中学生も中間テストざます！｜リアクション

中学生も中間テストざます！

　旧市街の伝統的日本家屋なお屋敷……２年生の猫屋敷姫は、自宅を「猫の寄合所」と呼んでいました。
　その言葉通り、屋敷には猫達が住み着いています。
　にゃー。みゃー。
　たくさんの猫たちが姫の周りに集まっています。
　その猫たちと一緒に、姫はごーろごろしていました。
　やおらトラ猫一匹をがっしりと抱いて、
「PND（プリティー・にゃんこ・デスロール）」　
　とつぶやくと、ごろんごろん畳を転がります。
「遊んでますか？　遊んでるです。テスト前だからって焦ることはなし、特別な事などしなくてよいのです」　
　猫の喉を撫で、ゴロゴロいう音を聞きながら姫はつぶやきました。
「とゆうのは普段から勉強をしっかりやればいいというだけの事。流石私。とまあただ遊んでるわけでなくメリハリをつけようというもの」
「今は休憩時間。あわてないあわてない、です」
　心ゆくまで猫の撫で心地を堪能すると、姫は起き上がりました。
「これからが勉強時間。とはいえ習った場所を復習するだけ。いでよ私の落書きだらけのマイノート！」
　と言いながらカバンから取り出したノートを開きます。
「重要部分は青文字でしっかりマークしてあります。そしていでよ各先生から頂いたプリント！　先生がプリント出すってことはそこから出る可能性は高いのです。お優しい」
　プリントをバインダーに挟んで椅子にゆったり座りながら復習を始めます。
　何故かって？　乗ってくるからです。猫が。
　飛び乗ってきた灰色猫を邪魔にならないよう膝に乗せながら気にせず勉強します。
「書きながら、読む。これが大事」
　猫の如く気紛れマイペースなのに成績優秀な、これが姫の勉強法なのでした。
　それなりに全マークしたら、いつものように就寝します。

　にゃー。みゃー。
　翌朝はいつも通り猫たちの声に起こされ、猫達に餌をやります。
　家に住み着いているものだけでなく、近所の猫にも。
　それから１時間ほどざっと復習をこなし、身支度して登校する姫でした。

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