イート・ア・ライブ｜リアクション

イート・ア・ライブ

【？？？】

〔最後の刺客〕

　解散後。
「ふー、満腹満腹」
　すっかり満足した大村くんはらったったーと帰り道を歩いていました。
　と、そこに。
「ちょっと待っておくれやせんかねぇ？」
「え？」
　柱の陰からぬらりと骨削瓢くんが姿を見せました。
「じつはあっしもポリパケツはんのためにとっておきの一品を用意していたんですけどねぃ。なにせモノが貴重なわけで一個しか用意できず――」
　へらりと一瞥には人の良さそうな笑みを浮かべ、パンを取り出す瓢くん。
「――ほかのみんなに申し訳ないんで、ここでこっそり食べちゃもらえませんかねぇ？」
「おおっ！　独特の色のホットドック（？）だね！　もちろん頂くよ！　せっかく僕のために用意してくれたんだものね！」
　大村くんは迷わずそのホットドッグ（のような物体）にかぶりつき、瞬く間に完食してしまいます。
「うん！　スポンジのようなふわふわとした食感のパンにカプセル剤みたいな食感の具材！　……なんだかストマックがいい感じに熱く、熱く――」

『――ぴぎゃあああああああああああああああああっ！！！』

　その直後、絹を裂くような悲鳴が空に響き渡りました。

「にしし。さすがのポリバケツもカビの生えたウレタンスポンジと『とある薬品入り』のカプセルを食べたとあっちゃあ無事ではいられなかったようですねぃ」
　瓢くんは満足げに言うと、天誅として大村くんをどこかに磔に（比喩表現です）するために、その首根っこを掴んで夕暮れの街に消えていきました。
　

　その夜、港でカラスに突かれて呻いている大村くんの姿が漁業関係者によって発見されましたが、命に別状はなく彼は翌日から普通に登校してきたそうです。

〔諸悪の根源〕

　同時刻。職員室で。
「んふふ。よし、こんなもんだろ」
　高野有紀先生は机で何か書きものをしていました。
　どうやらそこにはパン食い競争の企画が提案されているようですが、何やら彼女の目には妖しい輝きが。

「カカカ！　面白くなってきた！　さあ、今年も盛り上がっていこうじゃないか！」

　どうやら彼女はなにかトンデモないことを考えているようですよ？

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あとがき

担当マスター：水月鏡花
ファンレターはマスターページから！

というわけで。

ご参加頂いた皆様お疲れ様でした。『イート・ア・ライブ』、これにて閉幕となります。

ポリバケツの精霊などというアレな存在にどこまで皆様が食いついてくださるか。
わりと戦々恐々としながらのガイド公開でしたが、こうしてたくさんの方々にご参加頂けて感謝感激の水月です。
大村くんもみなさんの真心のこもったパン（アクション）のおかげで少しはゲテモノ食いを改めてくれることだろうと思います。
とはいえ、彼の食べ物への飽くなき挑戦はこれからもとまることはないでしょう。
彼はやはりどこまでもポリバケツの精霊なのです。
どうか、これからもそんな彼を生温かい眼差しで見守ってやって頂ければと思います。

それでは最後になりましたが、改めまして今回のシナリオにご参加頂き、まことにありがとうございました！

またどこかのシナリオでお会いできることを祈っております。

ところで、高野先生はいったい何を企んでいるんでしょうねー（棒

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