this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
輝く石に願いをこめて
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
【女性を美しく見せるには?】
「ええっ、もうこんな時間なのっ!?」
夕暮れ時も半ば過ぎ、過去に沢山の生徒達の温かい目で見守られていた事にも気付かないまま、
久保田 美和
先生は窓際を見て絶叫していた。
忙しくて家をゴミ屋敷にする様な生活である。大事な一日を一箇所で過ごしてしまったという事は美和先生には衝撃に値した。
「それだけ綺麗なものも沢山見れたけれども……まだブレスレット以外に何を買おうかも決めていないし……」
傍に誰かいれば更に何か買うつもりなのかとツッコミが入ったかもしれない。
しかし『綺麗なものは集めたい。手ごろなら尚良し』これが、乙女心というものなのだ。
「あ、みわちゃん先生じゃないですか!
天然石は本格派の第一歩! みわちゃん先生もついにアクセサリーに目覚めた感じですか?」
「く、栗原さんっ……っ!!
え、ええっ。そうなのっ! 天然石って素敵よねっ!」
気付かない内に来店し、美和先生の側に小走りに来た2年生の
栗原 瑞穂
の言葉に大慌てで相槌を打つ。
彼女がジュエリーショップでアルバイトをしているというのは、既に美和先生の学校内情報網に入っている。
そんな彼女にパワーストーンの効果に、藁にも神にも縋る思いで来ましたとは、美和先生は間違っても口に出せない。
しかし、実際のところ、ジュエリーも石だけならば分類は天然石であり、その石自体は高クオリティの強力なパワーストーンとして扱われる。
そう考えれば、そんなに畑違いのものではないのだが、美和先生にしてみれば気が気ではない。
「みっちゃん先生は、今日はどんなものを選びに来たんですか?」
「えっと。ターコイズとムーンストーンのブレスレットを買って……」
「わぁ、やっぱり色々な組み合わせが出来るのが半貴の魅力ですよねー」
「え、えっと……ハンキ?」
「半貴石──ルビーやエメラルド等の高値のものと違って、安価で手に入りやすい石の事ですよ」
聞きなれない言葉に、頭にハテナの文字を浮かべていた美和先生との会話に差し込んだのは、
八神 修
の声だった。
「久保田先生も、こんにちは。
俺はサンキャッチャー買いに来たんです。いいですよね、こういう所って」
「君、詳しいねーっ。ジュエリーに詳しい人が居ると嬉しくなっちゃうな」
瑞穂の顔が嬉しそうにほころぶ。
「いえ、大したことじゃありませんよ」
修は僅かに微笑みながら石を見つつ、同じ担任の学年の生徒の登場に、言葉に救われこそすれ、それでも恥ずかしくて顔を真っ赤にしていた美和先生の隣で立ち止まった。
「そんな、大したことも知らない私って……」
しかし、修の言葉に美和先生がなだれ込む様に一気に落ち込み始めた。
「み、みわちゃん先生っ、半貴とか普通知らないからっ!」
「だ、大丈夫ですよ。そんな大それた事じゃありません。
そもそも、貴石と半貴石との境目も曖昧なんですから」
「……そんな『大それた事じゃない』事すら知らない私なんて、男にもてなくて当然なんだ……」
「君っ! みわちゃん先生の傷えぐらないのっ!」
「す、すみません……っ」
美和先生、ガチセレブと半業者に囲まれて泣きそうの図。
──数刻後──
「ん~、店員さんは敢えて外したんだろうけれども、やっぱり色目的に見てもローズクォーツが似合うんですよね。ヘアアクセサリーにしたら綺麗に映えると思うんですよ」
「ローズクォーツは恋愛の石の王道ですからね。
この石辺りのピンクも、こんなに鮮やかなのはTi(チタン)やFe(鉄)、Mn(マンガン)の微量な含有物が多いからでしょうね」
三人で店を見て回りながら歩く。
「みわちゃん先生なら、このミルキークォーツも大粒なのを探してペンダントにつけたら綺麗ですよ。
胸元に柔らかく輝く白! 黒い服も柔らかく着こなせますし。
ここで見つけた天然石が入るペンダントトップなら、中の石の入れ替えが出来るみたいですし、毎日服や気分で入れ替えるのもお洒落ですよ。
色もシルバー、きっと色白のみわちゃん先生に似合うと思いますよ!」
「確かミルキークォーツも、SiO2(二酸化ケイ素)が主ですね。
久保田先生なら結晶内AI(アルミニウム)の多い方が──」
「君っ、さっきから化学物質の名前ばかり!
