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チキチキ!第1回・寝子島トライアスロン
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●バイク競技(2)●
【寝子島大橋(J-1)】
さてその頃、寝子島大橋対岸の第1チェックポイントでは、ちょうど最後尾の選手が自転車に乗り換えたところだった。
「………き、気を取り直して、自転車ですねー」
不破 ふわり
と
神出鬼 没
の、凸凹浮き輪コンビである。
神出鬼の方はカナヅチの犬掻きだったし、ふわりも泳ぎのレベルはどっこいどっこいなので、この順位は仕方ない。しかしあまりにビリすぎて、サメの襲撃にはまったく巻き込まれずにここまで泳いでこれたので、その意味ではラッキーな2人だったかもしれない。
しかし! この借りは自転車で挽回!
ばーーーーーんと、チビッコ神出鬼没がえっちら搭乗したのは、何と三輪車である。
「二輪は足が届かないからこれで行くの。
ちゃんと自転車の仲間だもん。
進め! オイラの三輪車!!」
知らない漁師のおっちゃんが頭をなでなでして付けてくれた、後ろの大漁旗を盛大にはためかせて、いざ、寝子島大橋を発進ゴー!
「ひゃあっほーぉぉお!」
ドドドドドッと猛スピードでドリフトもこなす三輪車、これならごぼう抜きも目じゃないね!
……ドリフトというか、強風で横滑りしているだけのような。ぶわあっ。
「!?!?(あ〜〜〜れ〜〜〜)」
神出鬼没、『ネコ・ウインド』の強風により、大漁旗ごと橋の上から吹き飛ばされ、リタイア。
【寝子島街道(L-4)】
「ん〜、自転車は気持ち良いですね〜!」
ぱっつん中学水着から、ジャージに着替えた
不破 ふわり
の方はといえば、驚くべきことにバイク競技で、意外な速さを見せた。
「なんとっ! 私ってば自転車が大好きなんですよぉ。
『自転車にはブレーキって装置がついてるの知ってる?』
って、よく誉められるんですぅ」
その言葉通りにノンストップで、下り坂でも馬鹿みたいにスピードを出しまくるふわり。
もっとも、寝子島街道はアップダウンの少ないコースなので、ふわりが大好きな下り坂はそんなにはなかったが、それでもここまで落車もせずに、13位の選手にまで肉薄する。
現在13位は、マイペースでスイム競技を終えてここまでやって来た、
光村 日向
だ。
「自転車も……うん、安全運転、で……」
海岸沿いのルートに別れを告げて、旧市街に入る。この先はねこでんの路線とクロスしており、その前後に段差がある。この寝子島街道は、光村が早朝の散歩を兼ねて、走って学校に通うのに、いちばんよく使う道。
だから、路面の細かなコンディションもよく知っている。光村がスピードをゆるめたその時、
「きゃわわわわぁん!」
後ろから猛スピードでやって来た不破ふわりに追突され、2人ともすっ転んでしまった。
「あぁ〜ん、痛いのですぅ」
「わわ、大丈夫……?」
落車したとは言え、2人にも自転車にも、かすりキズ程度で目立った怪我や故障はない。ベタ座りでべそをかくふわりに手を貸し、自分の自転車も起こそうとする光村。
「あれ、れ……?」
そこでようやく彼は、自転車の前カゴに張り紙がされ、そこに何かがマジックで書かれているのに気が付いた。『絶対1番!勝利号』。
この、派手な筆跡は……?
