助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団｜リアクション

助太刀上等ッ！　VS闇の悪乱比亜（アランビア）軍団

【VSボブ・ザ・ムーチャー　まさかの大ピンチ、二人の逆転なるか？！】
　
「Bed play it like？！（ベッドプレイはお好みかい？）」
　そのまま士をうつぶせにして、ぐっとまたがるボブ。
　そして左の脇で士の持ち上げるようにして首を締め上げる。
　さらに、開いた右の首に貫手の形で直接攻撃をする。
「！？！？！？！？」
　体格差も手伝って、完全に詰んでしまった士。
　さらに、のどへの一撃が効いて意識が時折飛びそうになるも、痛みでまた戻されるという最悪のパターンに入っている。
「……！」
　負傷箇所を簡易的に布でまいたねむるが、慌てて士の救出に向かう。
「さてと、心の準備はできてるかい？　ボブさん……喰らえ、【夢魔の左手】」
　そう言って、ボブを振り払うかのような仕草でたたく。
　ろっこん【In to the Sleep　Act2】精神を集中し、触れた相手を眠りに落とす技である……しかし、ダメージが残っていたのか不完全な集中でかけたため、相手は軽く眠気を覚えてふらつく程度に終わってしまう。
　その隙を士は見逃さず、ねむるとタッチをする。這うように士はリングの外へと転がって落ちた。
「げほっげほっ」
　ダメージが蓄積し、自分の手がぶれて見える士。
　だが、まだ動けると確信し、コーナーへと向かう。
　一方、軽くよろめいて隙を作ってしまったボブは、まだ眠気と戦っているようだ。
（チャンス！）
　士とボブの状況を把握していたねむるは、ボブへかけより、士が向かったコーナーへとボブをなんとか誘導する。
「いくよ！」
「……よしきた！」
　ねむるがそのままボブをコーナーにもたれかかるように設置すると、二人でそれぞれボブの両脇を抱え、そのままボブが横になるように持ち上げる。
「「せーの！」」
　そのまま、二人は後方にブリッジして無理矢理ボブを投げる。
　ブロックバスターの合体バージョンである。
「ワーン！　ツー！」
　ものすごーく遅いカウントが進む。
　しかし、相手が目を覚まし、そのまま二人を無理矢理はじき飛ばす。
「「うわっ！？」
　その衝撃でねむるはリングの外へと落下し、士はロープへと投げ出される。
「Don't fuck with me again！（もうファックしてる余裕もねぇな！）」
　ロープの付近の士をそのまま引っ張ってくると、レフリーがわざと転んでなぜかその場にビール瓶が転がる。
「HAHAHA！」
　ボブはそのビール瓶を拾うと、まだ負けるものかと立ち上がる士を思いっきりビールの瓶で額を打ち据える。
　バリーンッ！
　一撃。瓶がはじけ飛び、士の頭からだらだらと赤い血が流れる。
「I will give you to clean the back！（背中を綺麗にしてやるよ！）」
　そして、瓶の破片が散らばっているリングへと叩きつける。
「おおおおぉぉぉぉっ！」
　まさに残虐非道。
　そして、その行動を見て西軍の客はこれ以上無いぐらい興奮している。
「「「「ボブ！　ボブ！　ボブ！　ボブ！」」」」
　その声援に応えるように士を再び持ち上げようとした……瞬間、周囲は薄い霧に包まれる。
　ろっこん【天の救い】である。

　だが、ねむると交代しようとするその苦し紛れの行動が、さらに西軍の客を盛り上げる。
　逃れようとする士を、そのままボブは逃がさない。
　ボブはそのままロープへ向けて走り、その反動を利用して飛び上がる。
　ゆっくりと時間が流れる……。
（クロスボンバーもアルゼンチンバックブリーカーもやらさせてもらえず、か。最初から睡眠を狙っていけば……相手の破壊力を見積もり忘れていた……くそっ！）
　士の喉元に肘が打ち落とされ、がくりと士は意識を失った。
　そしてそのままカウントは取られボブの勝利であった。