this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ホームルーム】委員決定っ! 芸術科篇
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
つぎへ >>
●6組のホームルーム●
……しーん。
6組の教室は、奇妙な沈黙に包まれていた。
生徒たちの視線は、教壇に立つ
津止 孝道
先生に注がれている。
普通なら最初にそこに立った時点で何か言葉を発するのが当然なのだろうけれど、津止先生にはそれが通用しない。
まるで銅像のようにぴしっと背筋を伸ばし、直立している。
生徒たちの背後にある黒板の中心を、穴が開きそうな眼光で見据えながら。
(……静かで良いわ)
困惑気味のクラスメイトもいるけれど、
夜榊 鏡花
にとってこの静寂は逆に快適にすら思えた。
向上心の強い彼女は、ホームルームが始まる前から参考書を広げて授業以外の勉強にも余念がないのだ。
とはいえ、このままでは何も進まない。
「……あの」
たっぷり沈黙を味わった後、
市橋 誉
は思い切って声を掛けてみた。
津止先生の視線だけが誉の方を見る。
「今日は委員を決めるんですよね」
「……ああ」
その一言でスイッチが入ったかのように、津止先生は動き出した。
黒板に流れるような文字が躍るのを見て、誉はほっと息を吐く。
周囲の男子がよくやった、という顔で親指を立てているのを見て、小さく笑った。
怪光線でも放ちそうな目を向けられた時には、思わず鳥肌が立ったけれど。
(委員会にはちょっと興味はあるけど、たぶん私がなったらみんなに迷惑かけちゃうよね……)
黒板に並ぶ各委員の名前を眺めて、
小山内 海
は思った。
恥ずかしがり屋で言葉を発せない自分の事情を思うと、気後れしてしまうのだ。
「始めに、学級委員の立候補を募る」
チョークを置いた津止先生が挙手を求めると、
小倉 杏子
と
原駆 まひる
、そして誉の3人が手を挙げた。
津止先生はしばらく止まったままだったが、なかなか他に立候補者が現れないのを見ると、やがて手を挙げた3人に前へ来るようにと伝える。
教壇に並んだ立候補者達は指示を待ったけれど、津止先生は黙ったままだ。
(……これは、自分達で進めろという事でありますか?)
観衆の目に晒されての緊張の中、困惑気味に杏子はまひると誉の顔を見上げる。
どうしたものかと考えていたのは二人も同じだったようで、彼らは小さく頷き合うと改めて居並ぶクラスメイトたちを見渡した。
みんなの役に立ちたいと立候補したものの、本当は臆病な気質の杏子はドキドキしながら一歩前に出た。
すう、と深く息を吸う。
「おっ小倉杏子でっ……です!」
緊張で噛んでしまい、杏子は動揺する気持ちを胸を押さえて宥めながら、呼吸を整えた。
「私は、皆さんと他のクラスの方とを仲良くさせるために立候補するでありますっ!」
小柄で可愛らしい少女の懸命な宣言に、所々から拍手が上がる。
ぷしゅうと気の抜けた様子の杏子に、誉が爽やかな笑みを浮かべて「頑張ったな」と声を掛けた。
一緒に頷いているまひるも、誉と同じくらいの背丈で、杏子は見上げる形になってしまう。
制服を着ていてもグラマラスな体形が覗えるし、物静かで肝の据わった風の立ち姿は、何処か眩しい。
まひるは杏子の視線にふっと目を細めると一歩踏み出し、クラスメイトたちに名乗ってアピールを始める。
「私は……なんでもない日常を守りたい。平穏な、平和な日常を過ごしたい。
力や権力ではなく。人との繋がりと、日常その物を以て、全ての非日常を吹き飛ばしたい。
時たまそれが揺らいでしまっても、必ず戻ってこれる、帰ってこれる……そんな日常を作りたい。
その為なら、私に出来る事なら何でもする。
だが、私ひとりでは実現不可能だ……皆の力も必要なんだ。
皆で作ってみないか……守ってみないか」
毅然とした態度で訴え掛けるまひる。
よくよく聞くと突飛な部分もあるように聞こえるものの、ひとりの無力さも自覚し、出会って間もない人たちにも臆面なく助けを求められるという彼女の言葉に、多くの生徒が飲み込まれていた。
「平和で、平穏で、笑って過ごせて。
時たまハメを外してみたりして、また笑って。
今日も良い日だったと安心して目を閉じられ、明日はどんな楽しい日になるだろうと期待を持てる。
そんな毎日を、皆で、作ってみないか」
包み隠さずぶつけられた真っ直ぐな思いに、心を揺り動かさずにはいられないのだろう。
問い掛けで言葉を切ったまひるに、惜しみなく拍手が送られる。
「私たちは仮にも芸術科。人の感性が持つ素晴らしさ、力強さを知っている筈だ。
