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ズボン脱走!
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●Scene.1
木々を撫でる冷たい風。赤や黄に染まり始めた色とりどりの木の葉は風が吹く度にひらひらと揺れる。空はどこまでも高く青く貫いている。雲一つない晴天だ。
食事を終えた
維剣 姫乃
は窓辺から外を眺めていた。彼女の手には小さな文庫本が開かれている。それは男女の激しい恋愛を描いた小説だ。
「良い風ね」
秋はなぜか思考が捗る。食欲や運動もそうだ。不思議なものである。夏の暑さからの解放がそうさせるのか、新しい雰囲気が周囲に満たされるのが理由か。あるいは訪れる冬への準備のためだろうか。
同じ手順で巡る春夏秋冬。けれども毎年異なる季節の色。匂いも、感触も、景色も、すべてが常に変化する。
姫乃は口元に文庫本をあてて物思いにふける。不意に聞き覚えのある声が耳に入った。
「……もう、なんなのよー、騒がしいんだから」
せっかく良い雰囲気に浸っていたのにと。胸中で愚痴を言いつつ彼女は窓から身を乗り出した。そして声のする方向へと顔を向けた。
一瞬言葉を失った。何をどう表現すればよいのだろうか。一言でいえばパンツだ。
あの数学教師の
桐島 義弘
がイチゴ柄のトランクスをはいていた。
――いやいや、違うそうじゃない。
厳しく融通も利かず校則違反を徹底的に取り締まっている、あの
桐島 義弘
が下半身の下着を露出しているのだ。これは一大事である。
取り乱した様子で必死に何かを追っていた。彼の走る先にはスラックスがひらひらと宙を舞っている。スラックスに翻弄されているのだ。
姫野は状況を把握した。途端に頭の中が沸騰するのがわかった。
顔が真っ赤にして小説で顔を覆い隠す。しかし同時に好奇心が彼女の妄想を掻き立てる。気が付けば騒動が収まるまで恐る恐る眺めていた。
この時既に小説の恋愛模様は頭の片隅へと追いやられていたのだった。
義弘は取り乱した様子だった。傍から見れば一目瞭然だった。校則に厳しい男が飛び回るスラックス一枚如きで慌てるなどと誰が想像するだろうか。彼の心理をかき乱す余程の事があったのか。あるいはそれほど大切なスラックスなのか。
まあ、珍事を見物する生徒からすれば理由なんて二の次だ。
「桐島先生!」
校舎の外を走る義弘は呼び声に足を止めた。声の主は
矢萩 咲
だ。余裕を失っていたのか、義弘は彼女へと不機嫌な表情を向ける。そこで初めて冷静な表情へと戻るのだった。
「なんだ、矢萩じゃないか。忙しいんだ、用事なら――」
「神聖な学び舎で、風紀と校則の名のもとに、あまつさえ生徒を指導する立場であるあなたがっ、なにをやっているんですか!」
咲は義弘の言葉を遮った。加えて周囲に群がる野次馬を鬼のような形相で牽制する。
「落ち着くんだ」
「落ち着くのはそっちじゃないですか! ズボンもはかずに、群衆を前に外を走り回って……この馬鹿教師!」
「ば、バカって……」
思わず言葉に詰まる義弘。更にそこへ追い打ちをかけるかのように「ひゃ」と悲鳴が聞こえた。
「……そ、その、いちごが……」
今来たばかりなのか。義弘の視線の先では
宮祀 智瑜
が顔をそむけて立っている。なぜ彼女は頬を赤らめているのだろうか――と周囲を見て事態を把握する。
「違う、これには深い事情が」
ようやくここで義弘は自分が風紀を乱している事に気が付いた。宙を舞うスラックスに翻弄され怒り心頭であった彼の中に羞恥心が湧き上がる。
慌てて両手で隠してももう遅い。
「失望しました!」
「待つんだ、早まるな!」
彼女の中で確立していた“
桐島 義弘
”という偶像は音を立てて崩れ去っていた。そして今目の前にいるのは“ズボンもはかずに外を走る変態”である。いくらこちらを手で制していようがもう今までと同じようには見る事は出来ない。
湧き上がるこの感情は怒りだろうか。失望からか。いや、幻滅だ。ふつふつと渦巻くこの気持ちは“メガエラ・フォース”を1発や2発ぶちこむまでは落ち着かない。
