助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団｜リアクション

助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団

【VSザ・アッサーシン　三下？　それとも……？】

「行くよ！　ウッドマン！」
「準備万端だ、茶トラマスク！」
　リングが掃除され、先ほどの勝負の余韻が残る中、ウッドマンに扮するマウル・赤城・スティックと茶トラマスクに扮する桜庭円がリングに上がる。
　相手のシンもさっとリングに上がり臨戦態勢をとる。
　なお、全身木の色にペイントしたマウルは、ブーメランを持っている。
　レフリーがいぶかしんで、取り上げようとするも……。
「パフォーマンス！」
「……ちっ」
　円がそう叫んで、遮る。
　だが、隙あらば、凶器と認定して取り上げるであろう。
「ま、ま、アッシはそれでもいいですぜ」
　シンがそう言うとレフリーはおとなしくなる。
「最初は、ボクだ！」
「お嬢さんかい、そいつはいいねぇ！」
　円の宣言に、シンはにやりと笑う。
　かくして、ゴングは鳴り響いたのであった。
「悪乱比亜！　ボク達が勝って、先輩のやり方の正しさを証明するよ！」
　打倒の宣言と共に、円は速攻を仕掛ける。
「先輩……へへっなるほどね！」
　相手の懐に飛び込む、と見せかけて円は掌底を放つ。
「うべあっ！？」
　それはシンのアゴに当たった。
　そしてそのままローキックを放つ。
「おっと、生足いただき！」
　それは足をがしっと捕まれる。
「変態！」
　しかし、そのまま円は飛び上がって、反対側の足で相手の顔を蹴り上げる。
　なんというか、綺麗に延髄斬りが決まる。
「よし、交代」
「それ来た！」
　シンが離れた隙を突いて、円はマウルと交代。
「ふんっ！」
　そのままマウルが大振りのチョップを浴びせる。
「おうっ？！」
　何というか、完全にシンが翻弄されているように見える。
　それもそのはず、本人は俊敏なだけであって、基本は凶器に頼っている。
　凶器あってこそのシンである。
　故に、パワーファイターならこの手は通用しやすいが、円のようなスピードファイターは逆に天敵となりやすい。
「ちっ！」
　シンはチョップをくぐり抜けると、そのままマウルにロー、ミドルとキックを浴びせる。
「ぐ……」
　腐ってもプロのキックである。マウルはゆっくりと後退する。
「そぉい！」
　後退したマウルに向かって、シンが手を振る。
「ぐっ」
　ブシッと小さな音を立てて、マウルの左肩にナイフが突き刺さる。
　刃渡りは小さいので、大きなダメージではないが、十分痛いし、動きも阻害される。
「レフリーどこみてるんだ！」
「「そうだそうだ！」」
　マウルの言葉に、同調する東軍の観客。
　だが、レフリーはゴメン見てなかったと目をそらした。
　そして、目をそらした瞬間……。
「燃えろ！」
「っ！」
　シンの火炎攻撃をとっさに躱すマウル。
「ウッドマン！」
「よし！　茶トラマスクとチェンジ！」
　マウルはそのまま後退して、円とチェンジする。
　さぁ、勝負はどう流れるのか。