こまか!! 壊した女の子の夢かやせ!」
冗談交じみた様子で喋るが、瑞穂の言葉に半分日常の中でも気を抜くと出てしまう博多弁が含まれている。
これは、まさにバ○ァリンの如く。半分は自制心であり、残りの半分は恐らく本気(ガチ)で出来ている。
そして、美和先生は、今にも泣きそうな様子で両手で顔を覆っていた。
今の神頼み一歩手前の美和先生にとっては、石も化学物質構成という現実は、あまりにも。あまりにも、酷だったのだ。
「……すみません、冗談が過ぎましたね」
素ではあったのだが、ここで素と言ってしまっては場が収まらない。
修は冗談と言いながら、改めて女性陣2人を見直した。
「では、お詫びといってはなんですが、先生の誕生月にちなんで、先輩と先生に一つ。
『パール・オブ・アジア』という真珠があるのをご存知ですか……?」
その神秘的な響きに女性二人の瞳が輝いた事を修は見逃さなかった。
「それじゃあ俺はサンキャッチャーを先に買って来ますね」
そう言うと、修はすっとその場から姿を消してしまう。
「『パール・オブ・アジア』……? 何か凄そうだけれども……栗原さん、何か知ってる?」
「え……? えーと……?
『マザー・オブ・パール』とかじゃなくて……?」
「──ははっ、流石にそれはうちには取り扱っておりませんねぇ」
先程から3人のやり取りを眺めていたアルバイトの
暗道 忍
は、笑いを隠すのが精一杯という様子でそう告げた。
謎は深まるばかり──2人が深刻に首を傾げる最中、修がサンキャッチャーを買って帰ってきた。
「謎は解けましたか?」
「聞いた事ない……」
「人生で初めて聞いたわ……」
再び人生ごと、存在に影を落とそうとする美和先生に、修は慌てて言葉を上げた。
「『パール・オブ・アジア』──それは、インドから中国皇帝に献上されてから、かの西太后の手に渡って、最後まで肌身離さず身につけ持っていたと言われる、大きさ80ミリ弱、重さ110ミリグラムを超える巨大な南洋真珠の事です。
どうですか、こんな久保田先生の誕生月の真珠にそのようなものがあると思うといいなぁって思えませんか?」
「いいなぁ……」
「切り替えはやっ!」
思わずツッコミを入れてしまった瑞穂だが、それも仕方の無い事だ。
自分の誕生月のムーンストーンと並ぶ真珠にその様な逸話が実在するとしたら。
ああ、そんなものをプレゼントしてくれるような男性は現れないものだろうか──ここまで発想が飛躍した美和先生を止める事は出来ない。
「西太后はそれに、更にトルマリンやオパール等を飾ってより華やかに見せていたと言われています」
店長代理の
磴 琥珀
がそれにそっと言葉を添えると、美和先生は頬に両手を添えて一層妄想に花を咲かせた。
「みわちゃん先生戻って来てくださいー!」
「俺も他に何か買おうかな」
修のその言葉に、美和先生がぴくんと顔を僅かに上げた。
それに気付かない修は、先程から変わらぬ表情で美和先生に尋ねる。
「何が良いと思います?」
美和先生が両手を口元に運ぶ。そこに笑みが浮かんでいるのは明らかだ。
不思議そうにしている瑞穂に、美和先生がこそこそと耳打ちをする。
瑞穂が笑った。おそらくは美和先生と同じ笑みだ。
「八神君、そんなの決まってるじゃない~っ」
「そんな悩みを抱えてるなら最初に言ってくれなくちゃ!」
動揺したのは修の方だ。
冗談めかし続けたのが、見事に裏目に出たのだ。
「えっ…俺は学業運、かな──と、ばかり…思って──」
「先輩をはぐらかし続けた罰よっ」
「先生の言う事は聞きなさーい!」
こうして、
隠れた傷心
は学年を超え。
顔を真っ赤にした修は、そのまま美和先生の歩いてきた天然石の乙女なロードを引きずり回される事となったのである……
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
輝く石に願いをこめて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月18日
参加申し込みの期限
2014年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!