【ネコミケ】萌えろ！２日目の幻想バトルロイヤル！｜リアクション

【ネコミケ】萌えろ！２日目の幻想バトルロイヤル！

熊vs進撃の腐人

【真のラスボス、進撃の腐人】

「……なにやってんだ、あいつ」
　邪衣士は呆れ返っていた。
「神魂の影響とは言え、限度があるだろ限度が……」
　彼は溜息ひとつ吐くと、とあるイメージを練り始めた。
「まずは格闘ゲームのように体力ゲージを上空に出しておいて、それから……」

　下界を眺める気分は爽快だ、と骨削瓢は大笑いしていた。
「コイツはいいねぇ！　バカと腐女子は使いようってことさぁ！　イイ感じに疲弊したようだし、ここらで本来の目的を遂行しようかね！」
　骨削は周囲を氷で冷やされて寛いでいるテオを見下て唾棄した。
「あっしはここで混沌とした“喜劇”を作るついでに、あの駄猫を殺すのさぁ！　混乱、狂気こそあっしの笑いのツボ。こんな最高の喜劇をくれたカラスにゃ礼をせんとねぇ！」
　骨削は『神殺し』を画策していたのだ！
「火中の栗は他人の手で取る主義だからねぇ、このときを待っていたんだよぃ。『神殺し』なんて中々の浪漫だろう？　前々から鬱陶しい猫だったし、更なる混沌も望める。一石二鳥じゃないかい」
　その目つきは、今までの四神獣や魔王たちよりも狂気に満ちて、子供のように純真無垢なものだった。
「それじゃ、桃原はん？　ぱぱっとやっちゃっておくれ！　今使わずにいつ使うのさぁ？」
「ホモォォォォォォー!!!」
　骨削がけしかけると、桃原は顎関節が外れそうなほど大きな口を開いた。
　すると、顔の前に天使の輪のような光が現れた！
「そいじゃみなさん、お達者で。桃原はん……」
　骨削ぎは右手を前にかざし、たからかに宣言した。

「な　ぎ　は　ら　え」

　次の瞬間、桃原は口から超高熱の収束エネルギービームを発射！
　切り離された世界のネコミケ会場が大爆発！
　東から半分が焼け野原になってしまった！
「いいねぇ、いいねぇ！　桃原はん、やるじゃないかい！　おやぁ？」
　桃原の身長が急激に縮み始めているではないか。
　骨削は舌打ちをした。
「チッ、縮んでやがる。（撃つのが）早すぎたんだ」
　どうやら、BLエネルギー蓄積量が充分でなかったようだ。
「だが、この状況でならあの駄猫とはいえ……」
　砂煙を目を凝らした骨削が見たものは……。
熊の毛皮を被った巨大な邪衣の姿だった！
「おい、何すんだよ、桃原。熱いじゃないか」
　邪衣はムクムクと背が伸び、いつの間にか邪衣が桃原の背を追い越していった。
「なるほど……。骨削、お前が噛んでたのか」
「なんで邪衣はんがここに！？　それにあの駄猫はどうなったのさね！？」
「ん、ああ、桃原連れ戻しに来た。あと光線はこの熊の毛皮に当たってテオに届いてないぞ。爆圧で周囲は吹っ飛んだがな」
「そんな、そんなこと……認めるかぁ！　というか収束ビームを遮蔽するクマの毛皮って、もはやオーパーツじゃないかい！」
　ブリブリ怒る骨削だが、邪衣は彼を指で掴んで安全な場所へ下ろしてしまう。
「離せ！　離しておくれ！」
　骨削、すまん。今日はこれくらいにしてくれ」
　邪衣はようやく桃原とサシで対話できるようになった。
「あとはお前だけだ。いい加減もとに戻れ、帰るぞ桃原」
「ホモ、ホモモモ、ホモウッホモッ！」
「は？　『邪魔しないで、抵抗するとお尻を掘るよ！』だと？」
　邪衣のこめかみに青筋が浮かび上がった！
「桃原……本当に……！」
　邪衣は素早く桃原の後ろに回り込むと、そのまま一気に彼女を海老反りに放り投げた！
「いい加減にしろッッッ!!」

熊　ァ　ッ　！

　必殺のジャーマンスープレックスが、西側のネコミケ会場を粉砕！
　今度こそ、完全に別世界の寝子電スタジアムは跡形もなく消え去った。
「安心しろ。現実世界のこの場所は無事だ。……流石にこのまま戻るとフツウが壊れるかも知れないからな」
　正気に戻ったテオは、ひんやりとした感覚にご満悦。
　その呑気な様子に、宮祀は爽やかな笑顔で言葉を漏らした。
「本当にテオったらお茶目でドジっ子ですね」

＜進撃の腐人、撃破！　→　全ての異変を撃破完了！＞

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