【中間テスト】テスト狂想曲　～先生問題作ってよ？！～｜リアクション

【中間テスト】テスト狂想曲　～先生問題作ってよ？！～

後始末：これからが本番だ？

＊暴走する彼らに福音はあるか？
　巴と羽衣が作った問題を覗き込んだのは、用事があって職員室に来た修だった。彼は２人が作った問題を読むと、持っていた紙に回答を書き連ねながらこう言った。
「桜崎」
「なんだい？」
「こいつは多分、俺か桜崎くらいしか解けないぞ。１年生だとしたらな」
「そうかい」
　修の言葉に、巴はふん、と鼻を鳴らす。その様子に苦笑しつつも、修は修で「この問題でウォーミングアップといくか」なんて呟いた。

　その後、２人が作った問題がどうなったかというと……伊東先生の判断により、試験問題ではなく、３年生の授業で例題として使われた。それを知ったのはずいぶん後の事で、巴と羽衣としては聊かしっくり来ない結果となったかもしれない。

　やる気を取り戻した先生方はその日から超特急で問題製作にあたったようだ。やる気を失う前にある程度作っていた者、まっさらだった者と悲喜交々だったらしいが、テストの３日前には全校生徒分の問題用紙が準備された、という。
　放課後、部活もそこそこにテスト問題の製作を行う先生たち。その鬼気迫る様子と熱気に職員室全体が入りづらい空気になったようだが真相は不明である。理事長か校長が先生方全員に栄養ドリンクを奢ったとかいう噂も密かに流れていた。

　そしてテスト２日前に職員室を訪れた生徒たちは、ぐったりとした先生方の様子を見、体のことが心配になった。中には保健室に行った者もいたらしいが真相は定かではない。なにはともあれ、無事にテストが行われる運びとなった。

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