでご注意ください。
未登録のキャラクターさんの場合のみ、簡単にですが描写可能です。

テストの結果は自由に設定していただいて構いません。
ではまた、ご縁がありましたら次回シナリオでお会いしましょう。

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