this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
夜散歩:三日月の 綺麗な日には チョコレート
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
「あら。こんなところに……」
仕事帰りの
深倉 理紗子
が歩みを止める。職場の病院からそれほど離れていない場所だ。店があるなら気づくはずだが。
看板を見ただけじゃ、どんなお店かわからないわ。
お店の周りを見てみるが商売を推理できるほどの材料は落ちていなかった。ただ、看板はなかなか可愛らしい。少し迷って、えいっと店に飛び込む。
「いらっしゃいませ~」
あゆかの笑顔が理紗子を迎える。
かわいらしい売り子さん。
あゆかの柔らかい雰囲気につられて理紗子の表情も和らいだ。同時に先ほどまで固くなっていたことに気づき、大きく息を吐いた。感情の換気が必要だった。
「こんばんは。お菓子屋さん、なのね」
「はい。チョコレートと飴を中心に扱っています。あとはアンティークも少々」
あゆかがロウソク立てや額縁に目をやる。
「店内でもご飲食いただけますので、お好きなものがあればお申し付けください~」
「ありがとう。そうさせてもらうわ」
迷いなく言葉が出て理紗子は軽く驚いた。普段なら夜中のお菓子は気になるところだ……体重的な意味で。しかし、今夜はリラックスを優先させたかった。
あゆかに焼きチョコレートを注文し席に座る。届いたチョコを一口かじると幸せに頬が緩んだ。大当たり。
「こちらのアールグレイは当店からのサービスです」
「え? いいのかしら」
「もちろんです。ごゆっくりどうぞ」
至れり尽くせりだ。いいお店……隠れ家にしようかしら。
ゆっくりとお茶とチョコレートを堪能していると、新しい客が店に入ってきた。
ジェレミア・ベルトーニ
だ。長身で赤毛のジェレミア。一目で外国人と分かる容姿。理紗子は失礼でない程度に目で追いかけていた。彼の佇まいに気になるものがあったのかもしれない。
「日本の飴細工は繊細だと聞いてはいたけど……」
ジェレミアは飾られている棒付きアメのひとつを手に取り、くるりと回しながら細工の細やかさを観察した。ふと、母の顔が浮かぶ。あの人は甘いものが好きだ。
「いらっしゃいませ。お菓子をお求めですか?」
「こんばんは、愛らしいお嬢さん。こちらのお店はオーダーメイドも可能なのかな」
「はい。小さな物でしたらこの場でお作りできますよ」
「そうか。ならお願いしようかな。猫は可能?」
「勿論です。どんな猫にしましょう」
「ロシアンブルーのシルエットで。ポーズは任せるよ」
「わかりました。今回は特別に実演させていただきます~」
あゆかは一度奥で準備をすると、飴の塊がついた棒と専用のハサミを持って戻ってきた。
「今回は和風の作り方でご覧にいれます~」
日本の飴細工は基本的にひとつの塊から生成をし、フランスの飴細工はパーツごとに生成をする。先ほどジェレミアが『日本の飴細工』と言っていたので、日本の技法を選んだのだろう。
「すごい。どんどん形ができてるわ」
あゆかの技巧に、奥で紅茶を飲んでいた理紗子は目を丸くした。ハサミで形を整えながらくるくると回る飴。一周目で鼻、二周目で耳、三周目で尾。数分の間で立派な猫の形が完成していた。
「Che bello! まるで魔法だ」
「えへへ。ありがとうございます」
ジェレミアが手を叩きながら技巧をたたえる。地下から戻ってきた水樹、モニカ、修もショーを見ており、店内は温かい拍手で包まれていた。
「こちら今回はお代は結構です。味と技術がお気に召したら、ぜひご贔屓に~」
「職人だね。……とはいえ、食べるのが惜しいな。余韻を楽しんでからいただくよ」
「はい~。ごゆっくり」
ジェレミアがあゆかから猫を受け取る。あゆかは手を洗うとモニカのフォトスタンドの会計を急いだ。
「こんばんは、先生」
「八神君か。きれいな女性を連れているね」
修がジェレミアに挨拶をし、水樹とモニカを紹介した。紳士的なジェレミアはすぐに水樹たちとも仲良くなれたようだ。
「君の家の子たちは元気かな」
「おかげさまで元気すぎるくらいです」
「はは! 元気が一番だよ」
先ほどまで修たち3人は地下でアンティーク家具などを楽しんでいた。水樹が本棚の値段に驚いたり、修がアールヌーボーのランプを気に入ったりと収穫があったようだ。
「ベル型か。藤が美しいね」
「はい。この青色に一目ぼれしました。あ、聖籠さん。俺も会計お願いします」
はーい、とあゆかの返事が聞こえる。
修たちは土産用の菓子も別に購入すると、あゆかに挨拶をして店を出て行った。
ジェレミアは理紗子の近くのテーブルに座り、注文したコーヒーを味わう。先ほどの猫の飴の他にチョコレートも頼んでいた。味も繊細。満足したようで故郷に送る菓子細工の注文書にペンを走らせる。
「チョコと飴を15ずつ、セットでいいかな」
ジェレミアの呟きに理紗子が小さく反応した。
随分注文するのね。贈答用かしら。
知らず知らずジェレミアのほうを向く理紗子。ふと、理紗子とジェレミアの目が合った。赤毛の紳士がやわらかく微笑む。
「騒がしくしてしまってすみません、美しいご婦人のひと時を邪魔してしまったでしょうか」
「い、いえ。仕事帰りでぼんやりしていただけなので」
理紗子は慌てて社会人の顔を作った。少し油断していた。何か話そうかと考え話題を探す。目の前の男性が先ほど先生と呼ばれていたのを思い出す。
「先ほどお話が少し聞こえてしまったのですが、もしかして医師の方?」
理紗子の問いに、男性は鷹揚に頷く。
「はい。ただし、動物のお医者さんです」
理紗子はなるほど、と納得する。同業者に近い雰囲気はあるが何か違う、という違和感の謎が解けた。
「ここは素晴らしい店ですね。チョコレートは美味しく、美しい女性と言葉も交わせる」
「まあ。ふふふ」
ジェレミアは理紗子の職業については尋ねなかった。いつの間にか仕事のことを忘れ、素の自分に戻っている。時間は和やかに流れていた。
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
夜散歩:三日月の 綺麗な日には チョコレート
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月09日
参加申し込みの期限
2014年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!