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不思議なお菓子を召し上がれ?
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「お前か、おっさん! またこんな事してるのか!」
「ばれてしまったねえ」
「一体何が目的なんだよ!」
上背のある由貴にすごまれても、店主はどこ吹く風だ。
その後ろで樹弥は悔しそうに唇を噛んでいる。
(そうか、金平糖が原因か……。ま、まあでも紳士たるものこの程度で慌てないものだし)
深呼吸をし、気持ちを整えてから、樹弥は店主に突っかかっていた由貴の肩を叩いた。
「とりあえず落ち着こう。こう云うときこそ、冷静に物事を判断すべきだ」
「そ、そうだな。悪い」
いつかの時のようにそうさとされ、由貴も怒鳴るのを堪える。
「それで……も、戻るんだよな?」
由貴の問いに、店主はにこにこと笑った。
「戻るとは? さっきからその姿だったんじゃ?」
「くそ! おちょくられてる!」
ばん、と片足で地面を叩きつけ、由貴は溜息をついた。
そんな由貴を見ていた樹弥はあることが気になっていた。
(……俺より身長があるとはどういうことだ)
毛先に猫っ毛のようなパーマが当てられた明るい茶色の髪は、樹弥の頭一つ分高いところにあった。
大きなつり目はそのままだが、大きな手やすらりとした足の伸びかたは歴然だ。
樹弥は少しそれにむっとする。
(俺の方が年上だっていうのに……いや今は違うのか? もし金平糖の数が関係してるなら、由貴と同じくらい食べれば俺の方が大きくなるよな?)
「どうした? 樹弥」
由貴の声にはっとした樹弥は、なんでもない、と取り繕う。
「ちょっと外に出て空気吸ってくる。いい案が浮かぶかもだし」
「おう、分かった」
一度屋台の外に出た樹弥は、ききょうを3つ口に放り込む。
(よし、伸びてる! あとひとつ食べたら完璧だな)
そして樹弥は、ろくに手元を見ずに取り出した金平糖を口に入れたのだった。
「遅いな、樹弥」
「まあそんなせかせかしない」
店主にバシッと背中を叩かれ、由貴はつり目を更にきつくする。
「お前が云うな!」
なかなか戻ってこない樹弥に痺れを切らしていたこともあり、そのまま外へ出た。
「樹弥!」
すぐに金髪が目に留まり駆けよったが、樹弥は由貴を見ようとしない。
「おい、どうした?」
「……由貴、驚くなよ」
そう念を押し、樹弥はそっと由貴に向きあった。
細い手首やウエストライン、そしてつつましやかな胸。
すらりとした背の英国紳士(ジェントルマン)になる筈だった樹弥は、もみじのせいで淑女(レディ)に変わってしまったのだ。
「う、嘘だろ? って云うかまた金平糖食べたのか!」
「ちょっと、必要に駆られて」
「やっぱりおっさんに文句云いに行こうぜ……って、いなくなってる!」
さっきまでそこにあった筈の屋台は、いつの間にかどこかへ消えていた。
狐につままれたように河原を見ていたふたりだったが、由貴が笑ったことで沈黙が途切れた。
「悔しいけど、ちょっと楽しいかも。俺、どんな大人になってるのかな。背は結構伸びるみたいだけど」
「鏡、持ってるぞ」
英国紳士たるもの身だしなみにも気を遣え、と云うのも、樹弥の父の教えだ。
けれども由貴はそれを断った。
「んー。そりゃ見たいけど将来の楽しみだし、知ったら色々と面白くはないよな。きっと」
「……ああ、そうだな」
樹弥も由貴の云いたいことが分かった。
鏡をしまうと、「でも」と樹弥は由貴に笑いかける。
「俺は由貴の大人になった顔、見たぞ」
「そんなこと云ったら俺だって、樹弥の紳士の顔も淑女の顔も見た!」
「そうだ……俺、今女だった」
「また秘密が増えるな」
楽しそうに笑う由貴を横目に、樹弥はもう一度鏡を取りだした。
「あ! 見ないって約束したろ!」
「女はノーカンだ。俺はこの先まかり間違っても女にはならない」
「分からないじゃん? 人生」
「本気で云ってたら怒るぞ」
樹弥は茶々を入れる由貴を睨みつけ、小さな鏡を覗きこんだ。その時。
「あ……樹弥! 縮んでる!」
由貴の声に身体を見ると、樹弥の体は無事女性から小学生へと戻りつつあった。
由貴の身体も、しゅるしゅると元のサイズに縮んでゆく。
「よっしゃ戻った! 何はともあれ、一安心だな」
「当分金平糖がトラウマになりそうだ……。結局女の自分も見れなかったし」
へとへとになったふたりは、すっかり暗くなった川原を後にした。
背中についた「毎度ごひいきに」の張り紙を見つけ由貴が叫び出すのは、あと数分後のことだ。
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あとがき
担当マスター:
貝
ファンレターはマスターページから!
金平糖を曹達水に入れて飲むのがすきです。
勿論、熱い緑茶やほうじ茶と一緒にぽりぽりかじるのもすきですが、
曹達水の中でしゅわしゅわ泡を出して溶けてゆく金平糖を見るのが楽しいです。
そんな貝です、こんにちは。
さて、皆さんが食べた金平糖は一味違った代物でしたが、いかがだったでしょうか。
この屋台の店主は一風変わったものを取り扱うので有名です。
機会があれば再び姿を現すかとも思いますが、生温かい目で見守って下されば幸いです。
それではご縁がありましたら、またどこかで。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
貝
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月01日
参加申し込みの期限
2015年02月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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