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『Departure』のドーナツを食べよう
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【親子の語らい】
「ねえ、庚パパ。評判のドーナツ屋さんがあるんですって、一緒に行かない?」
ネミッサ・ネモローサ
にねだられて、
如月 庚
はうなずいた。
「ん? ああ、まあいいけど」
「そうこなくっちゃ! パパとお出かけ、初めてね。私、おめかしして行くわ!」
「……おめかし?」
はしゃぐネミッサを見つめて、庚は考えた。
庚の目から見て、ネミッサはかなりマセた娘だ。
気軽にスカジャンを着ていったら、文句を言われることだろう。
「あー……、どうすっかな。こないだのアレ、着てけばいいか」
先日購入した青いジャケットなら、きちんと襟がついている。
考えを巡らせる庚の隣で、ネミッサはスカートをひるがえし、くるりと回った。
ドーナツ店に向かう庚の隣を、日傘をさしたネミッサが歩いている。
お気に入りだというワンピースに、リボンを結わえた、愛らしい装いだ。
まだ小学生とは思えないほど、気合いの入った格好だが、不思議とネミッサには似合っている。
「いいんじゃねぇの……、かわいらしくてよ。お嬢様っぽく見えるぜ」
そうコメントした庚だったが、彼の発言通り、振る舞いも上品なネミッサは、生粋のお嬢様そのものに見える。
ネミッサに歩調を合わせて、ゆっくりと歩く庚の視界に、日傘がゆらゆら揺れていた。
「ここが噂のドーナツ屋さんね」
「ずいぶん繁盛しているようだな」
「おいしいと評判だもの」
『Departure』を訪れると、カウンター越しに
中津川 笹鳴
が頭を下げた。
「い、いらっしゃい……ませ!」
「ああ。ネミッサ、どれにする?」
しばらくドーナツを眺めていたネミッサが、笹鳴に注文する。
「ネミッサは、ねこっこドーナツの白猫、黒猫、三毛猫、ハロウィン。それに紅茶をお願いするわ」
「は、はい!」
4個も食べられるのかと、庚が物言いたげな目でネミッサを見つめる。
「あー……、俺は、コーヒーと、クラシックグレーズ、それに抹茶リング」
庚はひとまず、ネミッサが残すことも考えて、2個だけ注文することにした。
「イートインで」
「はいっ、かしこまり、ました!」
「ふふふっ」
機嫌良く、ネミッサはトレーを持った庚と空席に座る。
大人用の座席は、まだ小学生のネミッサには少し大きい。
ちょこんと腰掛けると、足が浮く。
「いただきます」
ぱくぱくとドーナツを頬張るネミッサに、庚が声をかける。
「おい、落ち着いて食えよ」
手に持つねこっこドーナツの形を崩しながら、ネミッサは無言でこくこくとうなずいた。
おいしそうに食べるネミッサを見ていた庚も、クラシックグレーズをひとくち食べた。
「……甘めぇ」
「甘くておいしいわ。形もかわいい」
「まあ、ドーナツだしな。そうだな」
しばらくそうしてドーナツを食べていると、にゅっとネミッサの手が庚の口元に伸びてきた。
「庚パパ、お顔に菓子屑がついているわよ」
「お、そうか」
身を乗り出したネミッサが、ドーナツのかけらをつまんで、ぱくっと食べた。
「……抹茶の味がするわ」
「抹茶リングだからな」
相づちをうつ庚に、ネミッサが含み笑いを漏らす。
「ふふっ、ネミッサたち、恋人同士に見えるかしら」
周囲の客に目を向けるネミッサに、庚はあきれた声で返す。
「バカ言え、せいぜい兄妹だろ」
「えーっ」
「えー、じゃねぇよ」
ぷうっと頬をふくらませたネミッサだったが、すぐに機嫌を取り戻し、庚に尋ねた。
「ねえ、ネミッサね、庚パパのことを知りたいの。学校のこと、お友達のこと、趣味特技に将来の夢……、何でもいいから教えてちょうだい」
「……俺のことね」