私たちになら、何だって出来る筈だ」
拍手の中、彼女はそう締め括って一礼した。
(凄いな……)
横で聞いていた誉は、拍手を送りながら素直に感心していた。
始めは「面倒そうだけど、それを補って余りある魅力もありそうだな」くらいの気持ちだったけれど、人の熱意は感性を刺激し、触発されるものがある。
「市橋誉です。趣味と特技はピアノ演奏と料理……ってところかな。よろしくお願いします」
拍手が疎らになった頃、誉はそう自己紹介して言葉を続けた。
「1-6は芸術科のクラスなので、色んな特技を持っている人、そんな特技を伸ばしたいと思う人が揃っていると思います。
僕はそんな特技や個性を大事にしたいと考えます。
皆がそれぞれ、のびのびと気持ち良く居られる教室を作る事、そのお手伝いをする事が、僕の目標です」
皆の前である事を意識して言葉遣いや自分の呼び方は変えたものの、その内容は飾り気のない素直な気持ちそのものだ。
可能であれば、予約制の個人練習室や集団練習用のレッスン室が欲しいという提案をしたい、という目標には、音楽関係に長じて入学してきた生徒たちからの関心が高いように感じられた。
「現時点で立候補者は3人……という事は、私たちは決定で良いのか?」
誉のアピールの後、まひるが隅っこにいる津止先生に声を掛けると、先生は無言で見返してきた。
「あぅ……ど、どういう事でありますか?」
杏子がおどおどしながら小声で他の二人に話し掛けると、誉は顎に手を当て逡巡する。
ここはクラスのみんなに判断を仰ぐべきか。
「みんな、俺たちが学級委員で異存はないか?」
「良いと思います」
誉の問い掛けに答えたのは、
御鏡 聖
。
立候補者たちの話を聞いていた聖は、彼らが真剣に学校やクラスの事を考え、良くしていこうかという意気込みをしっかりと感じていた。
「私も、微力ながらお手伝いが出来たらと感じました……」
柔らかく微笑む聖の言葉に、他の生徒たちからも賛同の声が上がる。
和やかな空気の中拍手が送られ、海も拍手してから『おめでとう』と書いたスケッチブックを見せた。
「ありがとう。……?」
安堵の色が見える3人の許へ、誰が持ってきたものなのか、メガホンが渡ってきた。
「そ、それは……!」
杏子の頭に稲妻が走る。
メガホンをワシッとひったくった杏子は、徐に口に当てた。
突然雰囲気の変わった彼女を、周囲は見守るしかない。
「……返事はSir Yes Sirだッ!
この私に逆らうという事は、即ち戦場では死を意味することだと知れッ!」
「何だ?」
「小倉……?」
あまりの変貌っぷりに、まひると誉も意外そうな目で杏子を眺める。
「授業中に居眠りだと? とんでもないそんな奴は処刑だ!
遅刻も許さん!
何人(なんぴと)たりとも私の前で規律を破らせたりはせんぞ!
さぁ分かったら今すぐ返事をしろこのバターロール共ッ!」
「は、はいっ」
思わず前の席の男子が反応した。
「
返事はSir Yes Sirだッ!
」
「さ、さー、いえっさー!」
「
声が小さーい!!
」
「さー、いえっさー!!」
しばらくそんな軍隊式の遣り取りが続いた後。
「……はい、という訳でありますっ!」
メガホンを放した杏子は、元のほわほわした雰囲気に戻り、しきりに照れていた。
「人間、変わるものなんだな……」
「ああ……」
傍観していたまひると誉は顔を見合わせる。
しかし、もう学級委員決まっちゃったよという雰囲気の流れの中で、彼らはまだ問題が残っている事を思い出した。
学級委員の定員は4人。
ひとり足りないのだ。
このクラスでは、推薦で名が挙がった者もいなかった。
まだ入学して間もない新入生たちはお互いをよく知らない場合が殆どだし、無理もない。
でも、それならどうやって残りのひとりを決めようか?
(……はっ)
流れを見守っていた
黒依 アリーセ
は、気付いてしまった。
相変わらず隅っこで立っている津止先生が、探知センサーよろしく生徒たちを見回しているのを……。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ホームルーム】委員決定っ! 芸術科篇
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月23日
参加申し込みの期限
2012年11月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年11月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!