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チキチキ!第1回・寝子島トライアスロン
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●ラン競技(1)●
【シーサイドタウン駅前チェックポイント(J-9)】
スイム競技で兄・
志波 武道
に、真珠ザメの襲撃から助けられた
志波 拓郎
は、ひどく複雑な思いだった。
今、どんな気分でいるのかと言えば、とてもここでは一言で言い表すことができない、なんかそんな感じだ。
ただ、ひとつ言えるのは。スイム競技で、自分と兄の距離があれほど離れすぎなければ、武道も橋から海に跳び込むような、あんな危険な真似はしなかっただろうということだ。
「メンゴメンゴ! やー、おにーちゃんついついV字水着のおねーちゃんに釣られちゃってさー。
ヤメローそんな軽蔑の目で兄を見るなー。おにーちゃんもう、たー坊から目を離さないってばさ!」
とか何とか別れ際にうるさく言っていたようだったが、2人の距離が離れた原因は明らかで、拓郎がその体力温存のために、水泳のペースを最小限にまで落としていたからだ。
(自分が、もっと速く泳いでいれば……)
武道は、弟の体調に気を配りつつ完走を目指していたようだったが、結果的には、自分が兄の足を引っ張り、彼をリタイアさせた。
「そういうことに、なる……、のか……?」
ぐるぐると廻る思考。兄貴には負けたくない、競技前のその強い思いが、ともすれば悔恨に変わろうとするのを、
(考えるな自分……今は、目の前の競技に集中!)
首を振って雑念を振り捨て、チェックポイントを出発する志波拓郎。自転車で汗を吸ったウェアは、ラン・トランジットで愛用のランニングウェアに着替えた。
ぱん! 自分を叱りつけるように頬を叩くが、これはろっこん発動の合図ではなく、今回の競技に彼は、ろっこんは不使用。しかし何かを吹っ切るかのように最初からペースを飛ばし、みるみるその順位を上げていく。同じ体育科の
光村 日向
、
汐崎 キミ
の2人を追い抜き、
「やっと来たな、居眠り学級委員……!
エンジンかかるのが、あいかわらず遅いぜ」
同じ9組の学級委員仲間、現在8位の
奈良橋 博美
に並ぶ。
「くっ……さすが陸上部」
博美も全力で食い下がったが、陸上部のスタミナにはかなわず、拓郎に抜き去られた。
「日頃の鍛錬で上手く行ったって、優勝して言ってみたかったもんだが……、
ちぇっ。でも折角参加したからには、ゴールを目指すさ」
完走を第一にし、倒れない程度にそのペースを切り替える博美だった。
【寝子島街道(G-10)】
「おい虎渡、どうした、しっかりしろ」
「あっ、龍目ちゃん部長……うっうっ。うぇ〜ん」
ぐすぐすとグズる
虎渡 からん
を前方に発見し、同じ探検部の2年生・
龍目 豪
が声をかけた。
「だって先生が……、高野ちゃん先生が来ないんだもん……」
シダ 美穂戸
と共に、シーサイドタウン駅前CPを6位で通過したからんだったが、いつまで待っても追いついて来ない
高野 有紀
先生を心配しだし、ランに入ってみるみるペースが落ちた。
「1人ぼっちで……さびしかったんだぞ……」
彼女はまだ、高野先生がリタイアになったことは知らない。シダからは離され、1人ぼっちになっていたところを、追いついてきた部長の龍目に拾われた格好になった。
「頑張ろうぜ! お前も光村と同じ、体育科だろうが」
真珠ザメ退治にそのろっこん、【軽いぜ!】で大いに活躍した龍目だったが、彼もまた志波弟と同じく、自転車や中距離走などの競技には、ここまで能力不使用。
(自分をつかんでろっこん発動させれば軽くなって有利になる気はするんだが……
フェアにいきたいからな。それに、虎渡のこともほっとけねえし)
そう、龍目の方はここに来るまでに、側道でスタッフ治療を受けている高野先生の姿は、その目で目撃していたのだった。
「よっしゃ虎渡! 高野先生が来るまでは、この俺といっしょに走ろうぜ!」
「ふえ……龍目ちゃん部長と……?」
「そうとも、景色を楽しみながら、マイペースで走るんだ。
お前も立派な探検部メンバーの一員。そしたら、完走なんてあっという間だぜ?」
「景色を楽しみながら……う、うん、わかったんだな! するぞ完走!
