助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団｜リアクション

助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団

【VS　ザ・アッサシーン　恐るべし、天敵！】

「あしたのために、そのいち！」
　円がリングに入ると同時に、ナイフが飛んでくる……が。
「ナイフは射線を見切り、よけるべし！　そしてそのまま……」
　飛んでくるナイフをものともせず、円は接近する。
　幸運にもナイフは当たらない。ろっこん【ブレイブハート】の補正である。
「抉りこむようにして、飛び込むべし！」
　そのまま両腕をクロスさせて、シンに飛び上がってぶつかる。
　フライング・クロスチョップの変形技である。
　そのままシンは場外に押し出される。
「……さぁ、木場さんにあの後アドバイスをもらったアレを行くよ！」
　そのまま、シンの押し出されたのとは反対側へと走り、そちらのロープの反動を利用して、一気にシンの方へと弾丸となって飛び出す。
　そう、場外へ……。
　プランチャ・スイシーダと呼ばれるその技は、リング外の相手に対し、場内からトップロープを飛び越えて、相手の上に覆い被さるように腹部からぶつかっていく恐ろしい技でアル。
　なお、木場は悪乱比亜軍団に襲われて骨折で入院しているレスラーである。
　研修中に円となにやらぼそぼそやっていたのが、今現れたということだろう。
　颯爽とリングに戻る円、そのとき、レフリーはシンに近づき、武器を手渡そうとするも……突如、ブーメランが空を切り、ブーメランから映えた手が武器をはじき飛ばす。
　マウルのろっこん【救いの手】である。
「ウッドマンめ……」
　ブーメランにはじき飛ばされたと勘違いしているシンは憎々しげにマウルを見やる。
「だが、その前にあの小娘だな。茶トラマスクだとぉ……」
　ゆらりとシンが立ち上がり、リングへと戻る。
「まだやるか？」
　余裕の円のその言葉に、シンは怒りを交えて応える。
「おうさ！」
　そして、自身のコスチュームの脇をちりちりといじる。
　だが、それに円は気づかずにあえて正面から挑む。
「火炎攻撃！」
「それはさっき見た！」
　火炎攻撃を避けつつ、円は、マウルにぐっとサムズアップを送る。
　マウルは凶器がでたら任せておけと言わんばかりに頷いて返す。
　そして、再びブーメランが隠し持っていたライターを奪い取る。
「あ、あっしのライターが！」
「レフリーこれでもまだ無いというのか？」
　ライターをレフリーに見せるマウル。
　ボク見えないも～んと見えてない様子のレフリー。
（さすがに、無理か）
　東軍西軍それぞれの観客はそんなレフリーの態度に苛立ちと喝采を送る。
「あしたのために、そのに！」
　その間、円はシンに再び突っ込んでいく。
　そしてそのまま、連続してキックを放つ。
「ちっ」
　シンはそのまま避けようとするが。
「それを待ってた！　誘い込むようにして、たたくべし！」
　飛び上がりつつ、くるりと体を回転させて、後蹴りを放つ。
　ローリングソバットである。
　一度倒れるシン。再び起き上がると、ワイヤーを使って円をとらえるも……。
「こういうときはね、頭を使うってシーエムで聞いた」
　思いっきりシンに頭突きを食らわせたのである。
　ふらつくシンを抱えると、そのままロープへと投げる。
「「ウッドマンと茶トラマスクの……フライングボディアタック！」」
　そしてそのまま参加したマウルとフライングボディアタックを決める。
「うごっ」
　シンがリングに転がる。
「「からの！　ダブルジャンピングエルボー！！」」
　ドォン！　と綺麗に円とマウル合体技を決めたのであった。
　こうして、シンの敗北で試合は終わった。