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寝子島高校
チキチキ!第1回・寝子島トライアスロン
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●ラン競技(3)〜ゴール●
【寝子島高校西門(F-9)】
最後のカーブを曲がり、横一線に並んだ選手、優勝はこの3人に絞られた。
御剣 刀
VS
汐崎 キミ
VS
光村 日向
。
西門のゴールまで、残り100メートルを切る。
だがしかし、そこで3人を待ち受けていたものは……!
「エ……ゴールが、塞がれちゃっテルヨ?」
汐崎 キミ
が目撃したのは校門に建てられたコの字型のゴールゲートと、そのゲートをがんじがらめに塞いでいる、トゲトゲのツルバラ。それから、それを必死に引き剥がそうとしている大会スタッフや、
緑野 毬藻仔
、
納 十一
らの姿……。
突発的に起こった緊急事態に、なりゆきを見守っていたこの大会の主催者、
中沢 リッカルド
町長が、選手たちの前に現れて、コースの変更を告げた。
「こちらのゴールは、何故か通り抜けができませんので……オホン、
主催者権限で、急遽この大会のゴールを、
【寝子島高校東門】
に変更します!」
「なっ、なんだと!?」
東門は、ここからコの字にぐるっと寝子島高校のキャンパスを大回りした、その反対側。距離にして約700メートル近く、ゴールが遠ざかった計算になる。
「そんな馬鹿な……」
ここまで地形を目印に配分してきた
御剣 刀
のペース計算が、ガラガラと瓦解する。
愕然とヒザから崩れ落ちる御剣、しかしキミと
光村 日向
の方は、
「東門ネ、わかったヨー♪」
「平常心……、平常心……」
それを聞くやいなや、くるっと西門を後にして、新しいゴールへと走り始めた。
「ま、待て俺も!」
あわてて御剣も立ち上がり後を追うが、2人との差がわずかに開いてしまった。
さあ、大会の優勝の行方は──?
【寝子島高校正門(G-9)】
「アハ! 光村には負けないヨー!」
「汐崎くん……、本気、だね……!」
汐崎 キミ
VS
光村 日向
。
奇しくも同じ、スポーツ愛好会のメンバー同士。優勝はついにこの2人の選手に絞られた。
「最終ラインからの、カウンター一閃……
タッチライン際ノ、右サイド攻ゲキダ!」
寝子島高校第1グラウンドのすぐ横を、
汐崎 キミ
がさけびながら全力疾走する。すぐ左手に見えるのは、キミがいつも練習している、サッカー部の慣れ親しんだピッチだ。
「汐崎く……ん、速い……!」
ロスタイムの最終局面、最後のカウンター攻撃をイメージしてダッシュするキミに、
光村 日向
が半身遅れる。そのままの勢いでキミが正門を曲がり、光村も一歩のリードを許してそれに続いた。
「でも、やるからには、負け、ない……!」
ばっと視界に現れた一直線の桜並木、しかし季節の桜はもう散ってしまっている。
爆発しそうになる心臓の鼓動には耳を貸さずに、その緑の葉のトンネル、最後の直線を一瞥で見通す光村。
「ここで、勝負……!」
光村日向の視界が、一瞬ホワイトアウトした。
「……、え……?」
自分の目を疑う光村、しかしその目の前で、葉っぱだけだったはずの桜にみるみる花が咲き、
満開のピンクのトンネル
が出現する。
まるで、いっしゅんで時間を巻き戻したみたいに。
「この桜、は……?」
懐かしさに思わず息を呑む光村、そう、これは彼のろっこん──
全力疾走した時だけ過去のビジョンが見える、ろっこん【瞬きの時かけ】の能力だ。
「あ、今のは……」
今すれ違ったのは、あれはそう、入学式の時の自分。
これから起こる楽しいことへの期待で、胸をいっぱいにしてこの道を歩いた、あのよく晴れた春の日の自分。
「わ、あ……」
見回せば、そこにたくさんの光村がいた。
この正門の道を、校舎まで毎日、走って通った自分。
遅刻しそうになって息せき走っている自分、
サンドイッチを片手に、のんびり走っている自分。
ほら、あそこには、転んで泣いている少年がいる、