「お兄ちゃん! 頑張ってー!」
「!……千恵……」
沿道の観客の中に、身を乗り出すようにして応援している、妹の千恵の姿を発見して、思わず光村は笑みをこぼした。
その千恵が肩車で連れてきているのは、もう1匹の家族であり飼い猫のコトラ(♂)。そう、光村はこのコトラに優勝賞品の豪華サンマ1年分をプレゼントするため、この大会への出場を決めたのだった。
「がんばるよコトラ……、それに千恵、ありがとう……」
さっきよりも早く漕げるような気がするのは、気のせいだろうか。いちどはふわりに追いつかれた光村だったが、再び彼女を引き離して、シーサイドタウン駅前のチェックポイントを10位で通過する。
【寝子島街道(L-5)】
1年2組の
桃川 圭花
は、
高野 有紀
先生のことが嫌いだった。
彼女の1コ上の姉に似ているから、というのがその理由なのだから、高野先生にしてみれば、とんだとばっちりなのだが、
(姉さんになーんか似てるのよね。矢みたいに強くて速くて、真っ直ぐで)
そう思ったら──
「わたしの後ろに置いてきぼりになるとこ、見てみたくなっちゃった」
後半の台詞は口に出して、にまー、と笑っていた。そろそろ疲れの見え始めてきた頃合いを見計らって、高野先生の自転車に、自分のロードバイクを寄せる。
「ハーイ、高野先生」
ところで、自分のロードバイク、と今言ったが、正確にはこの自転車は、彼女の持ち物ではない。圭花はこの大会に、自分の自転車すら用意してこなかったのだ。
彼女が乗っているのは、スイム競技でリタイアした、あの
レナ・フォルトゥス
が乗るはずだったプロ用ロードバイク。バイクラックからそれを無断借用し、こうして勝手に乗り回しているのだ。
もちろん鍵はかかっていたが、そんな物は、彼女のろっこん──【ガレージランド】の能力にかかれば、分解することなど造作もない。
「ねえ先生、わたしスポーツと真っ直ぐな人が嫌いなの」
眼鏡を外しながら、そう言ってにっこり微笑む圭花を、いぶかしげに高野先生が見た。
「おい、競技中にそんなことしてると、危ないぞ?」
「危ないってのはねえ、……こういうことを言うのよ!」
いきなり圭花が、ひょいと真横に手を伸ばし、高野先生のシートクランプのボルトを外した。
「!? うわっ!!」
サドルがガツンと沈み込み、高野先生がバランスを崩して縁石に乗り上げ、そのまま落車する。
六角レンチすら使わずに、素手で機械のパーツを分解する。それが彼女の【ガレージランド】の能力だ。
「あはは、ざまあないわね、先生!」
笑いながら走り去っていく桃川圭花、
「た、高野ちゃん先生!?」
先を走っていた
虎渡 からん
と
シダ 美穂戸
が振り返るが、大丈夫だよと高野先生は大きく手を振り返し、そのまま2人を先に行かせた。
「痛っつつ……」
2人の姿が見えなくなったとことで、気を抜いたように座り込み、
「やれやれ、ちょっと触ったぐらいでボルトが外れるなんて、とんだメンテの甘さだったね」
そして、先をゆく彼女の生徒たちに、「頑張りな」と心の中でエールを送るのだった。
【寝子島街道(L-6)】
キキッ。銀色のロードバイクを止めて
鷹司 凜太郎
は、路肩に座り込んでいる少女を見た。
「どうした、怪我でもしたのかい?」
「うるさいわね……違うわよ」
ふて腐れながら
桃川 圭花
は、横倒しになった自転車を指し示した。
見れば、その前輪がパンクしている。
「眼鏡を外して、路面がよく見えてなかったから。うっかり小石を踏んじゃったみたい。
はっ、馬鹿みたいでしょ? 笑いなさいよ」
「そうか。なら、怪我はないんだね?」
「ヒザを擦りむいたぐらいよ。でも、自転車がこんなんじゃ、もうゴールは無理ね。
あーあ、自業自得ってやつかしら……いつまで見てるのよ。さっさと行きなさいよ」
しっしと邪険に手で促されて、凜太郎は自転車にまたがろうとする。
しかし……、何故だろう。
自分とさして変わらない背丈のこの大柄な少女が、凜太郎にはなぜか、ひどく弱々しい存在に映った。同じ1年生だ、年下というわけでもないのに。
「ちょっ……、何してるのよ?」
クイックリリースレバーを倒して、自分の自転車の前輪を外し始める凜太郎に、圭花が驚いて立ち上がる。
「ロードバイクのリム寸法はだいたい同じ規格だから、タイヤには互換性がある。
僕のタイヤを使うと良い」
そう言って、車輪を外して貸し与える凜太郎に、あきれて圭花が言った。
「はあ? じゃあ、あなたは一体、どうするのよ。ここでリタイアでもするつもり?」
「リタイアはしないさ。僕だって、完走はしたいからね」
前輪を外したフレームを逆さにひっくり返すと、そのまま自分の自転車を、凜太郎は両肩に担ぎ上げた。
「ちょっ……!?」
「チェックポイントまで自転車を手放さなければ、まだこのレースは失格じゃない。
僕はこのまま、歩いてラン・トランジットに向かうよ」
「…………っ」
絶句する少女に、凜太郎は淡々と言う。
「『天河』を呼べたら、君をチェックポイントまで運んでも良かったんだけど、
流石に馬に乗せたら、君がルール違反になってしまいそうだからね」
ロードバイクのフレームを肩越しにちらと見上げて、
「大丈夫。見た目から思うほど、このバイクは重くないし、
チェックポイントだって、ここからそんなに遠いわけじゃない。
たどり着けるさ。いつもこの僕を乗せている『天河』の重さにくらべたら、こんなもの」
安心させるように、にっこりと微笑む凜太郎。
「…………、馬鹿じゃないの」
そう捨て台詞を残して、振り返りもせずに自転車で去っていく圭花を見送り、「さて」と自分に凜太郎は言い聞かせた。
「チェックポイントまで、あと1キロ足らず。
そうとも、たどり着けない距離じゃないさ」
そうして凜太郎はシーサイドタウン駅に向かって、ゆっくりと最初の1歩を歩き始めた。
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担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月02日
参加申し込みの期限
2013年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月09日 11時00分
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