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【遠足】ねこでんに乗って、どこ行こう?
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●浅草・浅草寺 ~兄心と姉心と下心?~●
場所は再び、雷門周辺。
平日にも関わらず、時間が経つにつれ観光客の数はどんどん増えていく。
「ま……待て、鶫! ちょっと、休憩しない、か」
どんどん先に行ってしまう妹を追ってぜいぜいと息を切らすのは、見目の良い和服姿の
風鳥院 鴇夜
だ。
(くっ……日頃の不摂生が、よもやこんな場所で祟るとはな……)
ほっそりとした外見に違わず病気がちな鴇夜には、少しの距離を早足で往くのも厳しい。
彼の足が悲鳴を上げる頃、双子の妹である
風鳥院 鶫
は通りの角でようやく立ち止まってくれた。
しかし、彼女は相変わらず前方に夢中の様子で、兄を心配しての事ではないらしいのが、ちょっと悲しい。
「ああ、どうしましょう……!?」
壁に張り付いた鶫は細い指先を頬に当てて狼狽する。
「……む?」
まだ呼気の荒い鴇夜が鶫の肩越しに見たのは、二人がこっそりと後を着けていた弟・
風鳥院 鷲羽
の姿だった。
本来2年生である鴇夜と鶫がここにいるのは、よんどころのない事情があった。
――回想――
「鷲羽。校外学習、楽しんできてね」
「はい! 行って参ります!」
玄関先で鶫が微笑むと、鷲羽はまだあどけなさの残る顔を綻ばせて自宅を発った。
姿が見えなくなるまで見送った後。
「……行ったか? 行ったな」
「ええ、では早速」
兄妹はこそこそと怪しい動きを見せる。
「もしもし、2年5組の風鳥院鶫と申します。
ええ、今朝から体調が優れなくて、念の為お医者様に見て貰おうと……。
はい、本日は学校を欠席させて頂きますね。
えっと、鴇夜お兄様に付き添いをお願いしようと思いまして……家には誰もいなくて。
では、よろしくお願い致します」
学校に電話を掛ける鶫の横で、鴇夜は静かに待つ。
(鷲羽は他の何よりも優先されるべきだからな……)
我ながら兄馬鹿と思いつつ、鴇夜は妹の意外な行動力に満更でもない思いだった。
小さな頃は離れて暮らしていた為にまだ関係にぎこちなさの残る三人だったが、今回の件に関しては鶫も彼も考えは一致していた。
「鴇夜兄様、早く支度なさって下さい」
逡巡していたら鶫に急かされた。
「電車は念の為鷲羽とは別にしましょう。兄様、カメラはお持ちになりました?
まだそんな格好……早く着替えて下さいな」
鶫と違って外出着を選ぶのが面倒な鴇夜は、いつもの黒い着物に女物の羽織を身に着けながらも、あまり見ない妹の浮いた様子に薄く笑みを浮かべたのだった。
(よんどころないというか、やはりタダの兄馬鹿と姉馬鹿だな……)
脳裏に浮かんだ回想を、鴇夜は投げ捨てる。
今は可愛い弟がピンチなのだ。
雷門前で、鷲羽は外国人の観光客に話し掛けられていた。
「Oh、サムライボーイ! エキゾチック!」
「ノーノー、ニンジャ、◎#▲×○∞■*∵」
「あわわ、な、なんなんですかー!?」
途中から何を言われているのか分からず、面食らった鷲羽は外人さんたちを見上げてオロオロするばかり。
どうやら日差しに弱い鷲羽が和傘を差していたのと、いつも竹刀袋を背負っている事が、彼らの注目を集めてしまったようだ。
「わ、私、英語があまり得意では……」
物陰で鶫もオロオロしていた。
鴇夜は鴇夜で渋い顔だ。
「郷に入っては郷に従え、訳の分からぬ言語を喋る人間など知るか。
俺は日本語でしか受け答えせんぞ!」
どーん!
