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●九夜山にて
薄野 一月
は、
蕎麦屋すすきの
に居候をしている駆け出し小説家である。が、小説だけで糊口を凌ぐというのはやはり大変なのか、はたまた働かざる者食うべからずというのが居候先の家訓なのか、アルバイトにも精を出す日々。
よく晴れた、初秋の休日。そのアルバイトがたまたま休みだったので、一月は九夜山まで足を伸ばしてみることにした。
「んー、いい風」
ロープウェイを下りると、そよ風が淡い色の髪を揺らす。
標高約500m、寝子島のほぼ中央にそびえる九夜山山頂には島全体を一望できる展望台がある。
一月は途中で買った紅茶を一口啜ると、展望台の手すりに凭れてその景色を堪能した。
片手で軽く帽子を押さえながら山裾の方を見下ろすと、木立の色が夏の盛りの濃い緑からすこしずつ色褪せつつあるのがわかる。これから徐々に紅葉に向かって行くのだろう。
「相変わらず、ここは良い眺めねー。和むわぁ」
しばらくのんびりと景色を眺めていた一月だったが、今日ここに来た目的を思い出し、空いたベンチに腰を掛けた。駅で手にした『寝子電ラッピングコンテスト』の用紙を取り出す。これに応募しようと思ったのだ。
「自分の考えたアイデアが電車になるって面白いわよねぇ」
色とりどりのペンを脇に置き、ノートを下敷き代わりにして、九夜山が紅葉に染まる様子を想像しながら一月はちょっと考える。
「寝子島の紅葉の中を、寝子電が走っている様子がいいね。秋……黄色……銀杏、なんてどうかなー?」
黄と赤の間のいくつかの色を選び出す。山吹色、蜜柑色、赤橙……。
それらの色で風に舞い散る銀杏の葉を描く。
一月は気づいていなかったが、飄々と絵を描く和服に洒落た紐付き眼鏡をかけた青年の姿は、絵になる、と人目を引いていた。ちらちらと遠巻きに見守る観光客たちの中から、ひとりの少女が近寄ってきた。小学1年生ほどだろうか。じいっと一月の手元を見て、それから大きな瞳をくるりとさせると、少女はちょっとむつかしい顔をした。
「おにーちゃんも、ねこでんのそれ、やってるの?」
「そうよぉ。もしかしてキミも?」
頷くと、少女は
小島 海美
と名乗った。海美の両親と思しき夫妻が、一月に小さく会釈する。一月がすすきのの居候だと云うと、聞き馴染んだ店の名にすこし安心した様子だった。海美の家も参道商店街の裏手なのだ。
「わたしも、ねこでんの絵をかきにきたの! ライバルだね!」
子どもっぽい対抗心をむき出しにする海美に、一月はやわらかく笑いかける。
「そうね。でも、ひとりで頑張るより競争相手がいるほうが、きっといいものができるよ。そういう、いいライバルってことでどう?」
「いいライバル?」
「好敵手っていうのよ」
好敵手。海美はその大人びた音の響きを気に入ったのか、
「いいよ! こうてきしゅね!」
と云って、にぱっと笑った。
海美はちょこんと一月の隣に座ると、一方的に話し出した。
「わたしね、テーマは『ねこじま』にするんだ。でも何をかけばねこじまっぽいかわからないから、家族で九夜山に来たの」
「そう。寝子島っぽさ、見つかった?」
「うん。ねこじまってね、ここから見るとサンマさんっぽいの」
「寝子島が、サンマさん?」
「見て!」と海美は青々と広がる海の方を指差した。右手の方、緑の岬がちょんと突き出しているあたりから指先を左のほうに移しながら、「あっちが頭! そこから大橋、旧市街、観覧車、寝子ヶ浜、エノコロ岬、星ヶ丘マリーナでしょ。で、むこうがしっぽ!」
海美が指差す先を一月も目で追ってみる。
街並みがサンマさんに見えるだなんて、小学生の想像力ってなんて素晴らしいんだろう。
海美は大切な秘密を打ち明けるかのように上目づかいで、一月の耳にそっと顔を近づける。
「あのね、海側からみると猫なの。九夜山が胴体の猫。そこに右から大橋、ロープウェー、寝子島神社、寝子温泉、三夜湖があるんだよ! それはね、いつも学校に行くとき見えるからもう描いたの」
海美は一月に、半分完成した自分の作品を見せてくれる。
「もう小学生だから絵はクレヨンじゃなくて絵の具ね! どうだ!」
「すっごーい!」
一月は素直に拍手した。自分も小学校1年生だったときは、こんな風にやわらかい想像力を持っていたのだろうか。あったのかもしれない。けれどそのほとんどを忘れてしまっていて、惜しいような気もする。
「面白いね」
一月は心からそう云った。海美はへへん、と胸を張った。
「わたしの電車を見たら、しらない人も、寝子島がどんな島かわかるとおもうの!」
「きっとそうね」と一月は微笑む。
そろそろ行くよ、と海美の両親が手招きした。海美はぴょんっとベンチを下りた。
「ばいばい」
「バイバイ。頑張ってね!」
ひらひらと手を振ると、海美も大きく手を振り返す。
元気に駆けて行く後ろ姿を見送り、一月は描いた黄色い銀杏の一葉を撫でる。
「子ども心っていいわね。そうだ、銀杏だけじゃなくて、ちょっと遊びも入れちゃおうかしら。サンマさんとか、猫の足跡とか……ふっふ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月30日
参加申し込みの期限
2014年11月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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