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【遠足】ねこでんに乗って、どこ行こう?
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●浅草・浅草寺 ~朱の門を潜って~●
仲見世通りには、9時前後に開店する店舗が多い。
そのせいか浅草寺界隈を始めの目的地にした生徒たちが辿り着く頃には、ちらほらと他の観光客や参拝客も集まり始めていた。
朱色の柱の間に吊るされた、巨大な提灯。
雷門の左右には厳つい顔をした風神雷神が睨みを利かせ、周囲にはそれらを見上げる人々や、記念撮影をしようと集まるグループの姿がある。
「賑やかで活気づいてて、まるでお祭りに来たみたいだな」
大きな猫目と横に跳ねたアホ毛が特徴的な少年、
民谷 鋭二
が周辺の人だかりを眺めながら歩み寄っていく。
何処かクールな部分がある彼も、この賑わいにはテンションが上がってきたようだ。
この中に、知り合いはいるだろうか?
見たところ、同じ学校の制服を着ている面々も結構来ているようだけれど……。
「凄い、TVで見るより迫力あるんだね!」
見開かれた垂れ目の青い瞳に、朱色の建物が映っている。
雷門前では、
伊藤 佳奈
が感激の声を上げていた。
「うわー、実物で見るとやっぱり提灯デカい!」
近付けば近付く程圧倒される雷の文字の大提灯に、鋭二もつい仰け反るような姿勢になりながら歩を進める。
彼より少し早く、雷門を潜った少年がいた。
浅草出身の時代小説家の文庫本を片手に、
如月 庚
は門を潜り瓦屋根の向こうに映える青空を見上げる。
閉じた瞼の裏に浮かび上がる、当時も賑わっていたであろう江戸の頃に思いを馳せると、周囲に溢れていた人の声がふっと消えた。
代わりに響く、気風の良い江戸っ子節。
町人たちが擦れ違い、通りの一角では客寄せの芸を披露する香具師と見物人たちの姿……人の群れの奥に佇み、鋭い眼差しで道行く人を忍び見ている火付盗賊改方の頭目。
切れ長の目が開き、庚の想像は終わる。
「……なんてな。けど、叶うのなら……当時のこの場所を歩いてみてぇもんだ」
ひとりごちる彼の思いは尽きないが、その背に声が掛かる。
「ん? 如月じゃないか。ひとりか?」
「民谷か」
振り返ると、4組のクラスメイトである鋭二が人懐っこく気さくな笑顔で「よう」と手を挙げた。
その間にも通りのあちこちから良い匂いが漂ってくる。
「俺はぶらぶら買い食いしながら色々見て回ろうと思ってるんだけど、如月は?」
「そうだな……姉ちゃんの土産どうすっかとは考えてた」
「へぇ、姉ちゃん思いなんだな」
「従姉だけどな。……ああ、美食クラブの先輩らにも買っていくとしよう」
取りとめもなく話しながら、二人は歩き出す。
雷門を入ってすぐの1部エリアには、土産物の定番雷おこしや人形焼の店以外に玩具店や外国人御用達の日本グッズを扱うセレクトショップなどもある。
「きびだんご?」
御伽噺に出てくる名前が書かれた看板に引き寄せられて鋭二が歩いていくと、そこには先客の姿が。
冷やし抹茶片手に、きなこがたっぷり塗された小振りな団子を食べているウルフカットの少年は、7組の
三崎 楚良
。
店先に並ぶ人々や、カウンターの奥できびだんごを作っている店員をスケッチしている一見大人しそうな男子生徒は、楚良のクラスメイトの
芹沢 梨樹
だ。
「それ、美味い?」
「食べてみるかい?」
興味津々で尋ねた鋭二に、楚良は一本分けてくれる。
出来立てのきびだんごは温かく、もちもちとしたきびの食感ときなこがよく合う。
「変わってて美味い……けど、きなこが零れるなぁ」
「それは仕方ない」
ポロポロときなこを零す鋭二、肩を竦める楚良。
二人がきびだんごを味わっている間に、庚は近くの人形焼と雷おこしの店先でお土産を物色していた。
店の奥から生地の焼ける甘い香りが漂ってくる。
「おっ、人形焼の実演やってるのか」
庚の背後からひょっこり顔を覗かせた鋭二は、目敏くガラス張りのスペースで人形焼を焼いているおじさんの姿を見付けた。
色々な形に窪んだ型に生地を流し入れ、餡を入れたら対になる型と合わせて火に掛ける。
「ほぉ、こうやって作るのか」
「流石、手際が良いな……」
食い入るように眺める鋭二の横で、楚良も感心げに呟く。
「食べていきなよ」
スペースから出て来たおじさんが、焼きたてを切って試食に出してくれた。
店のおばちゃんも雷おこしを持ってくる。
焼き色の付いたカステラ生地と滑らかなこしあんは、黄金の組み合わせだ。
「ん、旨い! これは旨いや。やっぱり職人さんの手作りは一味違うな!」
黙々と試食している二人に挟まれて、鋭二だけテンションが高い。
雷おこしもさくさくした米菓子に、絡めた水飴と芳ばしい落花生がよく合う。
「おっちゃん、この人形焼すごい美味しいよ。お土産用にセットで下さい!」
「はいよ、ありがとなぁ」
「日持ちもいいし、無難にこれにしておくか」
鋭二とおじさんの遣り取りを傍に、庚は雷おこしの詰め合わせを手に取る。
「俺は、人間用のお土産は人形焼にしようかな」
「……人間用?」
奇妙な呟きを耳にして思わず反芻した庚に、楚良は「ああ」と微かに笑みを浮かべた。
