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ポランスキー先生、ききいっぱつ!
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chapter.2 交差点の中心で、アレを叫ぶ
寝子ヶ浜海浜公園。
人で賑わうこの場所で、
ジャン・ポランスキー
は汗を垂らしながら走っていた。その顔は、すっかり焦燥しきっている。
突然自分の耳が聞こえなくなったのだから、無理もない。
当てもなく、ただ混乱のまま進む彼には危険がつきまとっていた。何しろ、耳がほぼ聞こえない上に錯乱状態なのだ。
公園を一歩出ればたくさんの車両が走っている。このままでは彼が事故に遭うのは明らかだった。
さらに間の悪いことに、走るジャンを見かけた
野々 ののこ
が、彼を追いかけて疾走してしまっていた。鬼ごっこか何かと勘違いでもしているのだろうが、完全に赤信号が見えていない。
そんなふたりを助けるべく、
佐藤 英二
は動き出した。
「ジャン先生!」
たまたま公園を出たところで遭遇した英二は、まずジャンへ声をかけた。しかし、返事が返ってこない。ジャンは彼の横を、もの凄い形相で走り抜けていった。
「あれ、うちの学校のジャン先生だと思ったけど……様子がおかしい? なにかあったのかな」
後ろ姿を見つめる。ジャンの進行方向には、十字路があった。進行方向の信号は赤である。
「え、ちょっとっ……あのままじゃ車に……!」
どうにかしなきゃ。でも、なぜかこっちの声は届かないみたいだ。どうすれば?
思考を働かせる英二。飛び出して助けに行こうかとも考えたが、余計に道路の混乱を招きかねない。
「でも、そうも言ってられない……ってあれ、野々さん!?」
英二の思考を遮ったのは、突如視界に飛び込んできたののこだった。
ジャンと同じように自分の横をすり抜けていった彼女は「待てー!」と脳天気な声をあげながらダッシュしている。
その進路は、ジャンと同じ横断歩道だ。
「そうだ、野々さんにこれを!」
英二は、持っていた一枚の厚紙を取り出した。そこには「通行禁止」のマークが描かれている。
なぜそう都合良く彼がこんなものを持っていたのか。
その答えは単純、英二よりも先にこの状況に気づいた者がおり、その人物が素早くイラストを描いて彼へと手渡していたからだ。
そしてその人物は、既にこの場から姿を消していた。英二も最初は首を傾げつつ受け取ったが、まさかこれが役に立つ場面が来ようとは。
「ドライバーには迷惑をかけちゃうかもしれないけど、事故が起きるよりはマシなはず!」
英二は、通行禁止マークが描かれた厚紙を四つ折りにし、水平に構えた。フリスビーを投げる時のそれに近い。
「どうか、届いてくれっ……!」
英二は、少し前方を走るジャン、その背後に迫るののこに狙いを定めた。
◇
その数分前。
寝子島高校二年生、
財前 華蓮
は、海浜公園から走って飛び出してきたジャンを道路を挟んだ逆側から目撃していた。
「ふう、勉強の息抜きにこんなところまで来てしまいましたわ……ん?」
あれは、と華蓮が目を丸くした。神秘的な黒いサングラス、ちょっとだけ怪しげなオーラ。何より、立派に蓄えられたヒゲがアーティスティックさをこれでもかと醸し出している。
華蓮は直感した。
あの方は、世界的な作曲家に違いないと。ちょっと名前は諸々の事情で出せないけれど、あの方に違いないと。
「あの方のつくった素晴らしい交響曲には、この私も感動してしまいましたわ……ここで会えたのも何かの縁、サインを貰わなければ!」
もし貰えたら、お礼に自分のサインも特別に贈呈しよう。
華蓮はそんなことを思いつつ、懐に色紙があることを確認した。財前華蓮、と自分の名前が書かれた色紙だ。
ちょっともうツッコミどころがありすぎて何から手をつけて良いか分からないが、とりあえず彼女のサインの需要を知りたいところだ。
サインのくだりはさておき、熱狂的なファンのような素振りを見せた華蓮は、道路の向こうから大きな声で呼びかけた。
「ちょっと、……ムラ……さん!」
残念なことに音声の一部が車の通る音にかき消され聞こえなかった。本当に残念だ。
まあ、どのみち消されなかったとしても今のジャンは耳がほぼ聞こえない状態なので反応していなかっただろうが。
そのままジャンは、公園出入口付近にいた英二の横を通り十字路を渡ろうとしていた。自分の方にではなく、対角線上の方へと。
「おかしいですわね、私の声が聞こえないなんてありえないですわ」