とはいえ“ひと”相手にどうこうして良いものでもないのは彼女も知っている。
なんだかとっても不穏な空気。対岸の火事の気分だった野次馬も火の粉がいつ降りかかるかわからない。大半の生徒がそそくさと立ち去っていった。そんな中、未だに数名の生徒がその場に残る。
「先生! とにかくこれで隠してください!」
智瑜がハンカチを手に2人の間へ割って入った。ハンカチで隠せば少しは義弘と咲の“心”が落ち着くとも考えていた。
しかし哀しいかな、ハンカチ程度の大きさでは余計に下半身が目立ってしまう。
そもそもパンツごしとは言え、女子生徒のハンカチで股間を隠すのはいかがなものだろうか。ハレンチではないだろうか。何も事情を知らない第三者が見れば立派な事案だ。その場で現行犯逮捕は免れない。羽交い絞めにされたパンツ姿をカメラで激写されてしまうのだ。もしかすると翌日の新聞には“変態教師、女子生徒のハンカチを股間に押し付ける”と書かれるのではなかろうか。インターネットの巨大掲示板では住所から何まですべて晒されてしまうのだ。最後は恐らく「無実だ、誤解だ!」と叫ぶのだ。だが当然ながら世間さまは――。
義弘は冷静に混乱していた。残った生徒と遠くのスラックスを交互に見詰めては慌てている。
そんな彼の葛藤を
御剣 刀
はむっつりした顔で分析する。
この状況下で恐らくは動けまい。判断は非常に速かった。
「任せてくれ」
「私を置いていくな!」
言うが早いか、止める間もなく刀はスラックスを追ってグラウンドへと走り出していた。
義弘は逃げ出せる最後の理由を失った。
しばしの沈黙。
再び気まずい雰囲気だ。
義弘は何を言い出すべきか迷っている。言った手前、咲も言葉が紡ぎだせない。肝心の智瑜も恥ずかしそうに義弘から顔を逸らしたままだ。それでも義弘と咲だけであればもっと大きな騒ぎになっていたに違いない。何事も中和剤があって初めて落ち着くものである。
――結果は別として。
「ハンカチじゃ小さすぎないか」
沈黙を引き裂いたのは
八神 修
だ。彼は息を切らしながら手に握る白い布を突き出した。義弘は勢いのまま布を受け取ると早速広げてみる。
バスタオルだ。
「大きいのを持ってきたから。これなら、きっと隠せるはず」
修はわざわざ教室まで走って戻って取ってきたのだ。
「助かった……」
溜めた息を吐き出すような義弘の呟き。それは本音を吐露したものでもある。
「一度職員室に行きませんか?」
「はやく、何かをはくなりしてもらわなければ、風紀委員としての示しが……」
智瑜の言葉に咲が乗っかる。
ようやく事態が動き出した。
教室の中。
窓から騒動が一旦落ち着いたのを確認すると
七緒 璃音
は再び携帯電話に目を向ける。
“神魂”関連の情報を簡単にまとめてテキストログとして保存した。
ここで改めてクラウドにアップロードした写真データを確認し――、
「うわ、やっば」
とんでもない事実に気が付いた。
本来あるはずのないシェア数がかなり伸びていた。急いで写真設定を確認するとアップロード先が“公開フォルダ”ではないか。思わず苦笑するもやってしまったものは仕方がない。
まあ、シェア数をあえて見なかった事にして“非公開フォルダ”へ移そうではないか。
「……どうせ他の人も撮ってるだろうし、ね」
後ろめたさを感じながらぽちっとな。
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2人まで
シナリオジャンル
学校生活
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バトル
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月30日
参加申し込みの期限
2014年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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