少し考える素振りをみせた庚に、ネミッサは告げた。
「好きな人のことを知りたいと思うのは、自然な気持ちでしょ」
懇意にしているシスターもそう言っていたと、ネミッサは語る。
「たいしたもんじゃねえけど、……そうだな」
要望を受けて、庚はぽつぽつと話して聞かせた。
「学校じゃ、なぜかクラスを仕切る羽目んなって……。ダチは、こっちに来てから増えたんだ。中学じゃ、喧嘩ばかりして、ビビられてた」
特技は喧嘩だと言う庚に、ネミッサが眉をしかめる。
「これでも最近は控えてるんだぞ。……他にはそうだな、メシ作るのは、多少腕に覚えがある」
こちらは健全な特技だ。
「まあ、何の事ぁねぇ……、そこらにいるただの不良さ、俺はな」
「庚パパ……」
自身のことを語る庚の言葉に、ネミッサはひたむきに耳をかたむけていた。
店を出た帰り道。
遠くを見つめながら、ネミッサが静かに尋ねた。
「あのね、庚パパ」
「ん、何だ?」
「おっきくなったら、ネミッサをお嫁さんにしてくれる?」
「……は? お嫁さんだぁ? バカ言え」
とっさに庚の口からは、否定的な言葉が飛び出した。
驚く庚の顔を見上げて、ネミッサが吹き出す。
「ふふっ、……あははっ!」
「笑うのかよ!」
「だって、パパの困った顔、おもしろーい!」
ちょっとからかいすぎたかしらと笑うネミッサに、庚は口をへの字に曲げる。
「まったく、唐突なんだよ。何事かと思うだろうが」
「ふふ……、ふふふっ」
小さく笑いをこぼしながら、ネミッサは庚の手を握った。
ふんわりとした小さな手の感触にためらいながらも、庚は手を握り返した。
手をつないで歩く、二人の身長差を際立たせるかのような長い影が伸びていた。
「見ろよ。夕焼けがきれいだな」
「ええ……、そうね。とてもきれい」
将来、本当に父親になったときにもこんな気分を味わうのかと考える庚の手に、ネミッサの体温が伝わる。
どうしてネミッサが庚を「パパ」と呼ぶのか、ネミッサの生い立ちはどうなっているのか、庚には未だ問いただすことができなかった。
大きな手のひらに包まれた、自分の小さな手を見つめて、ネミッサは唇を引き結んだ。
将来を庚に問うたところで、色よい返事がもらえるとは思ってなかった。
冗談として受け流す以外、どうしようもなかったとはいえ、何も感じないわけではない。
ずっとこうして手をつないでいたい。
ネミッサは、温かくて大きなこの手の持ち主に、嫌われるのは嫌だった。
歩く二人を、赤い夕日が照らしていた。
【ほんのわずかな休憩時間】
『Departure』でバイト中の、
中津川 笹鳴
と
阿木 陸羽
に、休憩に入るようにと店長から指示があった。
「店のほうも一段落ついたようだから。おつかれさま」
控え室で座った二人に、店長は差し入れのドーナツを持ってきた。
「二人でどうぞ」
「やったあ、ドーナツ! ありがとなのです!」
「あっ、ありがとうございます。嬉しいです……」
いつもより少しばかり忙しい午後。
笹鳴と陸羽は、向かい合ってドーナツにかぶりついた。
「おいしーのですー! 甘い幸せに包まれるみたいなのですよー!」
「ほっとする味ですね……。お人柄が表れているような味、です」
先にドーナツを食べ終えた陸羽が、気合いを入れる。
「よーっし、このぽかぽかな気持ちが皆さんにも届くように、頑張るのです!」
「私も、残りの時間も頑張れそうです。元気がわいてきました……」
「あと少し、はりきってまいりましょー!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月08日
参加申し込みの期限
2015年02月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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