レッツ「夜更かし」！―睡眠とは何か？―｜リアクション

レッツ「夜更かし」！―睡眠とは何か？―

「そろそろ夜も更けてきたか……。小腹が空くねぇ。キッチンがあるようだから何か作るよ。カップスープでいいかねぇ」
「まあ適当に。私は鍋を作ろう。腹筋で疲れさせた男性陣には、詫びとして大盛食べてもらおう」

　さくらと月詠がそう言い出して、夜食タイムとなった。
　みな舌鼓を打っていたが、深夜の食事は太ると言って、水樹だけは辞退した。
　水樹は未だに寝られていない。
　自分では少ししか食べなかった月詠が、睡眠について語った。

「睡眠欲を抑えるには逆に抑えない事。適度な休憩をちょくちょく取り睡眠欲を満たせばいい」

　確かに月詠は、眠りについたものを詳細にスケッチしたり、休憩したりとメリハリをつけていた。
　実はこのスケッチの際の単調音の繰り返しが、潜在的な睡眠導入になっていたりする。
　先ほどの食事にしても、やはり潜在的な睡眠導入なのだ。

「特に目の疲れを取る。少しだけ目を瞑ったり温かいタオルを目に当てる等だな」

　そう言ってキッチンのレンジで温めた蒸しタオルを掲げる。

「そして頭を退屈をさせない事。気になるモノを色々描いたりゲームに参加したり」
「そう、それです！」

　月詠の言葉に梢が食いついた。

「まー、女には寝てはいけない時間があるんですよ！　そう……それはネットの世界を生きる時！」

　そう宣言していそいそと準備を始める梢。
　携帯電話をノートパソコンに接続して、テザリング。

「最近は案外、ネットゲームも不自由なく出来たりするんですよね。というわけで、私は電脳世界の戦士になります！　サラバです！」

　梢は電子の海に消えていった。

「ゲームか……。β、チェスを知ってるか？」

　修がβに問うた。

『知ってるけど、小森にも全然勝てないから好きじゃなーい』
「俺も相当強い。教えるよ」

　AIが学習を重ねたら人を超えると考えているからこそ、βを鍛えたいと修は思っている。

「いいじゃないか。教えてもらうといい。小森を負かすくらいになったら、ご褒美に何か上げよう」
『ホント！？　分かった！』

　2人のチェス対決＆レクチャーは、次の日まで延々と続いた。
　βはチェスのおもしろさに気づいたらしく、腕もそこそこ上がり、今度は暇な時にネット対戦もしようね、と修と約束した。

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