「ここには犬猫グッズのお店もあるから、猫が楽しめる物があればお土産として買おうかなと思ってね」
なるほど、と視線を移した庚の目の前で、人形焼の箱を積み上げている少女の姿が。
「あらぁ、凄いわね」
「うん、おじいちゃんに頼まれてるの!」
笑みを浮かべながらも驚くおばちゃんに明るく頷いたのは、佳奈だった。
「後は芋羊羹とー……」
紙袋をいっぱい提げた彼女は、慌しく店を出て行った。
「そういえば、芹沢は何処に行ったんだろう?」
ふとさっきから見掛けない事に気付いて、楚良が通りに戻ると、昆布専門店でおぼろ昆布を削る実演を眺めている梨樹がいた。
先程と同じように、店先をのんびり眺めては足を止め、気の向くままにスケッチブックを広げていたようだ。
玩具店では昔懐かしい雰囲気の玩具や、観光地ならではの名前が入ったバッジや様々なマスコットや民芸品が付いたキーホルダーなどが所狭しと吊るされている。
旧市街にある親戚の家に世話になっている梨樹にとっては、年季の入った風情ある商店なども見慣れたものだったけれど。
(改めて見ると、新鮮な感じがするな……)
のんびりと道なりに進み、次の2部エリアにある佃煮専門の店で、居候先へのお土産を選ぶ。
「渋いチョイスだな」
と言いながら、鋭二はしっかり試食用の佃煮を色々と食べていた。
「ご飯のお供なら、みんなで食べられるかな……と」
梨樹が居候中の家庭は大家族。
下手にお菓子類を買っていくと、取り合いになって大人にまで回らないかも……?
「大変なんだなぁ」
小魚の佃煮をもしゃもしゃ食べながら、鋭二は呟いた。
「俺はこの辺で……」
「何処か目当てがあるのか?」
尋ねる楚良に「描きたい場所があるから」と答え、梨樹は彼らと別れた。
仲見世通りに漂うのは、甘い匂いばかりではない。
「こっちは煎餅焼いてるのか」
香ばしい醤油の香りに誘われ、鋭二が店を覗くと網の上に並べられた煎餅がひっくり返されているところだった。
「これも食べてみようか」
「おっ、奢ってくれんの?」
財布を出した楚良に期待の眼差しを向ける鋭二。
しかし、手渡された煎餅は真っ赤っかだった。
「なんだ、唐辛子でも掛けてあるのか?」
鋭二はあんまり気にせずかじる。
「辛っ! でも美味い。辛いけどイケるな!」
バリバリ食べ続けている鋭二の様子では、どれくらい辛いのか判別がし難い。
「ん? どうした?」
「いや、どんな味か気になってな」
楚良の返答に、鋭二は不思議そうな顔をした。
「食べてみれば良いんじゃないか?」
「俺はあまり辛いのは得意じゃないから……」
「俺に味見させたのか! 結構黒いんだなぁ」
おかしげに目を見開く鋭二だが、楚良は平然としている。
「奢りなんだし、問題ないだろう?」
「ははっ、面白い奴だなー」
怒るでもなく、鋭二はご馳走さんと笑った。
「三社祭りって……今まで『三つの神社の合同祭』だと思ってた!」
ガーンとショックを受ける美咲紀。
「元は三つのお祭りだったものが、纏められたようですね」
蓮の説明に、一同へぇという反応を浮かべる。
立ち並ぶ店を眺めて歩き、お土産を買ったり気になる名物を食べたり。
「はい、半分どーぞ」
「ありがとう」
直樹も円が割った焼きたての煎餅を貰ったり、
「うわー、これ美味しいよ! 神木くんも、あーん」
「えぇっ……?」
美咲紀が差し向けたあげまんじゅうにドギマギしたり。
「美味しいものがいっぱいで、お昼が食べられなくなっちゃいそうだね」
眉を下げて笑う彼に、人里も緊張の解れた笑みを浮かべた。
逸れないようにと、彼の制服の裾を掴んでいた事には気付いていたようだったけれど、特に何か言われはしなかった。
「これ、半分食べる?」
「うん……!」
直樹やみんなも色々分けてくれるので、初めての食べ歩きも充実していた。
「これは動物性のものは入っていますか?」
菜食主義の蓮は、店員に確認を取ってから口にしている。
「大変ですね……」
「いえ」
思わず呟いた人里に、蓮は穏やかな笑みで返した。
「お昼は食べられないものは差し替えてくれるみたいだから、一緒に食べられるね」
「それは助かります」
そういえば、と言葉を掛けた直樹に、蓮も頷いた。
美咲紀お目当ての和の小物、可愛らしいかんざしを買い終えると、一行は仲見世通りを抜けていく。
歩く早さを彼に合わせ、円はゆっくり付いていく。
時折立ち止まって、デジカメのシャッターを切る様子を眺めながら。
家も人も間隔が狭く、距離が近く感じられる下町の空気の中に、自分たちも溶け込んでいるような気がした。
「やっぱり、ほっこりしちゃうね」
朝、誘いを掛けた時に「ほっこりしちゃうかもよ?」と告げたのを思い出した円に、直樹はふふっとほっこりした笑みを零した。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
125人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月24日
参加申し込みの期限
2013年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月03日 11時00分
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