あの桜の下にもうずくまって、負けて黄昏れている、赤毛の少年がいる。
「そうだ……」
そう、いつもいつも、どんな時も、この道を走ってきたのだから。
「自分のためにも……走りきるんだ!」
むすうの赤毛の少年がこちらを振り返り、今の光村日向に、ウンとうなずいた気がした。
にこりと頷き返して光村が、その1週間前の自分を追い抜く。
3日前の自分を追い抜く。
2日前の自分を追い抜く。
昨日ここを走っていた、過去の自分をまた、花吹雪の下で追い抜き返す。
──そうして光村日向は、すべての赤毛の少年を後ろに引き連れ、
その先頭を切って、最後のゴールに跳び込んだのだった。
【寝子島高校東門(G-9)】
「あ……、」
はっと振り向けば、そこで一瞬のうちに消える幻影、
無人となったその東門に、最後の一滴まで力を振り絞った
汐崎 キミ
が、遅れてゴールする。
「勝っ……た……?」
そう、どうやら自分は勝ったのだ……。
「光村に敗けター! あともうちょっとだったノニー!」
倒れて地面に座り込んだそのまま、足をバタバタさせて全力で悔しがるキミ。
「ウー……ハイエに何て言オウ?」
「……最後は気持ちの差だったと……思うから」
そう、それは本当に。
ぜえぜえ言いながらそれでもキミの傍らに歩み寄り、ライバルに握手を求める光村。
「汐崎くん、いい勝負ができて……うれしかったよ」
その手を乱暴に取り、キミもにっこり笑って立ち上がるのだった。
◆ ◆ ◆ ◆
続いて3位でゴールしたのは、
御剣 刀
。
「力及ばず、すまん、桜庭……」
そしてチームメイトの
大山田 団十郎
も、順位を落としたサンマさんを最後にパスして、再び4位に返り咲いた。
「1位にゃなれなかったが、完走はしたぜ!」
その
寝子 サンマ
さんは、5位でフィニッシュ。ずいぶん転んできたようで、その着ぐるみのあちこちが傷んでいる。
「やれやれ……俺としたことが、恥ずかしい姿を見せちまったぜ〜。
よっ! 優勝者は誰だい? おめでとうを言わせてくれよ!」
◆ ◆ ◆ ◆
そして、6位でやって来たのは、
シダ 美穂戸
だ。
「ろっこんでサオラにチアントイした方が早いけど
なぜかあのカーに失礼な気する このまま走る」
そう言ってチェックポイントでは変身ろっこんを封印し、ようやくここまではやっては来たものの、はらぺこシダのペコり具合は、そろそろ限界のよう。
「しまった ゴールにやきそばと生春巻き置いててもらえば良かった
そしたらシダの優勝は確実だった……」
ゴール直線でよろよろと目が回り始めるシダ、しかし、
「ヴァン よしイメージ作戦 ゴールにやきそばある……素敵」
ジュルリとヨダレを呑み込み、ぽわわ〜んと、ゴールに浮かぶむすうのお皿を思い浮かべる。
「生春巻きに なぜかあの大きいカーもいるらしい
みんなシダ待ってる まっててンゴーン シダの胃袋と足が本気出す!」
最後のはらぺこを振り絞って、ゴールに跳び込んできた彼女に頭から齧り付かれ、サンマさんがびっくり転んでひっくり返った。
「うわっ……、あの秘密特訓の時の!?」
「シンチャオ また会えたね シダのカートゥーニャット♪」
「しょうがねえな……ほらよ!」
ちっちきちーと着ぐるみのジッパーを下げて、またまたひと回り小さなサンマさんが出てくると、脱皮したその皮を気前よく、シダにプレゼントするのだった。
「やた あのカー食べる夢 あれは正夢だった☆」
その着ぐるみの尻尾に齧り付いて、シダは満足ンゴーン♪
◆ ◆ ◆ ◆
続いての7位は
志波 拓郎
、そして8〜9位は、後輩をいたわりながらゴールした
龍目 豪
と、
虎渡 からん
の探検部メンバー。
10位には最後の意地を見せた
奈良橋 博美
、11位には体力及ばず、その博美に抜かれてしまった
神薙 焔
がよろよろとゴール。
そして12位には、たゆんたゆんと胸を揺らしながら、
不破 ふわり
がまさかの完走だ。
「うん、やっぱりこの方が安定するですぅ〜」
