【体育祭】フリーダム！ネココー流応援合戦～黒猫組サイド｜リアクション

【体育祭】フリーダム！ネココー流応援合戦～黒猫組サイド

　観衆が盛り上がったところで、再び瑠奈は歌いだす。観客席の前列まで来ると、参加したそうにしている生徒の腕を引っ張り、次々舞台に引っ張り込んでいく。ノリノリで手を挙げる子も、ちょっと恥ずかしそうにしている子も。結局、瑠奈にとって皆と楽しく歌ったり踊ったりするのが一番楽しいのだから。
「K・U・R・O！ KURONEKO！いぇい！」
　レオナと博美が、バックダンサーとして飛び込み、アクロバティックに踊りだす。拓郎は、再び旗を持ってウェーブの合図。誠也も、手を叩き、声を張り上げて相の手を打った。黒猫組のほかの参加者たち―――姫乃も、蛇那伊も、真央も、美咲紀も舞台の隅に顔を出す。彰尋も、一旦司会のマイクを置いて舞台へ。
「白猫組の健闘を祈って～！フレー、フレー、白猫！」
　瑠奈のリードに、皆が唱和する。黒猫組全体の最後は、参加者全員でのエールだった。
「先生方に感謝を込めて～！フレー、フレー、先生！」
　学校全体で盛り上がるため、白猫組、先生にもエールを送るというのは刀の発案だ。
「黒猫組の勝利を願って～！フレー、フレー、黒猫！！」
　最後を皆で唱和すると同時に、タイミングを合わせて花火が鳴り、大輪の花が咲く。観衆の驚きとともに、黒猫組の応援は締めくくりになった。惜しみない拍手が送られた。

「歌だけでなく、サプライズも面白かったです！後ろの盛り上げも素敵でした！」
　まゆ先生がコメントを述べた。
「理事長の仮装が凝っていたわね！見ていて飽きることのないパフォーマンスだったわ！」
　フジコ先生も賞賛する。
「ルール上400点満点以上をあげられないのが残念です。本当に、チーム一体となった盛り上げに感動しました。『応援する者も、競技者の一員なのである』という言葉を体現していたと思います。合議の結果、得点は372点とします！」
　校長が得点を発表。瑠奈たち、そして黒猫組全体に向けて拍手が起こった。

「『応援する者も、競技者の一員なのである』か―――流石は校長、いいことを言うぜ」
　グラウンドで仲間を眺めながら、すべてをやりきったという表情で、刀は呟いた。