「そんな事言ってられないでしょう? ……ええい、ままよ!」
兄を嗜め、思い切って出て行こうとした鶫の視界に、同じ制服を着た男子生徒が鷲羽と外人さんたちに近付いて来るのが見えた。
「やあやあどうしたのー? Why?」
外人さんたちに話し掛けたのは、
難波 辰
だった。
鷲羽には、「俺に任せとけ!」と親指を立てて見せる。
「なんだあの男は、ヤンキーか?」
状況を見守る鴇夜が眉間にシワを寄せた。
耳に沢山着けられたピアスに金髪。
辰はいかにもチャラ男に見える。
「なになにー? ああ、これね」
「オウイエァ!」
「か、会話が成立している……?」
鴇夜は驚いた。
殆ど日本語しか話していないのに、辰は持ち前のノリと身振り手振りで外人さんとのコミュニケーションを試み、意思疎通していたのだ。
「あー、でもコレはダメね。ノーセンキュー」
カメラのシャッターを押す仕草や色々なジェスチャーの後×印を作ると、外人さんは納得したようだった。
「あ、ありがとうございます」
外人さんの謎言語から解放されて、ほっとした鷲羽が頭を下げる。
「なぁに、これくらいどうって事ないさ。
困ってる女の子はほっとけねえ、それがこの俺 歩く下心のカタマリ 難波辰!」
びしっと言い放った後、「ってのは冗談で」と笑って付け加える。
「同じ高校の奴が困ってたら、無視できねーのが人情だよな」
辰の調子に釣られて、鷲羽もクスリと笑う。
「……僕、男ですよ」
「へ?」
言われて、辰はまじまじと鷲羽を眺めた。
確かに着ているのは男子制服だが、寝子高には男子の格好をしている女子もちらほらいる。
てっきりそうかと思ったが、そうではなかったらしい。
「だーっ、ナンパする前に連敗したっ」
悲しみのあまり地面に崩れ落ちる辰。
彼はこれまで都会のお洒落で綺麗なお姉さんやら、可愛い同級生やらに声を掛けては敗北を喫してきたのだ。
振られてもめげずにナンパを続けていたが、今回のコレはちょっとショックだったらしい。
「だ、大丈夫ですか?」
「なんでついてないんだ……こんなにイケメンなのに」
心配で声を掛ける鷲羽だが、辰は打ちひしがれていた。
ちょっと明後日の方向に。
そしてまた別の方向で黄昏ている少女がいた。
「おかんのアホーっ! なんで遠足や言うとんのに仕送りの追加あらへんねん!
まだバイト代も出てへんちゅーねん!」
夕日……ではなく雷門に向かって叫ぶ、
四野辺 蘭月
。
その姿と声に、辰ははっと顔を上げた。
茶色のツインテールに眼鏡。八重歯が可愛い、元気そうな女の子だ。
「どうした?」
むぅと口をへの字にしていた蘭月は、かくかくしかじかの理由で月末の残り寂しいお小遣いしか資金がない事を話した。
「もうええわ。家におみやげとか送ったらへんもん」
「まあまあ、貧乏なのは俺も変わんねぇし……良けりゃだけど、一緒に行けば分け合って色々食えんじゃね?」
「ほんま!?」
辰の提案に、むくれていた蘭月はぱっと顔を上げた。
チャラそうだけれど、根は人が好さそうだ。
同じ関西出身という事も分かって盛り上がっている二人を眺めていた鷲羽だったけれど、ふと視線に気付いて振り返った。
「……あれ、姉様……? 兄様も!?」
「はっ!」
兄と姉は見付かってしまった。
「何故ここに!? ま、まさか僕の事心配して……」
瞳を潤ませる弟に、鴇夜は気恥ずかしくなる。
「い、いや、鶫が体調を崩して病院に……」
「ええ、鷲羽が事故にでも遭ったらと思うと心配で心配で」
「……兄や姉としての威厳が形無しではないか」
さらっと正直に答えてしまう鶫に、鴇夜は更にばつが悪そうな顔をした。
「ま、まあ……そういう事だ」
元より鷲羽には弱い。
観念したように、鴇夜は彼の頭を撫でてやる。
「兄様、姉様……!」
兄弟の距離がぐっと縮まったような気がした。
「ほんでな、『あー、よぉ考えたらなんであたし遠足なのに一人で歩いててんやろ? めっささみしい子ぉやん!』って思って、一緒に仲見世巡りする子探しててん」
一方蘭月と並び歩いて戻ってくる辰は、彼女の足取りに耳を傾けていた。
「じゃあ丁度良かったって訳だ……って、おお!?」
たおやかな大和撫子然とした鶫の姿を見た辰に衝撃が走り、その様子に面食らっている鷲羽に詰め寄る。
「こ、この人は?」
「えっ……あ、姉ですっ」
「おおおお姉さん!?」
今度は鶫に向かっていく辰を、スッと前に出た鴇夜が遮る。
「妹に何か用かな?」
「おおおおお兄さん!!?」
辰はザザッと飛び退った。
これは強敵だ!
しかし、彼はめげない。めげないのだ。
「よ、良かったらお兄さんとお姉さんも一緒に食い倒れ行きませんか!
いや、行きましょう! 是非行かねば! いざ行かん!」
かなり強引に纏めた辰に引っ張られるように、一行は雷門を潜った。
……その後ろに、外人さんたちが付いて来る。
「なんや大所帯になったなぁ」
辰や鷲羽と食べ物を分け合ったり、気の良い外人さんに奢って貰って蘭月は上機嫌だ。
「何故こんな事に……」
「良いじゃないですか、楽しいわ」
ゲイシャとかワンダフルとか言われて顔をしかめる鴇夜に、鶫は微笑みを向けた。
何より、鷲羽が笑っている。
今までは事情で遠足などの行事にも参加出来ず、友達という存在も縁が遠かった彼が同級生たちと楽しげにしているのを見るのは、二人にとっても嬉しい事だった。
「……先生には見付からないようにしませんと」
「うむ」
そこはちょっと、心配だ。
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担当ゲームマスター
羽月ゆきな
メシータ
癒雨
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
125人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月24日
参加申し込みの期限
2013年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月03日 11時00分
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