体操服の裾をバストの下で縛って、ヘソを出しながらの天然お色気ゴールは、集まった観客をおおいに口笛で沸かせたのだった。
【シーサイドタウン駅前チェックポイント(J-9)】
ハードな大会となった、このトライアスロンの完走者は、出場選手100名のうちの、わずか1/3弱。
めざましい活躍をみせた寝子高生の学生選手に続いて、その他の社会人選手が、続々とゴールをし始めていた頃、シーサイドタウン駅前CPを、最終順位で通過する1人の選手の姿があった。
普通科1年4組の、
鷹司 凜太郎
である。
「かはっ、……」
ラン・トランジットで、担いでいた自転車をようやくその両肩から降ろし、その場に倒れ込む凜太郎。背中は硬くこわばり、荒い呼吸は今にもその心臓を打ち負かしそうだ。
「遅いじゃないのよ。まったく、待ちくたびれて帰ろうかと思ったわ」
「……、?」
その自分の前に挑むように立つ2本の足を、かすむ目でゆっくりと見上げる凜太郎。
「あら、さわやかさんのお坊ちゃん顔が、台無しね。いい気味だわ」
憮然とそこに立っていたのは、自分のタイヤを譲ったはずの、あの
桃川 圭花
だった。
「先に、行かなかったのかい……どうして?」
「言ったじゃない。だって私、怪我してるって」
このチェックポイントで、スタッフから治療は受けたのだろう。確かにそのヒザこぞうに、可愛らしい絆創膏が貼られている。しかし、走れないほどの怪我では、まったくない。
「ちょっとやだ、また血が流れてきちゃったじゃないの」
言いながらその絆創膏をぺりりと剥がす圭花、その擦りむいた跡に、わずかに血が浮き出る。
「こんなんじゃ私、走れないから。ちょっと、あなたの肩でも貸してくれないかしら?」
「えっ……?」
疲労困憊の凜太郎を、ふて腐れながら抱き起こし、その片腕を、自分の肩に回させる少女。
「君、は……」
「1年2組、桃川圭花よ。ほら、いいから、さっさと私をゴールまで運んでってよ……。
まったく、気が利かないお坊ちゃんね」
ぶつくさそう言いながら、凜太郎の歩幅に合わせて、ゆっくりと圭花が歩き始めた。
「そうか……助かる。ありがとう」
安心してその少女の肩に、ぐったりと自分の体重を預ける凜太郎。
「……。ねえ、私さっき、名乗ったんだけど」
「……え? ああ、圭花って、可愛いらしい名前だね」
耳を赤くしてうつむく少女に笑いかけ、そうして鷹司凜太郎は、自分の名前を告げたのだった。
◆ ◆ ◆ ◆
1位のゴールから、遅れること数時間後。
互いに肩を貸しつつ、最下位でゴールした凜太郎と圭花に贈られたその拍手は、この大会で最も温かく、心のこもったものであったという。
そうして、彼らのゴールを最後まで待っていた選手たちは、日が沈むまで、互いの健闘をにぎやかに語り合ったのだった。
◆ ◆ ◆ ◆
第1回寝子島トライアスロン大会、優勝選手は、
光村 日向
。
(コトラのためにはじめた大会だったけど……走る気持ちは誰にも負けたくなかったんだ)
ゴールしてようやく彼は、その自分の気持ちに気が付いたようだ。
そう、走る気持ちは、誰にも負けたくない。
それがたとえ、過去の自分であろうとも、だ。
彼が選んだ優勝賞品は、豪華サンマ1年分。
ドン!と山と積まれたサンマに、目をキラキラさせて釘づけになっている、そのコトラのあたまをなでながら、
「そうだよ……コトラ、冷凍サンマが1年分だよ。
ちょっとずつ解凍して、いっしょに食べようね……」
「うにゃにゃにゃー?」
「うん、そうだね……、」
そのコトラの鳴き声に、赤毛の少年がにっこり微笑む。
「来年の賞品もまた、サンマだったらいい……かも」
『チキチキ!第1回・寝子島トライアスロン』 おしまい
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月02日
参加申し込みの期限
2013年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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