完走できたらきっと……他のことも頑張れる気がするしっ!!」
「おっしゃ、その意気だ!」
部長に背中を叩かれ、その大きな蜂蜜色の瞳に、ふたたびやる気を宿らせるからん。
この小さな虎娘の目的は、友達を増やすこと。はじめて話す子にもビクビク緊張しないで、話しかけてみること。この大会をぶじ完走できたら、そう──自分に笑顔でチョコをくれた、あのサオラの子にも、思いきってもういちど、話しかけてみようか。
そんなささやかで、とても大きな決意をする、からんなのだった。
【星ヶ丘駅前チェックポイント(C-10)】
「しゃオラァ! いいペースだぜ、御剣!」
先導する
御剣 刀
に、チームメイトの
大山田 団十郎
が声をかけた。
いよいよ最後のチェックポイントである星ヶ丘駅前に差し掛かり、現在の彼らの順位は、3位と4位をキープしている。自転車で先頭を務めた大山田に代わって、ランでは御剣がチームメイトを引っ張るかたちになり、ペース配分もばっちり。自転車では、ゼリーやブロックタイプの補給食を分け合って、この中距離走用のカロリーもきちんと補充してきた。
「そうだな……俺も調子が良い、身体が軽い感じだ」
走りのペースを崩さずに、そう答える御剣。身体がよく動くのは、バイク競技で大山田を風除けにして、体力を温存したからだろう。プロの競技においては、ドラフティングの効果により、後続の選手はその疲労を、2〜3割は軽減できると言われている。
1週間程度の練習では、そこまでの効果は望めなかったかもしれないが、自分よりも大柄な大山田の背中が、つねに自分の前を走っているという「安心感」は確かにあった。
バイクで得たこのアドバンテージは、大きい。その大山田に代わり、今は先頭を務める自分も、信頼に応えなければと感じる。
(俺を助っ人に呼んでくれた、桜庭のためにも……な)
「おい、御剣! 1人行ったぞ!」
大山田の声にはっと気が付けば、いつの間にか自分に並んでいる選手がいる。
(この、陸上部のランニングウェアは……)
1年9組、
志波 拓郎
。彼はあれからさらに、
龍目 豪
、
虎渡 からん
、
シダ 美穂戸
の3人をも抜き去り、最終チェックポイント間近のこの地点で、5位にまで浮上してきたのだった。
「チェックポイント通過だ! 曲がるぞ、御剣!」
駅前に集まった観衆たちの声援を浴びながら、寝子島街道に別れを告げて、東に折れる2人。ランのディスタンスの2/3を消化し、ここからはいよいよ、最後のコース。星ヶ丘ホースクラブ、桜栄邸前を通過し、ゴールの寝子島高校まではもう、一直線の道だ。
「ん……? あいつは……志波はどうした?」
御剣が振り向けば、さきほどの志波拓郎が、駅前のチェックポイントで立ち止まって、路上に座り込んでいる。
「もうへばったか。陸上部員も、案外見掛け倒しだったな!」
「いや、あれは……」
不安を感じて、大山田を手で制する御剣。
その視線の先で、拓郎がクラウチングスタートの腰を上げ、キッとこちらを見据えた。
「なんだと!?」
志波拓郎、再ダッシュ。
【星ヶ丘ホースクラブ前(D-9)】
「ぐっ……この野郎!」
最初に悲鳴を上げたのは、
大山田 団十郎
だった。
志波 拓郎
の爆発的な加速力にたちまちチームメイトが追いつかれ、ランのペースを上げようとする
御剣 刀
だったが、まずその大山田が2人に付いてこれなくなった。
「大山田……!」
振り返る御剣。バイクで先頭交代をしていれば、この大山田の疲労も等分だったかもしれないが、ここに来て、チームメイトとの体力に落差が出た。足をもつれさせ始める大山田。
明らかにオーバーペースだ。しかし今、この選手に置いて行かれるわけにはいかない。
「すまん、俺は先に行かせてもらうぞ……!」
志波拓郎と並び、さらにペースを速める御剣刀。大山田団十郎、──ここで脱落。
激突、
御剣 刀
VS
志波 拓郎
。
「こいつ……いつまで俺に付いてくる!」
チームメイトが稼ぎ出してくれた分、どう考えても自分の方がまだ体力があるはず。
しかし、何度引き剥がしても追いついてくる拓郎に、次第に焦りの表情を見せ始める御剣。
(くそっ、少しは、苦しそうな顔でも見せろ!)
