変態の軍隊｜リアクション

変態の軍隊

【14】

　突如、後光を背に浴び、無駄にセクシーポーズを決めながら２人の人物が現れた！
「煩悩の狭間に惑いし校内に蔓延る邪悪な変態たちよ！」
　セクシーマッスル！　尾鎌蛇那伊！
「穢れも濁りも淀みもみんなまとめて、微塵に砕いて天へと還すよ！」
　セクシーペガサス！　天馬ひびき！
「「美少女戦士、セクシーキャーッツ！　さぁ、懺悔室の解放だよ！！」」
　きゅぴーんっと効果音が轟きそうなポージングで登場！
　だが、片方は美少女ですらないのだが、そこは気にしない！
　呆気にとられる面々を差し置き、尾鎌が横嶋の前に進み出る。
「貴方達の望みは分りました。けど、それを他人に押し付けてはなりません」
　今にも泣きそうな顔で、横嶋へ強く訴え始める尾鎌。
「無理強いをすれば、今まさに起きようとしている衝突は避けられません。血で血で洗う争いは大きな禍根を残すのです。賢明な方々なら、どうぞ欲望を胸に仕舞い、お引きなさって下さい」
「この戦いは意味を成さない。君はそういうのかい？」
　横嶋、唇を真一文字に固く結び、身体を小刻みに震わせる。
「残念だけど、そういうことよ」
「ふざけるなぁ！！」
　突如、横嶋がキレた！
「オッパイが好きで何が悪い！　女子の裸が好きで何が悪い！　意味がない？　無意味にしてるのは、邪魔するそっちだろうが！！」
　そーだ、そーだ！
　変態たちのブーイングが尾鎌の心を黒く染めていく……！
「貴方たちという人は……！」
　尾鎌はカッと目を見開くと、横嶋へラリアットをかました！
「変態行為はいけません！」
　遂に、肉体言語での説得を始めてしまった！
「お天道様の下に出ても恥ずかしくない行動をした方が良いと思う」
　天馬も最もな意見を述べながら、金属バットで変態たちの尻を叩いたり、仮面をカチ割りに向かっていく！
「金属バットは、乙女の常備品！　乙女の一撃を喰らえー！」
　天馬も肉体言語で攻撃（せっとく）を開始！
「貴方達が！　全員！　更生！　するまで！　人間ノックを！　止めないっ！！」
「お前らが一番物騒だ！！」
　八神、半泣きになりながら体育館の隅で震え出す。
　もやしっ子を舐めないでほしい。
　天馬はクッキーを食べると、草薙の顔面へハバネロクッキーを口から生成してマシンガンのように発射！
「め、目にハバネロが！　目がぁぁー！！」
　のたうち回る草薙に手応えを感じたのか、次々とクッキーマシンガンで攻撃（せっとく）する天馬！
　あ、仮面が割れて、芹沢梨樹が素顔を晒したぞ！
　今まで忘れ去られてたけど、きちんとスパイ活動をしていたのだ！
「俺は関係ないと散々言っただろうが！　そりゃあ俺だってゴニョゴニョでモゴモゴな事を考える！　ああ考えるさ！　だけど行動に移したらダメだろう！　そして俺は巻き込まれただけだ！」
　だが、天馬は容赦なくハバネロクッキーを芹沢の口に押し込むのであった。
　そして更に、もう１人、混乱に乗じて乱入してきた！

「なぁ？　仇敵草薙じゃろ？　首、置いてけェ！　笛花火爆撃じゃー！！」
　大田原いいな、いつの間にかキャットウォーク付近まで上り、高所からロケット花火連続発射攻撃だ！
　敵味方関係ない絨毯爆撃に、体育館内はパニックに！
「儂らが寝子高を獲ればいいんじゃー！」
「うわぁ！　いいなっちー、無差別攻撃はやめてー！」
　八十八旗、顔面に直撃して涙目である。
「「お前、どんだけロケット花火好きなんだよ！」」
　と、この場にいる全員が叫ぶくらい地獄絵図の体育館、そして、この人口密度。
　八神は思った。
「これ、もしかしなくても、やばいよな？」
　集団が体育館中央に雪崩込んだその時！
　
　
　めきっ！
　めきめきめきっ！
　
　ぼすんっ！