メカメカバトルカーニバル｜リアクション

メカメカバトルカーニバル

●安らぎのメロディ

　激闘を繰り広げるもれいび達のなかで、一風変わった佇まいを見せていたのは、ゼロ・シーアールシーだった。
　鬼気迫る他の顔ぶれとは違い、ゆるーくのんびりまったりと戦っている。

「寝子島の安寧を守るために戦うのですー。うんとね、えっとね、負けないのですー。
　メカ羊さんで対抗なのです」

　そのゼロの手足となって戦うのは、愛らしいメカ羊軍団。
　ふわもこのぬいぐるみの羊をメカ風味にしたもので、何ともゼロらしいが油断の出来ない刺客である。

　ゼロはひとまず、襲いかかってくるメカカラスとメカナマズ軍団の猛攻をやり過ごすために遮蔽物の多いビル街へと陣取った。

「ふっふっふ、なのですー。そのような攻撃、当たりはしないのですー」

　と、カッコつけてゼロは言うが、どちらかというえばカッコいいというよりは可愛いのだがそれはやむをえまい。

「ふわもこさんの前には敵なんていないのです～♪」

　今度はゼロが歌い出し、それに合わせて一斉にメカ羊軍団の反撃が開始される。
　ゼロの歌にメカ羊たちが合わせてめーめーと鳴けば、それらは安らぎのメロディとなって、メカカラスとメカナマズの両軍団を包み込んだ。

「さあ、落ちるのがいいと思うのですー　ねーむれ－♪　ねーむれー♪　なのですー」
　
　安らぎの子守唄を受け、ポトポトと地面に崩れ落ち、眠ってしまうメカカラスにメカナマズの軍団。
　何体かその眠りの難を逃れた軍団も、ぽいぽい投げつけられる枕に弾き飛ばされていく。