こんなペースでこのまま走り続けていたら、ゴールまでたどり着けるはずがない。
絶対に、こいつも苦しいはず。しかしこの陸上部員は、細眉ひとつ動かさずに、冷静な顔でいつまでも自分に食らい付いてくる。
(まだ……いける……)
一方、その志波拓郎とて、内心は決して冷静などではなかった。
陸上部の所属だが、本来であれば彼は、短距離を得意分野とする選手だ。中距離も走れこそするものの、どちらかと言えば苦手な競技に入る。
そのために、駅前チェックポイントで仕切り直して、ここからが自分の得意な短距離のコースだとイメージし、再スタートしたのだった。
(短距離と呼ぶには長すぎるが……限界まで持ってくれ自分)
しかし、自分をそうやって騙すのにも限界がある。ゴールの寝子島高校までは、約750メートルもあるのだ。とても短距離と呼べるような距離ではない。
それでも……
「兄貴には……まけたく、ない……!」
口に出していた台詞に、自分で驚く拓郎。兄などもう、ここにはいない。
志波 武道
は、この自分のために、とっくにリタイアしたのだから。
「!!?」
デッドヒートのその一歩を抜け出す拓郎に、御剣の頭の中で何かが弾けた。
ガチンッ!
一瞬で脳裏に思い描いたのは、拳銃の撃鉄が落ちる、そのイメージ。
御剣刀──たまらず、ろっこん【加速】を使用。
「あ……、」
これまでとは明らかに違う、異質のスピードで置き去りにされる自分に、拓郎は初めてうめき声をあげ、その手を思わず前に伸ばす。
しかし、その手の先にはもう、誰の姿も無かった。
「まだ……いける……」
口ではそう言っていたが、すでにその足は止まっている。志波拓郎、──ここで力尽き、脱落。
ゼッ ゼッ ゼッ ゼッ
発作のように息切れが全身を襲い、太陽を仰ぐ拓郎。細めたその目に流れこむ、幾筋もの汗。
そして、遅まきながら彼は、ようやくそのことに気付いたのだった。
(──あの馬鹿兄貴には、まけたくない)
ちがう、本当は、兄にだろうと誰にだろうと、自分は負けたくなどないのだ。
続けて自分を追い抜かしていく、後続の選手たちの背中を悔しさで見つめながら、再びのろのろと志波拓郎は、ゴールに向かって走り始めるのだった。
【桜栄邸前(D-9)】
寝子島高校理事長の屋敷、桜栄邸前。
ここで志波拓郎に代わって、現在4位に浮上したのは、
汐崎 キミ
である。
「マリパラの年間フリーパスポート、ゲットするヨー」
灰色のショートの髪を汗だくにして走る、フィンランドからの留学生。サッカー部で鍛えた体力が、この終盤に来てモノを言った。
しかし……水泳、自転車とここまで、慣れない競技にスタミナを使ってしまい、その体力ももはや尽きようとしている。
「でも、もうダメカモ……ハイエ、約束守れなくテ、ゴメン……」
その時だった、彼女の声がしたのは。
「なにへばってんのよ情けない! あんた、それでも私の弟なの?」
沿道の観客を掻き分けるようにしてキミの前に飛び出した、長身の美人。キミと同じ灰色のセミロングの髪、しかし弟とちがって、その日本語はとても流暢だ。
「……約束したでしょ……私のために勝ちなさいって!」
彼女の名前は、
汐崎 ハイエ
。9年前に別れ別れになった、キミの実姉である。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月02日
参加申し込みの期限
2013年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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