【体育祭】部活対抗リレー　―つないで、魅せて、走りぬけ―｜リアクション

【体育祭】部活対抗リレー　―つないで、魅せて、走りぬけ―

前騒曲：そろそろ出番だ！

　――部活対抗リレーに出場する選手の皆さんは、……。

「出番だなっと……」
　体育祭実行委員の委員長である志波武道は普段かけている眼鏡（度なし）を徐に外すとケースにしまうとにっこり笑う。
「もう直ぐ部活対抗リレーだから実行委員は一時離脱！　あ、ごめーん、これ誰か持ってて！」
　そう言って近くに居た実行委員に眼鏡ケースを渡すと荷物を持ってその場を離れる。他にも出場するメンバーがいるらしく、委員会の仕事に勤しんでいた数名が集合場所へと向かっていた。
「日向ちゃん、お互いがんばろうなのだ！」
「うん、いい勝負ができるといいねぇ」
　選手の誘導を行っていた後木真央と光村日向も肯き合っていると、郡トモエもまた２人に声をかける。
「早くいこうよ！　他の人も待ってるみたいだし」
　トモエが手招きし、真央と日向は一緒に向かうことにした。

　出場者が揃い、ルールのおさらいが終わると抽選が開始される。今年は１６チームが参加し、レースは４回行われる。代表によりくじが引かれ、全てがそろった所で発表された。

第１レース：学生支援部、探検部、陸上部、空手部
第２レース：サッカー部、射撃部、軽音学部、ボクシング部
第３レース：非公式新聞部、華道部、水泳部、剣道部
第４レース：新聞部、演劇部、ホスト部、生物部

「早速、第１レースからはじめるぞ。皆、全力を尽くすように！」
　カカカッ、と楽しそうに高野有紀が言う。緊張する者、やる気を漲らせる者、わくわくする者……と色々な表情を見せる選手たちの様子に有紀
は「楽しみにしているよ」と手を振った。
　実行委員の誘導により、選手はグランドの中央へと集まっていく。いよいよ始まる部活対抗リレー、一体最高タイムをたたき出すのは、最も注目を集めるのは、どの部活だろうか？

このページにイラストを設定する