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◆
放課後の校内を、道に迷ったのか頼りなげに歩く少女が一人。
生憎と空き教室が並んでいるエリアで、声をかけられそうな人の姿は全くない。
少女――時尾が困り果てていると、ふとどこからか声が聞こえた。
それは、とても綺麗な歌声で。
気が付くと、時尾の足はその歌声のする方へと向いていた。
◆
放課後の、誰もいない空き教室。
使われていないからカーテンは締め切られていて、ほんのりと薄暗い。
そこで少女が、一人歌っている。
可愛らしく綺麗な歌声を響かせながら、時折軽やかな足取りでくるくると踊る。
セミロングの髪や制服のスカートが翻る様が、カーテン越しの陽光に淡く照らされていた。
◆
歌声に導かれるようにして、時尾はとある空き教室の扉の前に辿り着く。
件の歌声がしているのは、その向こう側から。
ゆっくりと静かに扉を開けると、そこで繰り広げられていたのは一人の少女の独唱会。
だけどそれを聞く観客は、一人も居なかった。――時尾を除けば。
淡く照らされた、歌いながら軽やかに踊る姿。
それがとても眩しくて、時尾は思わず見とれてしまった。
――ただ、そのせいで足元がちょっとお留守になっていたのだろう。
上履きに包まれた爪先が、中途半端に開けていた扉にぶつかって音を立てた。
時尾自身がその音に驚いたのと同じように、歌っていた少女も驚き歌うのをやめる。
弾かれたように時尾の方を振り向くと、少女はりんごのように頬を赤らめた。
「ご、ごめんなさい! 覗き見してしまって……!」
「あわわ、ど、どうかこのことは秘密にしておいてください!」
二人が大慌てで頭を下げたのは、ほとんど同時だった。
「……」
「……」
二人の頭のつむじがにらめっこする図が続く。
お互い無言だったが気まずくなったのか、またしてもほとんど同時に二人は顔を上げた。
「わ、わたし1年1組の
鉄 時尾
と言います……!」
「い、1年2組の
宇井 真珠
です……あの、どうして鉄さんはここに?」
まだ少し頬を赤くしたままおずおずと訊く真珠に、時尾はここまで来た経緯を話す。
人に見つからないような場所を選んではいたけど、漏れた歌声で見つかるというのはちょっと盲点だった。
ただ、綺麗な歌声と言ってもらえたのはやっぱり嬉しい。
「宇井さんは、どうしてここで歌を……?」
今度は時尾にそう訊かれ、
「歌の練習を……その、アイドルを目指してて……」
照れたように言う真珠の言葉に、時尾はほんの小さく瞳を見開いた。
幼い時の記憶が、鮮明に蘇る。
テレビの向こうの華やかな世界を見ながら、
「わたしも綺麗なお洋服着て、キラキラしたステージに立って歌ってみたい!」と思っていたあの頃。
でも、現実を知るまでそう時間はかからなくて。
自分には遠い世界だって、いつしか諦めていた。
「あの……どうしてアイドルを目指すようになったんですか?」
気付けば、そんなことを口にしていた。
じっと見つめる時尾の眼差しは、真剣そのもので。
からかいだとかそんな不純物の一切無い瞳に、真珠は自然と語り始めた。
「――昔から、声を気にしていたんです。それでからかわれたりしたのもあって……」
真珠は俗に言うアニメ声というヤツで、妙に可愛い声をしている。
嫌いではないけどそれがイヤで、普段もぼそぼそした喋り方をしていたりする。
「でも参道商店街のカラオケ大会があって、その時に衣装を着て歌ってから何かが吹っ切れました」
控えめに微笑む真珠。
まだ人前で『宇井真珠』として歌うのは無理だけれど、その一件から自分の声に多少の自信は持てるようになった。
アイドルに憧れ始めたのは、そういう経験から。
まだぼんやりとしかわからないけど、これが今の自分の夢、目標なんだろうと思う。
「――すごいです……!」
時尾が、尊敬の念を込めて呟いた。
「別にすごくなんて……」
「だって、宇井さんは夢を現実にしようとちゃんと動いてるじゃないですか……!」
諦めてしまった時尾とは違って、ちゃんと努力している。ちゃんと頑張っている。
真珠の瞳を真っ直ぐに見つめる様は、夜空の星を見上げるようで。
「宇井さんならきっと素敵なアイドルになれますよ。だってさっき歌っている姿、とても眩しかったから」
その眩しい姿に、夢を目指して進む姿に、自分ももう一度夢を目指したくなったとこぼす時尾。
故郷では諦めた夢も、もしかしたら寝子島でなら――。
「鉄さん……」
熱のこもった言葉に瞳を揺らす真珠に、時尾は続ける。
「……お願いがあるんですけど、もう一度歌ってくれますか?」
その言葉に、真珠は柔らかく微笑んだ。
制服のポケットから、はがきより一回り小さい大きさの紙を取り出すと時尾に差し出す。
「じゃあ、一緒に歌いませんか? 最近の曲は歌詞カードを用意してあるんです」
それは予想外だったようで、時尾は真珠と歌詞カードの間で何度か視線を行き来させ、やがて頷いて受け取った。
それじゃあと歌い始める前に、真珠が一つ言いたした。
「特訓してる今だけは、『ぱるる』って呼んでください! この前の時に実家のお店のモエギと名前の真珠から『萌木ぱるる』って名乗ってから気に入って……」
「はい、わかりました」
くすりと微笑む時尾。
そうして、二人の歌声が空き教室に響き始める。
歌声が重なっていくのを感じながら、真珠は時尾に方にちらりと視線を向けた。
仲間が出来て……すごく、心強い。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月16日
参加申し込みの期限
2014年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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