テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。｜リアクション

テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。

　後木もオッサンを尾行している最中に気付かれてしまい、板野と凄まじいチェイスゲームを繰り広げていた。
「待つのだおっちゃん！　話を聞くのだ！」
　既にねこったーで板野の画像をアップして情報提供を呼びかけている。
　桜庭円や八神修もその書き込みを確認しており、情報共有は確実に成功している。
　あとは板野を捕まえて説得するだけ！
「くそー！　なんで俺だけ追い掛け回されなきゃならねぇんだ！？」
　あまりテオの事をよく知らないのか、板野はパニックになっていた。
　彼には『変な声にそそのかされた連中が、何故か血眼になって自分を追い掛けている』としか認識していなかったからだ。
　ある意味、板野の恐怖を煽る行為である。
　故に彼は反撃を試みる！
「チャーハン食えよー！」
　振り向きざまに後木を激写！
　ほぼ同時に後木も板野を激写！
　相討ち！
「あぎゃぎゃ！？　これがおっちゃんのろっこんなのだ強力なのだ！？」
　こみ上げてくるチャーハン欲求の凄まじさを身を持って体感する後木。
「食キングなめんなし！」
　だが後木は敢えて己の食欲に身を任せることによってリミッターカットを行った。
　これによって後木の身体能力が３倍に跳ね上がる……ような気がした！
「チャーハン食わせろなのだー！」
　叫びながら後木は何故かザルの中へシュゥゥゥゥゥゥゥトッ！！
「道端にチャーハン落ちてるなんて勿体無いのだ♪　ファッ！？」
　謀ったかのようにザルが後木の体を覆い被さり、そのまま出られなくなってしまった。