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Scene4
肉争奪
「じゃあ、改めぇ――」
陽太が初対面の蒼志と檸檬を思って挨拶の場を設けようか考える。しかし既に蒼志と檸檬を含めた4人は和気藹々と準備をしていた。
なくてもいいか。
胸中で言いつつ彼はタッパの肉やイカを手頃な大きさに切り落とす。その横では檸檬が野菜の泥を洗い落としていた。蒼志は陽太がぶつ切りにした食材を串に刺す。では春彦はと言うと――。
「あのさ」
蒼志が気だるそうな顔をする。
「なんだ?」
笑顔で春彦が振り向いた。彼は蒼志が用意した串に対して塩コショウを楽しそうに振り回していた。
「ムダになってる」
無論調味料の事である。串の面積に対して塩コショウは広範囲。言うならばユニット1体に対してMAP兵器を使うようなものである。春彦の塩コショウはそれ程無駄に動きが大きかった。
「良いじゃん良いじゃん、こういうのは大胆にやるのが楽しいんだよ!」
これでもかと言わんばかりに春彦が動きを激化させる。
「あー、それ、タレ用!」
檸檬が次々と塩コショウが振られていく串を見て思わず叫ぶ。
「え、どれがタレ用だって?」
春彦が塩コショウを振る手を止めて並ぶ串を見る。正直どれがタレ用なのか彼にはわからない。
それもそのはず。全ての串に塩コショウが万遍なく振られているのだ。当然タレ用の串など残っているはずもない。
「全部塩コショウだぜ? タレ用はまだじゃね?」
無論春彦に悪気はない。しかしこのままではまずい。そう考えた陽太がようやく動いた。
「塩コショウはもーいいからぁ、とにかくぅ、野菜でも切ってみよぅ」
手を洗って容器を半ば強引に奪う陽太。開封したばかりの塩コショウだったのにもう半分もない。
「お、切るのなら得意だぜ?」
春彦に包丁を持たせたのが全ての過ちだった。不敵な笑みを浮かべる彼に一抹の不安を覚える一同。しかし彼は止まる事を知らない。
「じゃあ、これを切ればいいんだな?」
「あ、それは」
檸檬が止める間もなく春彦はジャガイモを次々一刀両断。加えて皮も剥いていない。勿論じゃがバターは皮付きのままホイルに巻いて蒸し焼きにする。しかしそれはあくまでも丸ごと調理する事が前提だ。
止める間もなかった。
ざっくん、ざっくん、ざっくん、と――。春彦の大胆不敵な包丁捌きは全てを不揃いなぶつ切りへと変えていく。そして次の矛先が檸檬の持ってきたトウモロコシへと向けられる。
「うぉ、あっぶねーじゃねーか!」
「ストップストップ! もういいから!」
春彦の怪しい眼光に檸檬が慌てて動いた。無理やり手を止められて春彦は驚く。
「野菜は呉井センパイにやってもらうから大丈夫! 春彦は他を手伝って!」
包丁も取り上げられて春彦は完全な手隙だった。仕方なしに彼は蒼志に目を向ける。が、
「間に合ってるよ」
即答。言う間もなく実にあっさりだ。
「おうい、最後まで言わせろよー」
そこに鴻がチムニースターターを手にやってくる。真っ赤に燃え盛った炭が印象的だった。
「よう、炭火持ってきたぜ。必要だろ?」
鴻が水場まで来たのは陽太達がコンロの所にいなかったからだろう。
「おっ、ありがとっす!」
丁度何もする事がなかった春彦が鴻の対応をする。
「まだ炭を入れてないっすから、今準備するっす」
急いで春彦はコンロまで移動した。鴻もまた彼を追って移動する。その様子に陽太、蒼志、檸檬の3人がほっと安堵の息を漏らすのだった。
あれから串を追加してタレと塩コショウに分類された。海鮮ものは海鮮もので別途用意されている。サザエとイカに関してはほぼ丸ごとだ。
「よし、焼くのは俺にまかせろー!」
炭火の当番をしていた春彦が自信満々に胸を張る。
陽太は持ってきた食材のトレーに伸びる春彦を手を華麗に回避。ひょいっと軽業で身を翻した。
「あれあれー、まだ怒ってんすかー?」
「ん? 何がぁ?」
普段のすまし顔で陽太が答える。春彦が次に目を向けたのは蒼志だ。
「間に合ってるから」
すぅっと蒼志は春彦を回避する。蒼志にしては珍しく軽やかな足取りだった。
「やっぱ怒ってるじゃーん」
やる気の噴出先が見つからず春彦の頬がぷいっと膨らんだ。それには思わず陽太が笑う。
野菜の入ったカゴを片手に檸檬が肩を叩いた。
「怒ってないって。むしろ楢木には、休息という重大な使命があるんだよ」
「それフォローになってないし!」
「いやいや、いざという時のために、休息というのは大切なんだって」
若干押し切られた感が否めない。ふぅ、と嘆息しつつ春彦もコンロ脇にスタンバイ。
そして始まる肉の争奪戦。
「あ、おい、それ半生」
「え、どれが?」
春彦が手を止めた隙に檸檬が牛串を掠め取る。悔しそうな顔の春彦は次の獲物をサザエに決めた。しかしまだ焼けていない。
串が消える都度に陽太と蒼志が網の上に追加していく。事前処理が功を奏して網には肉が貼りつかない。しかしいくら焼けども焼けども串は減っていく。
既に戦場は春彦と檸檬の一騎打ち状態。
「……俺の分」
蒼志の声に春彦は串を両手に振り向いた。
「悪いな須崎、これも焼肉定食だぜ」
「それを言うなら弱肉強食だろ」
なおも続く2人の戦いは肉奉行陽太の前線すら突き崩していく。
蒼志がイカ串に手を伸ばす。だが檸檬の行動が早い。成す術もなくイカ串を奪われて蒼志が無言の圧力を繰り出した。しかし檸檬には効果がない。
「みんな慌てる必要ないよぅ」
網の上の肉は減る一方だ。しかし陽太はマイペース。そこで蒼志は考えた。一方的に押し負けてしまうならば物量作戦で攻め込めばいいのだと。
蒼志はタッパの肉や野菜、海鮮物を全て網の上に乗せた。予期せぬ事に春彦と檸檬がテンションアップ。
「あらぁ」
困った顔で陽太は声を漏らした。
大量の肉脂が炭火に落ちる。火が強くなる。更に強火に炙られた肉から脂が落ちる。更に火が強くなっていく。その繰り返しで食材の焼ける速度が上昇していった。
陽太を除いた3人の食べる速度も同時に上昇。
不意に直火焼き状態のイカが爆ぜた。熱い液が陽太の顔に撥ねる。思わず彼は顔をそむけた。
「あ!」
蒼志、春彦、檸檬の声が重なった。全員の服には撥ねた液がシミになっている。だが3人はそれよりも陽太が心配だった。
顔を覆っていた腕をよけて陽太は言った。
「あー、眼鏡がなければ即死だったよぅ」
若干頬にやけどの跡が見えなくもない。
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担当ゲームマスター
RAGING ARMS
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月17日
参加申し込みの期限
2015年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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