華蓮は赤に変わりかけていた信号を渡り、ジャンへとより近づいて声をかけようとする。
「お待ちになって! 私、ファンなのですわ!」
それでも、ジャンの反応はない。華蓮はちょっとイラつき始めた。
「ってちょーい! シカトするんじゃありませんわよっ、オイッ!」
かくなる上は。ろっこんを使ってしまおう。華蓮は考えるが早いか、力を発動させた。
「私の話を聞きなさい!」
華蓮が叫ぶ。彼女のろっこんは、そのセリフを口にすることで通常よりも遠くまで響き渡る声を出すことが出来る。
まるで拡声器を使ったようなボリュームで、華蓮はジャンを呼び止めようとした。
「ちょっとぉ、止まりなさいっ! ST○P!!」
ちょっと彼女の発音があまりに良すぎて、最後に何と言ったか分からなかったがきっと文脈から考えればOだろう。ほら、字面的にもそう見えるし。
ただ、残念ながら発音の善し悪しは関係なくジャンは耳の都合上言葉を聞き取ることが出来なかった。
いくら拡声器並と言えども、「今なにか音がしたかな?」レベルである。
「もうっ、なんですの一体!? 私がこんなに声をかけているというのに! 聞こえているなら何か反応したらどうですの!?」
怒髪天に達した華蓮は、なんとあろうことか、ジャンに向かって落ちていた石を投げつけ始めた。
「やー!」と3回くらい連続で、なんだったら今から殴りに行こうかくらいの勢いで。
「オウッ!?」
そのうちの一投が運良く、いや、運悪くジャンのおでこにヒットした。まさか本当に当たるとは思ってなかった華蓮もこれには「あっ」と小さく声を上げ、うずくまるジャンに慌てて近寄る。
ちなみに彼がうずくまった場所は横断歩道のど真ん中で、左右からは雨のようにクラクションが降り注いでいる。
「わ、悪かったですわ! とりあえずサイン……どころじゃありませんわね、ここから離れなくては!」
華蓮がジャンを起こし、背中に手を添えようとしたその時だった。
「へぶっ!?」
英二の投げた厚紙が、華蓮の顔面にジャストミートした。
「わあっ、違う人に当たっちゃった! す、すいません!」
横断歩道の向こう側で、英二が手を合わせて謝っている。もちろんその間もクラクションは鳴り止まない。英二は申し訳ないと思いつつも、ジャンと華蓮のところへ駆け寄ろうとしていたののこに指示する。
「野々さん、その紙を掲げて歩行者アピールして車を止めてみて!」
「えっ、これ?」
言って、ののこは地面を見る。そこには確かに、分厚い紙が落ちていた。
よく分からないけど、この鬼ごっこにはそういう特別ルールがあるのかな?
そう思ったののこは躊躇せず紙を高々と掲げた。そこにはしっかりとした文字でこう書かれていた。
財前華蓮
「誰ーーーっ!?」
英二は素っ頓狂な声を上げた。当然だ。
通行禁止のイラストが描かれた厚紙を投げたはずなのに、なぜ知らない人のサインが掲げられているのか。
答えは単純、彼の投げた紙が華蓮の顔に命中した際、華蓮は持っていた色紙をうっかり落としてしまっていたのだ。つまり、あの瞬間奇遇にも二枚の厚紙がののこの足下にあったということだ。
そしてののこは、華蓮が落とした色紙の方を手に取ってしまった。その結果がこれである。
「え? え?」
一方ののこは事態を全く把握できておらず、戸惑いの声をあげた。そんな彼女に、華蓮が話しかける。
「まあ、私のサインをそんなに嬉しそうに掲げるなんて、よっぽど欲しかったんですわね!」
「えっとね、あそこにいる人が、これを掲げてって」
ののこが首を傾げながら、英二を指さす。華蓮は「ははぁん」と納得したような顔をした。
「なるほど、私のせっかくのサインが見えにくかったんですわね。仕方ないですわねー、今回だけ特別にあの方にもサインを……」
言って、英二に近づこうとする華蓮。しかし彼女はすっかり忘れていた。今が赤信号で、自分のいる場所が横断歩道の上だということを。
「あっ、あぶな」
「ぎゃふっ!!」
華蓮は左折してきたバイクにがっつり跳ね飛ばされ、花火のように空へと打ち上がった。
なおジャンとののこはその時既に、横断歩道を走り抜け姿が見えなくなっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月02日
参加申し込みの期限
2014年05月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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